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2026年7月27日

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島根県の令和8年5月有効求人倍率1.49倍、サービス業956人で採用競争はどう変わるか

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令和8年5月の島根県正社員有効求人倍率1.40倍と正社員採用の課題

令和8年6月30日、島根労働局は令和8年5月分の島根の雇用情勢を公表しました。令和8年5月の有効求人倍率は季節調整値で1.49倍となり、前月の1.51倍から0.02ポイント低下しました。全国の有効求人倍率は1.17倍であり、島根県は全国を0.32ポイント上回る高い水準です。月間有効求人数は季節調整値で17,850人となり、前月より139人、0.8%増加しました。月間有効求職者数も11,947人で、前月より214人、1.8%増えています。求人も求職者も増えたものの、求職者の増加幅が求人を上回ったため、有効求人倍率は低下しました。県内の雇用情勢については、改善の動きが弱まっており、物価上昇等の影響に十分留意する必要があるとされています。中小企業の採用担当者は、この1.49倍という数字を「求人が多く採用が難しい」と見るだけでなく、求職者も増えながら就職件数が減っている市場として、求人内容と選考対応を見直す必要があります。

原数値で見ると、令和8年5月の月間有効求人数は17,068人で、前年同月より1,083人、6.8%増加しました。月間有効求職者数は12,806人で、前年同月より50人、0.4%減少しています。有効求人倍率は原数値で1.33倍となり、前年同月より0.09ポイント上昇しました。前年と比べると、求人は増え、求職者はわずかに減っているため、企業側の人材需要が求職者数を上回る構図が続いています。ただし、採用担当者が注意すべきなのは、求人が増えているからといって、すべての企業に応募が集まりやすくなるわけではないという点です。求職者は、給与、休日、勤務時間、仕事内容、勤務地、通勤手段、職場の雰囲気、教育体制を比較しながら応募先を選びます。地域に根ざした中小企業であっても、求人票に働くイメージが伝わらなければ、応募前の段階で候補から外れてしまう可能性があります。

新規求人の動きを見ると、令和8年5月の新規求人数は原数値で4,907人となり、前年同月より448人、8.4%減少しました。前月の令和8年4月は6,454人、令和8年3月は7,134人であり、5月は春先の採用需要が落ち着いた形にも見えます。一方、新規求職者数は2,322人で、前年同月より105人、4.3%減少しました。新たに求人を出す企業も、新たに仕事を探し始める人も前年より減っていますが、求人数は求職者数の2倍を超える規模です。採用を急ぐ企業にとっては、応募者との接点を作る競争が続いていると考えるべきです。応募が入ってから初回連絡まで数日かかる、面接日程が限られる、選考結果の案内が遅いといった対応は、候補者の離脱につながります。採用担当者が他業務を兼ねる中小企業ほど、求人掲載前に応募後の対応手順を決めておくことが重要です。

産業別の新規求人を見ると、令和8年5月は製造業が440人で前年同月比4.0%増、情報通信業が110人で25.0%増、サービス業が956人で9.1%増となりました。サービス業のうち、その他の事業サービス業は408人で10.6%増となっており、人材需要の底堅さがうかがえます。一方、建設業は481人で19.4%減、卸売業、小売業は544人で22.6%減、医療、福祉は1,147人で11.7%減、運輸業、郵便業は303人で21.7%減、生活関連サービス業、娯楽業は68人で40.9%減となりました。全体では新規求人が減少しているものの、業種によって増減の方向は異なります。採用担当者は、県全体の有効求人倍率1.49倍だけで採用難易度を判断するのではなく、自社が属する業界や募集職種に近い動きを確認する必要があります。

製造業では、全体として前年同月比4.0%増となりましたが、内訳には大きな差があります。食料品製造業は106人で1.9%増、鉄鋼業は15人で66.7%増、金属製品製造業は34人で41.7%増、はん用機械器具製造業は29人で31.8%増、生産用機械器具製造業は30人で100.0%増、電気機械器具製造業は26人で333.3%増、輸送用機械器具製造業は16人で220.0%増となっています。一方、繊維工業は31人で34.0%減、木材・木製品製造業は19人で5.0%減、家具・装備品製造業は6人で70.0%減となりました。中小製造業が求人を出す際には、「製造スタッフ」や「工場作業」といった表現だけでは、応募者に仕事の内容が伝わりにくくなります。扱う製品、担当工程、機械操作の有無、必要な資格、未経験者への研修、安全対策、交替勤務や残業の実態を具体的に示すことで、応募者は入社後の働き方を想像しやすくなります。

