2026年7月29日
労務・人事ニュース
2026年5月の消費支出は320,345円で実質0.4%減、採用担当者が知っておきたい家計の選別消費
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家計調査報告(二人以上の世帯)2026年(令和8年)5月分(総務省)
2026年5月分の家計調査で、二人以上の世帯の消費支出は1世帯当たり320,345円となり、前年同月と比べて実質0.4%減少しました。名目では1.3%増えているものの、物価の影響を除くと支出は弱含み、実質では6か月連続の減少となりました。
一方で、前月と比べた季節調整済みの実質指数は101.7となり、前月比では3.7%増加しました。前年同月比では小幅なマイナスが続く一方、前月からは持ち直しがみられ、家計の支出動向には項目ごとの差が表れています。
支出の内訳をみると、食料は99,824円で、実質2.4%増加しました。外食や調理食品などへの支出が伸び、食料全体としては4か月ぶりの実質増加となっています。日常的な食費は家計に占める割合が大きく、物価上昇下でも一定の支出が維持された形です。
住居は18,794円で、実質0.7%増加しました。設備修繕や維持に関する支出が押し上げ要因となり、4か月連続の実質増加となりました。住宅まわりの支出は月ごとの変動が出やすいものの、必要性の高い支出として一定の動きが確認されています。
光熱・水道は21,316円で、実質7.6%減少しました。電気代やガス代などが減少要因となり、3か月連続の実質減少です。季節要因や使用量の変化に加え、前年同月との比較によっても支出額の動きが大きく出る分野といえます。
家具・家事用品は16,591円で、実質23.0%増加しました。家庭用耐久財や家事用消耗品などが増え、7か月連続の実質増加となっています。なかでもエアコンなどの購入が寄与しており、生活環境を整えるための支出が目立ちました。
被服及び履物は11,778円で、実質4.0%増加しました。洋服や履物類などの支出が伸び、3か月ぶりの実質増加となりました。季節の変わり目に伴う購入需要が表れた可能性があり、生活関連の消費に一部明るさがみられます。
保健医療は15,370円で、実質3.3%増加しました。保健医療用品や器具への支出が増え、12か月連続の実質増加となっています。健康管理に関する支出は継続的に底堅く、家計の中でも優先度の高い分野として推移していることがうかがえます。
交通・通信は43,046円で、実質15.8%減少しました。自動車等関係費や通信が押し下げ要因となり、2か月ぶりの実質減少です。特に自動車購入の減少が大きく、消費支出全体の実質増減率に対する寄与度もマイナス2.51%と大きくなりました。
教育は13,344円で、実質21.7%増加しました。授業料等や補習教育への支出が増え、2か月ぶりの実質増加となっています。私立大学に関する支出も押し上げ要因として示されており、教育関連費の変動が家計全体に一定の影響を与えました。
教養娯楽は32,797円で、実質3.1%減少しました。教養娯楽サービスや書籍などが減少し、7か月ぶりの実質減少となっています。国内パック旅行費の減少も目立っており、余暇関連の支出は前年同月を下回りました。
その他の消費支出は47,484円で、名目3.4%増加しました。諸雑費や交際費が含まれ、実質化した参考値では1.7%の増加となっています。葬儀関係費などの増加が寄与しており、臨時性のある支出も全体の動きに影響しました。
住居のほか、自動車等購入、贈与金、仕送り金を除いた消費支出は283,738円で、実質2.6%増加しました。この区分では6か月ぶりの実質増加となっており、大きな変動を伴う項目を除くと、基礎的な消費には一定の回復感もみられます。
勤労者世帯の実収入は、二人以上の世帯で1世帯当たり534,893円となりました。前年同月比では名目2.4%増加し、物価の影響を除いた実質でも0.7%増加しました。実収入は5か月連続の実質増加となり、収入面では改善傾向が続いています。
勤労者世帯の可処分所得は410,713円で、実質0.6%増加しました。いわゆる手取り収入に当たる金額が前年同月を上回る一方、消費支出は353,443円で実質1.1%減少しています。収入が増えても消費に慎重な姿勢が残る状況が示されました。
勤労者世帯の平均消費性向は86.1%で、前年同月の87.6%から1.5ポイント低下しました。季節調整値では62.9%となり、前月から0.3ポイント上昇しています。家計は収入の増加を受けながらも、物価や将来への備えを意識して支出を選別している様子がうかがえます。
今回の結果では、食料、家具・家事用品、教育などが増加した一方、交通・通信や教養娯楽、光熱・水道が減少しました。特に自動車購入の落ち込みは全体の実質減少に大きく影響しており、高額支出の動きが家計統計を左右したといえます。
全体として、2026年5月の家計は、収入面で改善が続く一方、消費支出は実質で小幅な減少となりました。生活必需品や教育、健康関連への支出は底堅いものの、高額商品や余暇関連では抑制もみられ、家計の選別消費がより鮮明になっています。
⇒ 詳しくは総務省のWEBサイトへ


