2026年3月8日
労務・人事ニュース
中小企業29.9%が70歳までの措置を実施した2025年富山県の高年齢者就業確保状況
令和7年「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果を公表します(富山労働局)
富山労働局は2025年12月19日、令和7年6月1日現在の「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果を公表した。今回の取りまとめは、高年齢者雇用安定法に基づき、県内で常時21人以上の労働者を雇用する2,434社から提出された報告を集計したものであり、高年齢者の雇用確保や就業機会確保の実施状況を明らかにしている。
65歳までの高年齢者雇用確保措置については、実施済み企業が2,434社で100.0%となり、前年と同水準を維持した。中小企業2,304社、大企業130社のいずれも100.0%であり、規模を問わず全ての報告企業が法定義務に対応している状況である。
措置内容の内訳を見ると、定年制の廃止は60社で2.5%、定年の引上げは703社で28.9%、継続雇用制度の導入は1,671社で68.7%となった。前年と比べると、定年の引上げは2.7ポイント増加し、継続雇用制度は2.6ポイント減少している。制度選択に一定の変化が見られる。
70歳までの高年齢者就業確保措置については、実施済み企業が716社で29.4%となり、前年の26.0%から3.4ポイント上昇した。中小企業では29.9%、大企業では21.5%であり、いずれも前年を上回っている。努力義務とされる措置ではあるが、導入は着実に進んでいる。
就業確保措置の内容別では、継続雇用制度の導入が604社で24.8%と最も多い。定年制の廃止は60社で2.5%、定年の引上げは52社で2.1%、創業支援等措置の導入は0社で0.0%であった。雇用による対応が中心であることが数値から明確に示されている。
企業における定年制の状況では、60歳定年が1,581社で65.0%と最も多い。一方、65歳定年は629社で25.8%となり、前年から2.6ポイント増加した。66歳から69歳を定年とする企業は22社で0.9%、70歳以上は52社で2.1%である。定年制を廃止している企業は60社で2.5%となっている。
65歳以上を定年とする企業は、定年制の廃止企業を含め763社で31.3%となり、前年の28.7%から2.6ポイント上昇した。定年年齢の引上げが進展していることが分かる。人材の有効活用や労働力確保を背景に、制度面の整備が進んでいる。
経過措置適用企業における状況では、2024年6月1日から2025年3月31日までに基準適用年齢である64歳に到達した者は540人であった。そのうち94.1%が基準に該当し継続雇用され、5.7%は更新を希望せず、0.2%は基準に該当しなかった。制度の実際の運用状況も具体的な数値で示されている。
都道府県別の比較では、富山県の65歳までの雇用確保措置実施済企業割合は100.0%であり、全国計99.9%と同水準である。70歳までの就業確保措置実施済企業割合は29.4%で、全国計34.8%と比べるとやや低いが、前年の26.0%からは上昇している。
今回の集計は、法令に基づく報告制度により把握された公式データであり、企業にとっては自社の制度整備状況を客観的に確認するための基礎資料となる。2,434社中100.0%が65歳までの雇用確保措置を実施し、29.4%が70歳までの措置を導入しているという結果は、今後の人材戦略を検討する上で重要な指標となる。
⇒ 詳しくは富山労働局のWEBサイトへ


