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2026年4月27日

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2026年1月調査で6,606先回答、親族承継40.3%と人手不足61.6%が示す農業事業承継の現実と採用課題

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担い手農業者の約4割が親族内承継の意向~事業承継における課題は経営ノウハウ、生産技術の承継が約6割で最大~<農業景況調査(令和8年1月調査)特別調査:事業承継について>(日本公庫)

2026年4月2日、農業分野における事業承継の実態を把握する調査結果が公表された。今回の調査は2026年1月に実施され、20,271先を対象に行われたもので、有効回答は6,606先、回収率は32.6%となっている。調査では、今後の承継意向や課題、さらに引き継ぎに対する姿勢など、多角的な観点から現状が分析されている。

調査結果によると、後継者候補がいる経営体において最も多かった承継方法は「親族への承継」で40.3%を占めた。一方で「親族以外の役員や従業員への承継」は5.6%、「第三者への承継」は2.1%にとどまっており、依然として親族内での事業承継が主流である実態が明らかになった。個人経営では43.4%が親族承継を選択しているのに対し、法人では35.7%となっており、形態による差も確認されている。

さらに、業種別に見ると特徴的な傾向も浮かび上がる。個人経営では採卵鶏が61.5%、きのこが57.1%、養豚が56.5%と、複数の分野で親族承継の割合が50%を超えている。一方で法人経営では、稲作分野において親族以外の役員や従業員への承継が北海道で18.3%、都府県で20.2%と、一定の比率を占めていることが確認された。

事業承継における課題については、「経営ノウハウや生産技術の承継」が59.6%と最も高く、技術や知識の引き継ぎが大きな壁となっている実態が浮き彫りとなった。次いで「事業の将来性への不安」が46.7%、「贈与税や相続税への対応」が23.8%と続いている。特に個人経営では将来性への不安が53.0%と高く、法人の37.6%を大きく上回る結果となっている。

一方で、周囲の農業者などから事業の引き継ぎを打診された場合の意向については、「積極的に検討する」が18.3%、「条件が良ければ検討する」が43.2%となり、合計で61.5%と6割を超えた。条件次第では承継を前向きに検討する層が一定数存在していることが確認されており、第三者承継の可能性も一定程度広がっている状況がうかがえる。

事業を引き受ける際の課題では、「人手が確保できない」が61.6%と最も高く、人材不足が最大の障壁となっていることが明確となった。続いて「事業成長につながるか不安」が39.2%、「資金調達が困難」が24.7%となっており、経営の持続性と資金面の課題も重なっている。個人経営では資金調達の困難さが27.4%と、法人の20.8%より高い点も特徴的である。

また、業種別の分析では、多くの分野で人手不足が最大の課題として挙げられている一方、畑作では「事業成長への不安」が49.2%と最も高くなっている。さらに、酪農や採卵鶏、ブロイラーでは「手続きに労力や時間がかかる」といった負担も他業種より高い傾向が見られ、分野ごとの課題の違いが鮮明となっている。

今回の調査からは、農業分野における事業承継が依然として親族中心で進められている一方、技術承継や人材確保といった課題が複合的に存在している現状が明らかとなった。加えて、条件次第で第三者承継に前向きな層が6割を超える点は、今後の担い手確保や産業維持に向けた重要な示唆となる。今後は、技術継承の仕組みづくりや人材確保の支援など、実務に直結する対策の重要性が一層高まるとみられる。

⇒ 詳しくは日本政策金融公庫のWEBサイトへ

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