医療、福祉は前年同月比11.7%減となったものの、新規求人数は1,147人で、県内の主要な求人分野であることに変わりはありません。島根県では地域医療や介護、福祉の人材確保が企業や事業所の運営に直結します。医療、福祉の採用では、資格や経験の有無だけでなく、夜勤の有無、勤務体制、利用者や患者への対応内容、教育担当者、資格取得支援、身体的負担への配慮、職員同士の連携を丁寧に伝えることが重要です。求人票に「未経験歓迎」「資格者優遇」と書くだけでは、求職者の不安は十分に解消されません。入職後にどの業務から始めるのか、誰に相談できるのか、研修期間はどの程度かを具体的に示すことで、未経験者やブランクのある人も応募を検討しやすくなります。

地域別の有効求人倍率にも注目が必要です。令和8年5月の原数値では、県東部が1.38倍、県央が1.14倍、県西部が1.18倍、隠岐の島が1.87倍となっています。安定所別では、松江が1.48倍、安来が1.29倍、出雲が1.27倍、雲南が1.30倍、隠岐の島が1.87倍、石見大田が1.11倍、川本が1.19倍、浜田が1.13倍、益田が1.25倍です。いずれの地域も1倍を上回っていますが、地域によって採用競争の強さは異なります。特に隠岐の島は1.87倍と高く、正社員では2.05倍となっており、限られた求職者を複数の企業が取り合う状況が想定されます。中小企業は、勤務地周辺の通勤事情、車通勤の可否、駐車場、勤務開始時間、転勤の有無、家庭との両立のしやすさを求人票に明記することが大切です。

正社員の有効求人倍率は原数値で1.40倍となり、前年同月より0.20ポイント上昇しました。有効求人数17,068人のうち正社員求人数は9,493人で、有効求人全数に占める割合は55.6%です。常用フルタイム有効求職者数は6,800人で、有効求職者全数に占める割合は53.1%でした。正社員求人が求職者を上回る状態にあり、安定的な人材確保を目指す企業同士の競争は続いています。ただし、正社員という雇用形態だけで応募者を引きつけることは難しくなっています。求職者は、給与、昇給、賞与、休日、残業、転勤の有無、評価制度、教育体制、職場の人間関係を総合的に見ています。中小企業が正社員を募集する場合は、安定雇用に加えて、入社後に任せる仕事、研修の進め方、将来の役割を具体的に示すことが必要です。

求職者側の動きを見ると、令和8年5月のパートタイムを含む常用新規求職者では、在職者が726人で前年同月比1.2%減、離職者が1,379人で4.8%減、無業者が186人で15.5%減となり、いずれの態様でも減少しました。離職者のうち自己都合は977人で6.3%減、事業主都合は298人で4.2%減となっています。新たに転職や再就職へ動く人が減っているため、経験者採用を考える企業は、求人を出して待つだけでは十分な応募母集団を作りにくくなります。在職者に応募してもらうには、今の職場と比較しても魅力を感じられる情報が必要です。残業時間、休日の取りやすさ、通勤しやすさ、仕事の裁量、職場の雰囲気、地域で長く働ける安心感を具体的に示すことで、潜在的な転職希望者にも届きやすくなります。

就職件数は911件で、前年同月より116件、11.3%減少しました。就職率は39.2%で、前年同月より3.1ポイント低下しています。求人倍率が高い一方で就職件数が減っていることは、企業と求職者の条件がうまく合っていない可能性を示しています。また、雇用保険被保険者数は195,735人で、前年同月より1,786人、0.9%減少しました。人員整理実施事業所は32事業所で前年同月より7事業所増加した一方、解雇者数は53人で前年同月より33人減少しています。採用市場には求人需要の強さと、雇用情勢の弱まりが同時に表れています。だからこそ中小企業は、採用人数を増やすか減らすかだけでなく、採用した人が定着できる仕事内容、教育、配置、勤務条件を丁寧に設計する必要があります。

令和8年5月の島根県の雇用情勢から、中小企業の採用担当者が取るべき方向性は明確です。有効求人倍率1.49倍は全国を大きく上回り、正社員有効求人倍率も1.40倍と高い水準です。一方で、新規求人数は前年同月比8.4%減、就職件数は11.3%減となっており、企業と求職者の間で条件のすり合わせが難しくなっている面もあります。採用担当者は、必須条件と歓迎条件を分け、未経験者を育成できる業務、短時間勤務でも任せられる業務、シニア人材やブランクのある人が活躍できる業務を整理することが大切です。求人票では、仕事内容、給与、休日、残業、教育体制、職場環境、選考の流れを具体的に示し、応募後は迅速に連絡することが採用成功につながります。人手不足が続く中、求人募集では掲載媒体の選定だけでなく、応募者管理や採用業務の効率化も重要になっています。採用活動をより円滑に進めたい企業の方は、日本全国どこでも対応可能な採用サイト(ATS)の取り扱いにも対応している当社までご相談ください。

⇒ 詳しくは島根労働局のWEBサイトへ

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