2026年6月21日
労務・人事ニュース
秋田県の有効求人倍率1.17倍と求人減少が続く採用市場を分析【2026年4月】
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最終更新: 2026年6月21日 07:01
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最終更新: 2026年6月20日 12:02
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- 6月開始/総合技術商社にて施工管理のお仕事/即日勤務可/車通勤可/工事・土木施工管理/生産・品質管理
最終更新: 2026年6月21日 07:01
2026年4月秋田県の有効求人倍率1.17倍と業種別求人需要の実態
秋田労働局が2026年5月29日に公表した2026年4月の一般職業紹介状況によると、秋田県の有効求人倍率は受理地ベースの季節調整値で1.17倍となり、前月から0.01ポイント低下しました。一方で全国平均は1.18倍となっており、秋田県は全国24位という位置付けになっています。また、就業地別の有効求人倍率は1.30倍となり全国22位でした。県内の雇用情勢について秋田労働局は、求人が求職を上回って推移しているものの、緩やかに減少している状況にあり、物価上昇などが与える影響について注意が必要であると判断しています。
有効求人倍率が1倍を超えていることから、全体としては求職者数より求人件数の方が多い状態が続いています。しかし詳細なデータを確認すると、秋田県の採用市場は単純な人手不足という言葉だけでは説明できない複雑な状況にあることが見えてきます。企業の求人意欲には業種ごとの差が広がっており、求職者側も働き方や職場環境を重視する傾向が強まっています。特に中小企業にとっては、従来の採用手法だけでは人材確保が難しくなりつつあります。
2026年4月の月間有効求人数は18,629人となり、前月比では0.5%減少しました。有効求職者数は15,936人で前月比0.3%増加しています。この結果、有効求人倍率は前月の1.18倍から1.17倍へ低下しました。新規求人倍率は1.88倍となり前月より0.06ポイント上昇しています。新規求人数は6,958人で前月比6.6%増加し、新規求職者数は3,707人で前月比3.3%増加しました。
ただし、前月比較だけを見ると実態を見誤る可能性があります。前年同月との比較では、月間有効求人数は18,735人となり前年同月比4.2%減少しました。2か月連続の減少となっています。また、新規求人数も7,295人で前年同月比2.3%減少し、3か月連続の減少となりました。つまり、秋田県では求人超過の状態が続いている一方で、企業全体の採用需要は緩やかに縮小している状況にあります。
業種別の新規求人動向を見ると、企業ごとの採用姿勢に大きな違いが表れています。増加した主な産業では、製造業が807人となり前年同月比5.9%増加しました。5か月連続の増加であり、県内製造業の人材需要の強さがうかがえます。また、宿泊業・飲食サービス業は790人で前年同月比45.8%増となりました。コロナ禍以降の観光需要回復やサービス需要増加を背景に、人材確保への動きが強まっていると考えられます。
一方で減少した業種も少なくありません。建設業は947人で前年同月比5.4%減少しました。運輸業・郵便業は6.1%減少、卸売業・小売業は0.8%減少となっています。特に医療・福祉は1,395人で前年同月比19.4%減少し、6か月連続の減少となりました。生活関連サービス業・娯楽業も19.7%減少しています。
ただし求人減少が人材不足解消を意味するわけではありません。秋田労働局が紹介している企業の声からは、依然として深刻な人材不足が続いている実態が読み取れます。建設業では人手不足感が前年より強まっているとの声があり、運輸業ではドライバーの高齢化が課題として挙げられています。介護分野でも中高年層の職員が多く、体力低下を理由とした離職が増えているため人材不足が深刻化している状況です。また製造業では受注は多いものの人手不足で対応しきれず、受注量そのものを抑制している企業もあります。
求職者側の動向を見ると、月間有効求職者数は17,487人となり前年同月比0.7%増加しました。これで13か月連続の増加となります。一方、新規求職者数は5,237人で前年同月比0.9%減少しました。求職活動を始める人は減少しているものの、仕事探しが長期化している人が増えている可能性があります。
新規求職者の内訳では、在職中に転職活動を行う在職者が1,203人となり前年同月比4.4%増加しました。これは2か月連続の増加です。現在働いている人がより良い条件を求めて転職市場に参加している状況がうかがえます。一方で離職者は3,494人となり前年同月比2.2%減少しました。自己都合離職者は1,752人で1.9%減少、事業主都合離職者も1.8%減少しています。
年齢別では65歳以上の新規求職者が1,482人となり前年同月比2.6%増加しました。9か月連続の増加となっています。高齢者の就業意欲が高まっていることがわかる一方で、企業側には高齢人材を活用する柔軟な雇用制度の整備が求められています。
職業別の有効求人倍率を見ると、人材不足の深刻さがより明確になります。建設・採掘従事者は3.99倍、保安職業従事者は4.70倍となりました。営業職は3.01倍、接客・給仕職業従事者は3.28倍、機械整備・修理従事者は3.86倍となっています。建築・土木施工管理技術者に限ると6.58倍という極めて高い水準です。
その一方で事務従事者は0.39倍となっています。一般事務に限ると0.31倍まで低下しています。つまり秋田県の採用市場では、職種によって全く異なる状況が生まれています。人材不足が極めて深刻な職種がある一方で、求職者が集中する職種では競争が激しくなっています。
正社員有効求人倍率にも注目が必要です。2026年4月の正社員有効求人倍率は1.10倍となり、前年同月から0.04ポイント低下しました。正社員採用市場も依然として求人超過ですが、企業側の採用意欲にはやや慎重な動きが見られます。
こうした状況のなかで、中小企業の採用担当者はどのような採用活動を進めるべきでしょうか。有効求人倍率1.17倍という数字だけを見ると、まだ人材確保は可能に思えるかもしれません。しかし実際には求職者が企業を選ぶ時代になっています。求人票を出すだけでは応募が集まらないケースが増えており、企業側が積極的に魅力を発信する必要があります。
特に秋田県では人口減少と高齢化が進んでいます。そのため若年層の採用競争は今後さらに激しくなる可能性があります。中小企業は大企業と給与面だけで競争するのではなく、自社独自の魅力を伝えることが重要です。例えば地域密着型企業としての安定性、経営者との距離の近さ、幅広い業務経験を積める環境、柔軟な働き方への対応などは大きな強みになります。
また、在職者の転職活動が増加している現状を考えると、経験者採用にも積極的に取り組むべきです。即戦力人材は待遇や職場環境を重視する傾向があります。給与だけではなく、年間休日数や残業時間、教育制度、資格取得支援制度、福利厚生などを具体的に示すことが重要になります。
さらに採用だけでなく定着にも力を入れる必要があります。人材確保が難しい時代だからこそ、既存社員の離職防止が採用戦略そのものになります。人間関係の改善や育成制度の充実、適切な評価制度の整備は採用力向上にも直結します。求職者は企業口コミやSNSなどを通じて職場環境を調べるため、社内環境の改善は採用活動の重要な要素になっています。
秋田県の2026年4月の有効求人倍率1.17倍は、一見すると安定した雇用環境を示しているように見えます。しかし実際には求人減少が続くなかでも職種による人材不足が深刻化しており、採用市場は大きな転換期を迎えています。中小企業の採用担当者は単なる求人倍率ではなく、業界動向や職種別需給、求職者の価値観変化まで含めて採用戦略を構築することが求められています。これからの採用活動では、企業が選ぶ時代から選ばれる時代へと発想を転換し、自社の魅力を継続的に発信できる企業が人材獲得競争を優位に進めていくことになるでしょう。
⇒ 詳しくは秋田労働局のWEBサイトへ


