2026年7月28日
労務・人事ニュース
令和8年5月の徳島県有効求人倍率1.21倍、正社員1.05倍から読む人材確保
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最終更新: 2026年7月27日 05:40
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徳島県の令和8年5月有効求人倍率1.21倍を採用サイト活用に生かす視点
令和8年6月30日、徳島労働局は令和8年5月分の最近の雇用失業情勢を公表しました。徳島県の令和8年5月の有効求人倍率は季節調整値で1.21倍となり、前月を0.01ポイント下回りました。全国の有効求人倍率は1.17倍であり、徳島県は全国を0.04ポイント上回っています。就業地別の有効求人倍率は1.34倍で、前月と同水準でした。受理地別では1.21倍、就業地別では1.34倍となっており、県内で実際に働く求人需要は、受理地別の数字以上に強い状態にあります。正社員有効求人倍率は原数値で1.05倍となり、前年同月を0.03ポイント上回りました。徳島県の雇用情勢については、求人が求職を上回って推移している一方、足元の経済情勢や中東情勢などが雇用に与える影響には留意が必要とされています。中小企業の採用担当者は、この1.21倍という数字を「求人が求職を上回っている」と見るだけでなく、求職者数が高い水準を維持する中で、求人条件の見直しと情報の充実が求められる局面として受け止める必要があります。
令和8年5月の有効求人数は原数値で14,978人となり、前年同月比1.4%減少しました。一方、有効求職者数は13,272人で、前年同月比5.4%減少しています。求人も求職者も前年より減っていますが、求職者の減少幅が求人の減少幅を上回ったことで、求人が求職を上回る構図は続いています。正社員の有効求人数は8,002人で前年同月比0.2%減となりました。新規求人数は5,282人で前年同月比2.2%減、新規求職者数は2,351人で前年同月比9.8%減です。新規求職者の減少幅が大きいことから、直近で仕事探しを始める人材は限られていると考えられます。中小企業が採用を進める場合、求人を掲載して待つだけでは応募につながりにくく、応募者が比較しやすい求人内容に整えることが重要です。給与や勤務時間だけでなく、仕事内容、休日、職場の雰囲気、教育体制、通勤条件、入社後の流れまで具体的に示すことが、応募前の不安を下げる第一歩になります。
新規求人倍率は季節調整値で2.38倍となり、前月を0.01ポイント上回りました。原数値では2.25倍となっており、新たに仕事を探す人に対して求人が2倍を超える状態です。これは、直近で採用を始める企業にとって、応募者との接点づくりが難しいことを示しています。採用担当者が他業務を兼ねる中小企業では、応募後の初回連絡が遅れたり、面接日程の提示が限られたりしやすくなります。しかし、求職者は複数の求人を同時に比較しているため、連絡の遅れはそのまま辞退や他社決定につながります。求人を出す前に、応募受付後に誰が連絡するのか、何日以内に面接候補日を提示するのか、選考結果をいつ伝えるのかを決めておくことが必要です。求人倍率が高い地域では、求人票の内容だけでなく、応募後の対応速度も企業の信頼を左右します。
産業別の新規求人を見ると、令和8年5月は宿泊業・飲食サービス業が前年同月比13.9%増、不動産業・物品賃貸業が55.6%増、生活関連サービス業・娯楽業が22.9%増となりました。金融業・保険業も8.2%増、サービス業は2.0%増です。一方、製造業は13.4%減、卸売業・小売業は11.3%減、情報通信業は65.2%減、教育・学習支援業は11.3%減、医療・福祉は0.9%減となっています。建設業は2.6%減、運輸業・郵便業も4.4%減でした。全体としては新規求人数が減っていますが、業種によって求人の増減は大きく分かれています。採用担当者は、県全体の有効求人倍率だけではなく、自社の業種や職種に近い動きを見ながら、採用の難易度を判断する必要があります。求人が増えている業種では競合他社との人材獲得競争が強まり、求人が減っている業種でも人手不足が解消されたとは限りません。
宿泊業・飲食サービス業は前年同月比13.9%増となり、採用需要の持ち直しが見られます。この分野では、時給や月給だけでなく、シフトの柔軟性、土日勤務の頻度、繁忙期の働き方、接客範囲、まかない、研修制度、急な休みへの対応などが応募判断に直結します。求職者は「働けるか」だけでなく、「続けられるか」を見ています。中小企業が飲食や宿泊の求人を出す場合、企業側が求める条件だけを並べるのではなく、応募者が安心して働ける理由を示すことが大切です。未経験者を受け入れるなら、最初に任せる業務、教育担当者、忙しい時間帯のフォロー体制を具体的に書くことで、応募のハードルを下げられます。
