2026年4月5日
労務・人事ニュース
毎月勤労統計2025年10月 福岡県293,475円と熊本県282,735円の比較で見る九州の賃金水準
毎月勤労統計調査地方調査 2025(令和7)年10月分結果概要 事業所規模30人以上 調査産業計(厚労省)
2025年10月の毎月勤労統計調査における事業所規模30人以上の地方集計結果が公表され、比較的大規模な事業所における労働実態が明らかになっていた。対象は調査産業計であり、全国および地域ごとの雇用や労働時間、賃金の状況を把握する重要なデータとして整理されていた。
全国の常用労働者数は31,383.0千人となり、総実労働時間は147.7時間であった。内訳では所定内労働時間が135.6時間、所定外労働時間が12.1時間となり、出勤日数は18.5日で推移していた。現金給与総額は337,567円で、きまって支給する給与は328,155円、所定内給与は301,952円、特別給与は9,412円であった。
地域別に見ると、首都圏では引き続き高い賃金水準が確認されていた。東京都は現金給与総額が431,190円と突出して高く、神奈川県も354,277円と全国平均を上回っていた。いずれも所定外労働時間が12時間を超えており、労働時間と賃金水準の関係が読み取れる結果となっていた。
東北地域では、青森県の総実労働時間が156.8時間と長く、出勤日数も20.2日と全国平均を上回っていた。岩手県は150.9時間、山形県は154.8時間と高い水準が続いていた。賃金は263,421円から286,853円の範囲にあり、労働時間の長さと比較して都市部との差が見られていた。
関東地域では、茨城県の所定外労働時間が13.0時間、栃木県が13.1時間と高い数値を示していた。群馬県も11.4時間と比較的高く、残業時間の多さが特徴として表れていた。埼玉県は現金給与総額298,683円、千葉県は302,938円であり、労働時間と賃金のバランスに地域差が見られていた。
中部地域では、愛知県の現金給与総額が345,190円と高水準となっていた。静岡県は301,024円、三重県は303,010円と300,000円台の水準が続き、製造業を中心とした産業構造の影響が反映されていた。岐阜県では所定外労働時間が15.0時間と特に高く、地域内でも特徴的な動きが見られていた。
近畿地域では、大阪府が343,680円と高い賃金水準を示していた一方、奈良県は268,197円と差が見られていた。京都府は309,934円、兵庫県は305,773円となっており、同一地域内でも水準にばらつきが存在していた。奈良県の総実労働時間は133.6時間と比較的短い結果となっていた。
中国・四国地域では、広島県が322,438円、岡山県が317,628円と高い水準を示していた。香川県は306,466円と300,000円台に達していた一方で、高知県は269,285円となり、地域差が確認されていた。労働時間についても140時間台から150時間台と幅が見られていた。
九州・沖縄地域では、福岡県が293,475円と地域内で高い水準となっていた。熊本県は282,735円、大分県は289,275円と続いていたが、沖縄県は254,563円と比較的低い水準にとどまっていた。労働時間は多くの地域で140時間台後半から150時間前後となっていた。
今回の結果から、事業所規模30人以上のデータにおいても、地域ごとの賃金や労働時間には明確な差が存在していることが示されていた。特に都市部と地方の間での給与水準の違いは顕著であり、企業規模が大きくなっても地域差が解消されていない実態が浮き彫りとなっていた。
また、所定外労働時間が10時間を超える地域が多く見られ、働き方の違いが数値として表れていた点も特徴的であった。労働時間と賃金の関係性を含め、地域ごとの雇用環境の違いを理解する上で重要な資料となっていた。
この統計は各地域の集計結果を基に取りまとめられており、全国値は単純な平均ではない点に留意する必要があるとされていた。数値の背景を踏まえた分析が、実態把握には欠かせない要素となっていた。
こうした結果は、企業の採用活動や人材確保の戦略を検討する上でも重要な判断材料となっており、地域ごとの賃金水準や労働時間の違いを踏まえた対応の必要性が示される内容となっていた。
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ


