2026年6月14日
労務・人事ニュース
2026年5月調査で判明、小企業の売上DIがマイナス6.3へ改善も5月見通しはマイナス13.1に悪化
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全国小企業月次動向調査(2026年4月実績、5月見通し)(日本公庫)
小企業の景況感に持ち直しの動きがみられました。2026年5月26日に公表された月次調査によると、2026年4月の売上DIはマイナス6.3となり、前月のマイナス10.0から3.7ポイント改善しました。前月よりもマイナス幅が縮小しており、売上環境には一定の回復傾向が確認されています。一方で、2026年5月の見通しはマイナス13.1となっており、4月より6.8ポイント悪化する見込みです。
今回の調査は、2026年5月1日から14日にかけて実施され、全国の小企業1,500社を対象に行われました。有効回答数は1,249社で、回答率は83.3%となっています。対象となったのは、製造業や卸売業、小売業、飲食店、サービス業、建設業、運輸業などで、従業者数20人未満または10人未満の事業者が中心です。
業種別にみると、製造業では売上DIがマイナス4.9からマイナス12.3へ悪化しました。一方、非製造業はマイナス11.0からマイナス5.6へ改善しており、業種間で明暗が分かれる結果となっています。5月の見通しでは、製造業がマイナス17.4、非製造業がマイナス12.6となり、いずれも再び厳しさが強まる見込みです。
非製造業の中では、小売業やサービス業、建設業、運輸業で改善がみられました。小売業はマイナス16.9からマイナス8.7へ回復し、建設業もマイナス3.6からマイナス2.2へ改善しています。サービス業はマイナス9.9からマイナス1.7まで回復しており、消費関連分野で持ち直しの動きが確認されました。ただし、5月はサービス業を除くほぼ全ての業種で悪化が見込まれており、先行きには慎重な見方も広がっています。
企業収益を示す採算DIは、2026年4月に2.4となり、3月の5.7から3.3ポイント低下しました。5月の見通しはマイナス1.2となっており、採算面では再び赤字企業の割合が増える可能性があります。売上に改善の兆しがみられる一方で、コスト上昇が利益を圧迫している状況が浮き彫りとなりました。
価格動向では、販売価格DIが2026年4月に27.9となり、3月から6.5ポイント上昇しました。仕入価格DIも57.2から62.6へ5.4ポイント上昇しており、原材料や仕入れコストの上昇が続いています。特に飲食店では仕入価格DIが80.8、小売業でも63.6となるなど、コスト負担の増加が鮮明になっています。
販売価格については、最近半年間で価格を「引き上げた」と回答した企業が47.2%に達しました。さらに、今後価格を「引き上げる」と回答した企業は63.8%となっており、値上げの動きが今後も続く見通しです。価格転嫁の必要性が高まる中で、消費者への影響も広がる可能性があります。
調査では、中東情勢の緊迫化による影響についても分析されています。売り上げへの影響について「マイナスの影響がある」と回答した企業は47.6%に上りました。採算面では54.4%が「マイナスの影響」と回答しており、半数を超える企業が収益悪化への懸念を抱えています。
マイナス影響の内容では、「原材料の価格上昇」が70.6%で最も高く、「原材料の調達難」が49.7%、「燃料の価格上昇」が44.0%と続きました。建設業では原材料価格上昇が76.0%、運輸業では燃料価格上昇が85.4%となるなど、業種によって影響の内容にも違いがみられています。
今回の結果からは、小企業の売上に一部回復傾向がみられる一方で、原材料費や燃料費の上昇が経営を圧迫している実態が明らかとなりました。特に価格転嫁が十分に進まない企業では、採算悪化への警戒感が強まっています。今後は、国際情勢や物価上昇の動向が小企業経営に与える影響を引き続き注視する必要がありそうです。
⇒ 詳しくは日本政策金融公庫のWEBサイトへ


