2026年7月10日
労務・人事ニュース
令和8年度調査で判明、賃上げ実施企業67.5%へ上昇 平均10,103円の処遇改善が進む最新動向(北九州商工会議所調べ)
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最終更新: 2026年7月10日 01:02
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賃上げ額は2年連続で10,000円超 令和8年度の平均10,103円から見える人材確保競争の実態
令和8年度の春季賃上げ・初任給調査の結果が公表され、賃上げを実施する企業の割合が前年を上回ったことが明らかになりました。人材確保や定着への対応が重要課題となる中、企業では従業員の待遇改善を進める動きが広がっています。
春季賃上げ調査では、446社を対象に実施状況を集計しました。その結果、賃上げを実施した企業は67.5%となり、前年の63.0%から4.5ポイント上昇しました。一方で、賃上げを行わなかった企業は14.3%、昇給制度がない企業は1.3%、年俸制を採用している企業は0.7%でした。未定と回答した企業は16.1%となっています。
企業規模別に見ると、300人以上の企業では82.8%が賃上げを実施しました。100人から299人の企業では77.3%、99人以下の企業では61.7%となっており、企業規模が大きいほど賃上げに踏み切る割合が高い傾向が示されました。
賃上げを決定した要因については、労働力の確保・定着が61.8%と高い水準となりました。世間の相場は43.0%、物価の変動は38.9%で続いており、慢性的な人手不足への対応と生活コストの上昇が、企業の判断に大きな影響を与えている状況がうかがえます。
賃上げ額の平均は10,103円となりました。賃上げ率の単純平均は3.74%で、前年度と比較すると0.43ポイント低下しています。ただし、賃上げ額は2年連続で10,000円を超えており、従業員の処遇改善を重視する姿勢は継続していることが分かります。
業種別では、運輸業の賃上げ額が11,851円で最も高く、建設業は11,249円、小売業は10,426円、情報関連サービス業は10,728円となりました。全産業・全規模の賃上げ前の基準内賃金は270,228円で、平均年齢は42.7歳でした。
初任給調査では、423社を対象に前年度との比較を行いました。その結果、初任給を引き上げた企業は37.8%となり、ほぼ前年並みとした企業は25.5%でした。前年度より減額した企業は0.2%にとどまり、新規採用がないなどの理由から不明とした企業は36.4%となっています。
全産業・全規模における初任給の平均額は、大学卒が224,456円、高専卒が212,800円、短大卒が206,621円、専門学校卒が207,288円、高校卒が196,572円でした。いずれの学歴区分でも前年度を上回り、令和4年度以降5年連続で過去最高額を更新しています。
業種別では、大学卒の初任給は建設業が236,020円、情報関連サービス業が235,395円、小売業が229,934円となりました。高専卒では建設業が220,981円、短大卒では建設業が215,229円、専門学校卒では情報関連サービス業が211,607円と、それぞれ高い水準となっています。
初任給を決定する要因については、世間の相場が57.7%で最も多く、労働力の確保・定着が43.1%となりました。自社の業績は41.7%、在籍する同年齢者とのバランスは36.9%で続いています。採用競争の激化を背景に、他社動向を意識した初任給の設定が進んでいる状況です。
今回の調査結果からは、企業が人材の確保と定着を重視しながら、賃上げや初任給の見直しを進めていることが読み取れます。物価上昇への対応に加え、将来を見据えた人材投資の重要性が高まる中、賃金制度の在り方は今後も企業経営の大きなテーマとなりそうです。
⇒ 詳しくは北九州商工会議所のWEBサイトへ


