2026年7月31日
労務・人事ニュース
令和8年6月南関東景気調査、住宅販売目標72%でも求人数は堅調に推移した採用市場の最新動向
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最終更新: 2026年7月30日 11:37
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最終更新: 2026年7月30日 15:43
- スーパー業界の中型配送ドライバー
最終更新: 2026年7月30日 11:37
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最終更新: 2026年7月30日 11:37
景気ウォッチャー調査(令和8年6月調査)― 南関東(現状)―(内閣府)
令和8年6月に実施された南関東地域の景気ウォッチャー調査では、地域経済は全体として緩やかな持ち直しの動きが続いているものの、業種や企業規模によって景況感には大きな差がみられる結果となりました。株価の上昇やインバウンド需要の回復、高額商品の販売増加などが景気を支える一方で、物価高や建築資材価格の上昇、人件費の増加、住宅ローン金利の上昇などが企業活動や消費行動へ影響を与えており、依然として先行きを慎重に見る企業が少なくありません。
百貨店では、免税売上の回復が目立っています。台風による一時的な来客減少はあったものの、ラグジュアリーブランドや高級時計、宝飾品など高価格帯商品の販売が伸び、国内客だけでなく訪日外国人旅行者による購買も売上を押し上げています。食品売場でも季節商品の需要が高まり、これまで価格上昇による売上増加が中心だった状況から、販売数量そのものも改善する動きがみられました。一部の富裕層では依然として高い消費意欲が維持されており、百貨店全体を支える要因となっています。
コンビニや一般小売店では、販売促進策が一定の成果を上げています。飲料や総菜などのキャンペーンを積極的に展開したことで新たな利用者を獲得する店舗もあり、ボーナスや年金支給月の影響から来客数が増えたとの声も聞かれました。一方で、消費者は価格を比較しながら購入先を選ぶ傾向を強めており、必要最小限の商品だけを購入する節約志向は依然として根強く残っています。スーパーでも来客数は前年並みを維持しているものの、買上点数の減少が続き、価格上昇だけでは売上を維持しにくい状況となっています。
物価高の影響は食品以外にも広がっています。家電販売ではエアコン需要が比較的堅調に推移しているものの、それ以外の家電製品では販売が伸び悩み、取付部材や関連資材の不足も課題となっています。衣料品専門店では低価格商品の動きはあるものの、高価格帯商品の販売は鈍く、夏物衣料も天候不順の影響で苦戦しています。生活者の間では価格上昇が賃金の伸びを上回っているとの実感が広がっており、生活防衛を意識した消費行動が続いています。
飲食業界では業態によって状況が分かれています。一般的なレストランでは来客数や売上が前年並みを維持する店舗もありますが、繁華街では夜間利用の減少が目立ち、高級飲食店では予約数の減少や宴会需要の鈍化を指摘する声もありました。原材料価格や人件費の上昇による価格改定は続いていますが、高価格帯の外食需要全体が慎重になっていることから、値上げだけで収益を確保することは難しくなっています。
旅行・観光関連では引き続きインバウンド需要が地域経済を支える存在となっています。都市部では訪日外国人旅行者の増加によりホテル稼働率が高まり、旅行会社でも前年を上回る販売実績を確保している事業者がみられました。一方で、旅行費用や宿泊費の上昇を受けても旅行需要自体は大きく落ち込んでいないとの見方がある反面、地方のホテルでは大型イベントの減少や中国人旅行者の都市部集中によって宿泊客数が伸び悩むケースも報告されています。また、観光施設やゴルフ場では台風や梅雨による悪天候が集客に影響し、天候要因による売上減少も確認されています。
住宅関連では依然として厳しい状況が続いています。住宅販売会社では建築資材価格の高騰や住宅ローン金利の上昇を背景に、購入を慎重に判断する消費者が増えています。販売実績が目標の約72%にとどまったとの報告もある一方で、3か月前と比較すると販売量は倍以上に回復している企業もあり、改善の兆しもみられます。しかし、部材価格や人件費の上昇を企業努力だけで吸収することは難しく、消費者マインドの回復が今後の住宅市場を左右する重要な要素となっています。
企業活動では製造業やサービス業の一部で受注増加がみられています。半導体関連では既存製品への需要が引き続き高い水準を維持し、精密機械器具製造業では受注量がおよそ20%増加したとの報告がありました。米国向け受注が増加した金属製品製造業や法人需要が拡大した印刷関連業界なども改善傾向がみられます。一方で、中東情勢の影響によるナフサ不足や資材価格の高騰は依然として続いており、建設業では計画案件の延期や受注見送り、製造業では必要部材の調達遅延など、企業活動への影響が残っています。
物流や建設関連では、人件費や燃料費の上昇によって利益確保が難しくなっています。運賃交渉は進展しているものの、燃料価格やオイル関連資材の高騰が収益改善を妨げています。金融機関からも設備投資を先送りする企業が増えているとの声が寄せられ、建設資材の価格上昇や納期遅延が企業の投資判断に影響を与えています。不動産業界でも資材価格の上昇や金利の変化を背景に販売活動が慎重になっており、幅広い業種でコスト負担の増加が共通課題となっています。
雇用情勢では、人材不足への対応を目的とした求人活動が継続しています。人材派遣会社では季節要因による特需や地域課題の解決を目的とした案件の増加により求人数が増えているとの報告がありました。また、営業職を中心に求人件数が増加しているものの、応募があっても採用まで結び付かないケースが多く、人材確保の難しさが続いています。景気は持ち直しつつあるものの、人手不足やコスト上昇への警戒感から、中小企業やサービス業では採用に慎重な姿勢も残っています。
求人情報を扱う事業者からは、中東情勢の落ち着きや資材供給の改善への期待を背景に、中小企業への発注が少しずつ動き始めているとの声が聞かれました。一方で、人材派遣会社の中には求人依頼件数が少ないとする企業もあり、地域や業種によって求人動向には差があります。それでも職業安定機関では、物価高が続く中でも企業は採用活動に積極的であるとの見方を示しており、大学の就職担当者からも求人数は引き続き多いとの報告が寄せられています。採用市場では単純な求人数だけでなく、待遇改善や人材定着策を重視する企業が増えており、採用競争は今後も続く見通しです。
今回の調査では、南関東地域の景気はインバウンド需要や高額消費、半導体関連産業などが下支えする一方で、物価高やコスト増加、資材調達の課題が幅広い業種に影響していることが改めて確認されました。雇用面では求人数そのものは一定の水準を維持しているものの、採用難や人材不足は依然として企業経営の大きな課題となっています。企業にとっては、賃金水準の見直しや働きやすい職場づくり、人材育成を含めた採用戦略の強化が、今後の事業成長を左右する重要なテーマとなりそうです。
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