2026年3月10日
労務・人事ニュース
対象拡大、J-クレジット農業分野7方法論に牛のメタン削減手法を追加
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J-クレジットに新たに“牛のげっぷ由来のメタンガスを減らす飼料添加物の使用”が追加!
2026年2月20日、農林水産省はJ-クレジット制度における農業分野の方法論を拡充し、新たに「牛への飼料添加物を使用した飼料の給餌」を対象として追加したと発表した。これにより、農業分野における方法論は7つに拡大し、畜産分野での温室効果ガス削減の取り組みが一段と強化されることとなった。
今回承認された方法論は、令和7年12月18日に開催された第41回J-クレジット制度運営委員会で認められ、所定の手続きを経て2026年2月20日から制度の対象となったものである。科学的根拠に基づき温室効果ガス削減効果が確認された技術が新たに加わった形だ。
この方法論では、温室効果ガス削減効果が認められた飼料添加物を加えた飼料を牛に給餌することで、牛の消化管内でメタンガスを発生させる菌の働きを抑制する。これにより、牛のげっぷ由来のメタンガス排出量を削減する仕組みとなっている。畜産分野におけるメタン排出対策として、実際の生産現場で活用できる手法が制度化された。
対象となる飼料添加物は、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律に基づき、カシューナッツ殻液と3-ニトロオキシプロパノールの2種が温室効果ガス削減剤として指定されている。これらは温室効果ガス削減効果が確認されたものであり、制度上の基準に適合することが前提となる。
J-クレジット制度では、排出削減や吸収に資する技術ごとに、適用条件や排出削減量の算定方法、モニタリング方法などを定めた方法論を設定している。これまで農業分野では6つの方法論が認められており、家畜へのアミノ酸バランス改善飼料の給餌や家畜排せつ物管理方法の変更、水稲栽培における中干し期間の延長などが対象となってきた。今回の追加により、畜産分野での選択肢が広がった。
実際にクレジットの認証を受けるためには、この方法論に基づく削減計画を登録し、削減活動を実施したうえで所定の審査を受ける必要がある。認証要件に適合していることが確認されれば、削減量に応じたクレジットの認証を受けることができる。制度は、排出削減量を見える形で評価する仕組みとして設計されている。
J-クレジット制度は、温室効果ガスの排出削減や吸収量を国が認証し、取引を可能とする枠組みである。農林漁業者等が削減に取り組むことで得られた成果がクレジットとして可視化され、販売による収入を得られる可能性がある点が特徴だ。これにより、温室効果ガス削減の取り組みを経済的にも後押しする効果が期待されている。
みどりの食料システム戦略のもと、農林水産業全体での温室効果ガス削減が進められている中で、今回の方法論追加は畜産分野における具体的な対策の一つと位置付けられる。科学的知見に基づく制度設計と適切な審査手続きを通じて、排出削減の実効性を確保しながら取り組みを拡大していく姿勢が示された。
農業分野の方法論が7つとなったことで、現場で選択できる削減手法の幅が広がった。牛のげっぷ由来のメタンガスという具体的な排出源に着目した今回の追加は、農業と環境の両立を図る取り組みとして、今後の制度活用の動向が注目される。
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ


