2026年5月23日
労務・人事ニュース
令和8年3月鳥取県有効求人倍率1.25倍と求職者9418人の動向解説
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2026年3月鳥取県有効求人倍率1.25倍と求職者動向の変化
令和8年4月28日、鳥取労働局は県内の最新の雇用情勢を公表し、令和8年3月および令和7年度の動向が明らかになった。発表によると、令和8年3月の有効求人倍率は1.25倍となり、前月から0.03ポイント上昇した。求人が求職を上回る状況は継続しているものの、全体としては改善の勢いが鈍化しており、物価上昇など外部環境の影響に注意が必要とされている。
今回のデータでは、有効求人数と有効求職者数の双方が増加している点が特徴的である。有効求人数は11,799人で前月比362人増加し3.2%の伸びとなった。一方、有効求職者数は9,418人で65人増加し0.7%の増加にとどまっている。この差により求人倍率が上昇しているが、求人数の伸びが主導している点は、企業側の採用意欲が完全に回復しているわけではなく、特定分野に集中している可能性も示唆している。
新規求人の動向を見ると、令和8年3月の新規求人数は4,662人で前年同月比297人減少し6.0%減となった。この減少は全体的な採用活動の縮小というよりも、業種ごとのばらつきが影響している。製造業は132人増加し27.8%増、運輸業・郵便業も32人増加し11.9%増と堅調な伸びを見せている。一方で、宿泊業・飲食サービス業は118人減少し32.6%減、医療・福祉も199人減少し19.7%減と大幅に落ち込んでいる。これらの数値から、地域の産業構造や消費動向の変化が採用市場に直接影響していることが読み取れる。
求職者側の動きにも注目すべき点がある。新規求職者数は2,190人で前年同月比17人減少し0.8%減となったが、内訳を見ると離職者は26人増加し2.3%増となっている。特に自己都合離職者は58人増加し7.0%増加しており、働き方や職場環境を見直す動きが広がっていることがうかがえる。一方で事業主都合の離職は減少しており、企業の雇用維持姿勢は一定程度保たれていると考えられる。このような背景は、求職者がより条件や働きやすさを重視して転職を選択する傾向が強まっていることを示している。
さらに正社員に限定した動向では、有効求人数は6,216人で前年同月比405人減少し6.1%減、有効求職者数も5,825人で78人減少し1.3%減となった。正社員の有効求人倍率は1.07倍で前年同月を0.05ポイント下回り、複数月にわたり低下傾向が続いている。これは非正規雇用を含めた全体の求人倍率とは異なる動きを示しており、企業が正社員採用に対してより慎重な姿勢を取っている可能性がある。
こうした一連のデータを踏まえると、中小企業の採用担当者は単純に求人倍率の高さに安心するのではなく、その内訳や変化の方向性を正確に理解する必要がある。求人倍率1.25倍という数値だけを見ると人手不足が続いているように見えるが、実際には新規求人の減少や正社員求人の縮小など、採用環境は決して一様ではない。むしろ、求職者の行動変化や産業別の需要差が拡大している点にこそ注目すべきである。
採用活動においては、まず自社が属する業界の位置づけを明確にすることが重要である。例えば製造業や運輸業のように求人が増加している分野では、競争は激しいものの人材流動性が高いため、条件提示やスピード感のある採用が成果につながりやすい。一方で求人が減少している業種では、単に応募数を増やすことよりも、求職者に選ばれる理由を明確にすることが不可欠となる。
また、自己都合離職の増加という傾向は、中小企業にとって大きな示唆を含んでいる。求職者は給与だけでなく、職場環境や働きやすさ、成長機会など多面的な要素を重視している。そのため採用活動では、求人票の情報だけでなく、実際の働き方や企業文化を具体的に伝えることが求められる。情報の透明性が高い企業ほど信頼を得やすく、結果として応募の質も向上する。
さらに、採用後の定着を見据えた取り組みも重要である。求人倍率が高い局面では採用に注目が集まりがちだが、離職者が増加している現状では、入社後のフォロー体制やキャリア形成支援が企業の評価に直結する。短期的な人員補充ではなく、中長期的な人材育成を前提とした採用戦略が求められる。
鳥取県の雇用情勢は、表面的には安定しているように見えるが、実際には産業ごとの需要差や求職者意識の変化など、複雑な要因が絡み合っている。採用担当者にとっては、こうしたデータを単なる統計として捉えるのではなく、自社の課題と照らし合わせて具体的な施策に落とし込むことが重要である。求人倍率の変動はあくまで結果であり、その背後にある動きを理解することが、持続的な採用成功につながる鍵となる。
⇒ 詳しくは鳥取労働局のWEBサイトへ