製造業は前年同月比13.4%減となりました。徳島県内の中小製造業が採用を進める際には、「製造スタッフ」や「工場内作業」といった抽象的な表現だけでは、仕事の実態が伝わりにくくなります。扱う製品、担当する工程、機械操作の有無、必要な資格、安全対策、交替勤務の有無、残業時間の目安を明記することが重要です。経験者採用が難しい場合は、即戦力だけを待つのではなく、未経験者を育成できる工程と、経験者に任せる工程を分けて考える必要があります。業務を分解できれば、若手だけでなく、シニア人材、短時間勤務希望者、異業種からの転職者にも採用対象を広げられます。求人倍率の数字を見て採用を諦めるのではなく、自社で育てられる範囲を明確にすることが現実的な対策になります。
医療・福祉は新規求人が1,990人で、主要産業の中でも非常に大きな求人規模を維持しています。前年同月比では0.9%減ですが、介護や福祉関連の需要は依然として高い状態です。常用フルタイムの職業別では、福祉関連計の有効求人倍率が3.07倍、介護関連小計が2.91倍となっています。医療・福祉の採用では、資格や経験の有無だけでなく、夜勤の有無、勤務体制、利用者や患者への対応内容、教育担当者、資格取得支援、身体的負担への配慮、職員同士の連携を丁寧に伝えることが欠かせません。求人票に「未経験歓迎」「ブランク可」と書くだけでは十分ではなく、入職後にどの業務から始めるのか、誰に相談できるのか、研修期間はどの程度かを明記することで、応募者は安心して一歩を踏み出しやすくなります。
職業別の有効求人倍率を見ると、常用フルタイムでは保安職業従事者が8.15倍、建設・採掘従事者が4.59倍、専門的・技術的職業従事者が2.25倍、サービス職業従事者が1.81倍、販売従事者が1.76倍、輸送・機械運転従事者が1.68倍となっています。一方、事務従事者は0.50倍、運搬・清掃・包装等従事者は0.60倍、IT関連計は0.77倍です。常用パートタイムでは、サービス職業従事者が2.46倍、保安職業従事者が6.24倍、介護関連小計が3.24倍となる一方、事務従事者は0.38倍、運搬・清掃・包装等従事者は0.44倍です。県全体の1.21倍だけを見て採用活動を考えると、職種ごとの実態を見誤ります。事務職では応募が集まりやすい可能性がありますが、選考基準や仕事内容が曖昧だとミスマッチが起こりやすくなります。反対に、保安、建設、介護、サービス、専門技術職では、求職者に選ばれる理由を求人票で明確に示す必要があります。
地域別では、徳島所が1.39倍、鳴門所が1.01倍、三好所が1.14倍となった一方、小松島出張所は0.79倍、吉野川所は0.81倍、阿南所は0.87倍、牟岐出張所は0.88倍、美馬所は0.90倍でした。地域平均では県央地域が1.18倍、県西地域が1.00倍、県南地域が0.87倍です。徳島県全体では1.21倍ですが、地域によって求人と求職者のバランスは大きく異なります。倍率が高い地域では企業間の採用競争が強まり、倍率が1倍を下回る地域でも、求職者の希望職種や勤務条件と合わなければ採用にはつながりません。採用担当者は、勤務地周辺の通勤事情、車通勤の可否、駐車場、通勤手当、勤務開始時間、転勤の有無、家庭との両立のしやすさを求人票に具体的に記載することが大切です。
令和8年5月の徳島県の雇用情勢から、中小企業の採用担当者が取るべき方向性は明確です。有効求人倍率1.21倍は求人が求職を上回る状態を示し、就業地別では1.34倍とさらに高い水準です。新規求人倍率も2.38倍で、直近の採用競争は続いています。一方で、新規求人数は前年同月比2.2%減、新規求職者数は9.8%減となっており、新しく動き出す人材は限られています。採用担当者は、必須条件と歓迎条件を分け、未経験者を育成できる業務、短時間勤務でも任せられる業務、シニア人材やブランクのある人が活躍できる業務を整理することが重要です。求人票では、仕事内容、給与、休日、残業、教育体制、職場環境、選考の流れを具体的に示し、応募後は迅速に連絡することが採用成功につながります。有効求人倍率の推移は、地域の雇用環境や企業の採用活動を考えるうえで重要な指標です。求人募集を検討している企業の方は、日本全国どこでも対応可能な採用サイト(ATS)の取り扱いにも対応している当社へご相談ください。
⇒ 詳しくは徳島労働局のWEBサイトへ


