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2026年6月22日

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富山県の有効求人倍率1.48倍【2026年4月】採用成功企業が実践する工夫

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富山県の有効求人倍率1.48倍【2026年4月】製造業と建設業の採用課題

富山労働局が2026年5月29日に公表した2026年4月の労働市場ニュースによると、富山県の有効求人倍率は季節調整値で1.48倍となり、前月の1.46倍から0.02ポイント上昇した。有効求人倍率の上昇は2か月ぶりであり、求人数が求職者数を上回る状況が引き続き続いている。全国平均の有効求人倍率は1.18倍であることから、富山県は全国でも比較的高い水準の雇用環境を維持している地域の1つとなっている。都道府県別では東京都の1.74倍、福井県の1.57倍、島根県の1.51倍に続き、富山県は1.48倍で全国4位となった。

有効求人倍率1.48倍という数字は、仕事を探している人1人に対して約1.5件の求人が存在していることを意味する。企業側から見ると人材確保が容易ではない状況が続いており、依然として採用競争は厳しい。一方で、求職者にとっては複数の選択肢の中から就職先を選べる環境であり、企業は待遇や職場環境、将来性などを総合的に示さなければ採用成功につながりにくい市場環境となっている。

2026年4月の有効求人数は21,788人となり、前月比1.0%増加した。有効求職者数は14,762人で前月比ほぼ横ばいだった。その結果として有効求人倍率が上昇している。新規求人倍率は2.40倍となったが、前月の2.41倍から0.01ポイント低下した。新規求人倍率が依然として2倍を大きく超えていることから、企業が新たな人材を求める動きは活発な状態が続いていることが分かる。

ただし前年同月との比較では異なる側面も見えてくる。有効求人数の原数値は21,851人で前年同月比1.6%減少し、6か月連続の減少となった。一方で有効求職者数は15,603人で前年同月比3.2%減少し、21か月連続で減少している。つまり求人も減少しているが、それ以上に求職者の減少が続いているため、高い求人倍率が維持されている状況である。

この数字は中小企業の採用担当者にとって重要な意味を持つ。採用が難しい理由は求人が増え過ぎているからではなく、働く人そのものが減少していることにある。人口減少や高齢化が進む地方では、今後も求職者の絶対数が大幅に増えることは期待しにくい。そのため採用担当者は単に求人広告を出すだけではなく、自社を選んでもらうための採用戦略をより重視する必要がある。

新規求人の動向を産業別に見ると、業種による違いが鮮明になっている。最も大きく増加したのは卸売業・小売業で、新規求人は1,425人となり前年同月比32.6%増加した。特に小売業が大きく伸びており、消費活動の回復や人材確保需要の高まりが背景にあると考えられる。

一方で製造業は1,298人となり前年同月比13.1%減少した。富山県は製造業が地域経済を支える重要産業であるため、この動向は注目される。企業による生産調整やコスト上昇への対応、人件費負担の増加などが影響している可能性もある。とはいえ製造業の求人規模そのものは依然として大きく、採用需要が急激に失われたわけではない。

建設業は1,015人で前年同月比4.1%減少した。しかし職業別の人材不足状況を見ると、建設分野の有効求人倍率は9.11倍となっている。これは求職者1人に対して9件以上の求人が存在する極めて深刻な人材不足状態を示している。求人件数が多少減少しても、人材不足が解消される状況には至っていない。

運輸業・郵便業も348人で前年同月比14.9%減少したが、有効求人倍率は2.92倍となっている。物流業界では慢性的な人材不足が続いており、採用競争は依然として厳しい状況である。

医療・福祉分野では新規求人が1,788人となり前年同月比1.8%増加した。医療職の有効求人倍率は1.92倍、介護分野は3.49倍となっている。高齢化の進展を背景に今後も安定した採用需要が見込まれる分野であり、人材確保は地域社会全体の課題ともいえる。

正社員市場に目を向けると、さらに興味深い傾向が見えてくる。2026年4月の正社員有効求人倍率は1.50倍となり、前年同月より0.05ポイント上昇した。18か月連続で前年同月を上回っていることから、企業が正社員採用を重視している状況が読み取れる。

一方で正社員有効求人数は12,484人で前年同月比1.0%減少した。正社員を希望する有効求職者数は8,300人で前年同月比4.6%減少している。求人は減少しているものの、それ以上に正社員を希望する求職者が減少しているため、倍率は上昇しているのである。

ここで中小企業の採用担当者が注目すべきポイントは、採用市場が単なる売り手市場ではなくなりつつあることである。求人倍率だけを見ると人材確保は非常に困難に思える。しかし実際には業種や職種によって採用難易度は大きく異なり、企業の情報発信力によって結果に差が生まれている。

例えば求職者は給与だけで企業を選んでいるわけではない。職場の雰囲気、休日数、教育制度、キャリア形成の可能性、福利厚生、地域への貢献度なども重視している。そのため求人票には仕事内容だけでなく、働く魅力や成長機会を具体的に記載することが重要になる。

また近年は求職者が企業情報をインターネットやSNSで確認することが一般的になっている。採用ページが更新されていない企業や、職場の様子が伝わらない企業は応募者の選択肢から外れる可能性が高い。中小企業であっても採用専用ページや社員インタビューなどを活用し、企業文化や働く人の姿を積極的に発信することが求められる。

さらに富山県の新規求職者数は4,249人となり前年同月比6.3%減少した。自己都合離職者は7.2%減少、事業主都合等離職者は2.0%減少、在職求職者も7.5%減少している。つまり転職市場そのものが縮小傾向にあり、企業間で限られた人材を奪い合う構図が強まっている。

このような状況では採用だけでなく定着も重要になる。せっかく採用しても短期間で離職してしまえば採用コストは無駄になってしまう。採用担当者は入社後の教育体制やキャリア支援制度、コミュニケーション環境の整備などにも積極的に関与する必要がある。

人材不足分野の有効求人倍率を見ると、建設9.11倍、警備3.69倍、介護3.49倍、運輸2.92倍、保育2.40倍、医療1.92倍となっている。こうした業界では従来型の募集方法だけでは十分な成果が得られない可能性が高い。未経験者採用やシニア人材活用、外国人材活用、リファラル採用など、多様な採用チャネルを組み合わせる視点が求められる。

富山県の2026年4月の有効求人倍率1.48倍は、一見すると企業にとって厳しい採用環境を示す数字である。しかし詳細なデータを見ると、求職者の減少が続く中で企業側には採用手法を見直す余地が残されていることも分かる。これからの採用活動では、求人を出すだけではなく、自社の魅力を丁寧に伝え、働く価値を具体的に示し、入社後の成長環境まで含めて発信することが重要になる。人材不足が続く時代だからこそ、採用活動そのものを経営戦略の一部として捉え、継続的な改善を行う企業が人材確保で優位に立つことになるだろう。

⇒ 詳しくは富山労働局のWEBサイトへ

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