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2026年7月28日

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愛媛県の令和8年5月有効求人倍率1.41倍、卸売業・小売業8.9%増で採用はどう変わるか

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令和8年5月の愛媛県正社員有効求人倍率1.19倍と正社員採用の課題

令和8年6月30日、愛媛労働局は令和8年5月分の管内の雇用失業情勢を公表しました。令和8年5月の愛媛県の有効求人倍率は季節調整値で1.41倍となり、前月と同水準でした。全国の有効求人倍率は1.17倍であり、愛媛県は全国を0.24ポイント上回っています。求人が求職を上回る状態は続いており、県内の採用市場は中小企業にとって引き続き人材確保が簡単ではない状況です。一方で、愛媛労働局は、雇用情勢について「求人が求職を上回って推移しているものの、求人の動きにやや弱さがみられる」と判断しています。つまり、企業側の人材需要は高いものの、求人全体には慎重さも出ているということです。中小企業の採用担当者は、1.41倍という数字を単に「採用が難しい」と見るのではなく、求人活動に弱さがある中でも、求職者から選ばれる企業と選ばれにくい企業の差が広がる局面として捉える必要があります。

主要指標を見ると、令和8年5月の有効求人数は季節調整値で29,102人となり、前月比1.7%増加しました。2か月連続の増加です。有効求職者数も20,648人となり、前月比1.9%増加し、こちらも2か月連続で増えています。求人も求職者も増えたため、有効求人倍率は前月と同じ1.41倍にとどまりました。新規求人倍率は2.31倍で、前月から0.19ポイント低下しました。新規求人数は10,093人で前月比1.8%減となり、2か月連続で減少しています。一方、新規求職者数は4,360人で前月比6.1%増となり、2か月連続で増加しました。直近では、仕事を探し始める人が増えている一方、新たに出される求人は減っており、新規求人倍率は低下しています。ただし、2.31倍という水準は、新たな求職者1人に対して求人が2件を大きく上回る状態であり、採用を始める企業にとって応募者との接点づくりが重要であることに変わりはありません。

原数値で見ると、令和8年5月の有効求人は28,127人となり、前年同月比3.3%減少しました。10か月連続の減少です。新規求人は9,372人で前年同月比7.1%減となり、2か月連続で減少しています。一方、有効求職は21,701人で前年同月比4.3%減、新規求職は4,279人で前年同月比6.2%減となりました。求人も求職者も前年より減っていますが、求人の減少が長く続いている点は、採用担当者が注目すべきポイントです。物価上昇や事業コストの上昇、人件費への慎重な見方を背景に、採用人数や募集時期を調整する企業が増えている可能性があります。しかし、求人が減っているからといって採用しやすくなるとは限りません。求職者数も減少しており、特に新たに動き出す人材が限られる中では、求人を出した企業が応募者に選ばれるための情報設計が欠かせません。

産業別の新規求人では、令和8年5月の主な産業のうち、卸売業・小売業が1,377人で前年同月比8.9%増となりました。一方、宿泊業・飲食サービス業は379人で19.2%減、医療・福祉は2,706人で13.6%減、運輸業・郵便業は370人で10.4%減、建設業は744人で7.8%減、製造業は1,105人で7.1%減、サービス業は1,625人で3.5%減となっています。新規求人全体が減少する中で、卸売業・小売業は前年を上回りましたが、多くの主要産業では求人が減っています。採用担当者は、県全体の有効求人倍率1.41倍だけで自社の採用難易度を判断するのではなく、自社の業種や職種に近い動きを確認する必要があります。求人が増えている業種では競争が強まりやすく、求人が減っている業種でも人手不足が解消されたとは限りません。むしろ、必要な人材を採りたいが採用人数を絞っている企業が多いほど、1人の採用の重みは大きくなります。

製造業は1,105人で前年同月比7.1%減となりましたが、愛媛県の雇用を考えるうえで重要な分野であることに変わりはありません。中小製造業が求人を出す場合、「製造スタッフ」や「工場内作業」といった抽象的な表現だけでは、求職者に仕事の実態が伝わりにくくなります。扱う製品、担当工程、機械操作の有無、必要な資格、安全教育、交替勤務の有無、残業時間の目安を具体的に示すことが大切です。経験者採用が難しい場合は、即戦力だけを待つのではなく、未経験者を育成できる工程と、経験者に任せる工程を分けて考える必要があります。業務を分解すれば、若手だけでなく、シニア人材、短時間勤務希望者、異業種からの転職者にも採用対象を広げられます。求人倍率の数字を見て採用を諦めるのではなく、自社で育てられる範囲を明確にすることが現実的な対策になります。

医療・福祉は2,706人で前年同月比13.6%減となりましたが、主要産業の中では最も大きい求人規模です。医療業は977人、社会保険・社会福祉・介護事業は1,711人となっており、県内の人材需要は引き続き大きいといえます。介護、福祉、医療関連の採用では、資格や経験の有無だけでなく、夜勤の有無、勤務体制、利用者や患者への対応内容、教育担当者、資格取得支援、身体的負担への配慮、職員同士の連携を丁寧に伝えることが重要です。求人票に「未経験歓迎」「ブランク可」と書くだけでは十分ではありません。入職後にどの業務から始めるのか、誰に相談できるのか、研修期間はどの程度かを明記することで、応募者は安心して応募を検討しやすくなります。採用難が続きやすい分野ほど、求人情報の誠実さが信頼につながります。

地域別の有効求人倍率を見ると、令和8年5月の原数値では東予地域が1.25倍、中予地域が1.34倍、南予地域が1.21倍となりました。前年同月と比べると、東予地域は0.03ポイント低下し、17か月連続で前年同月差が低下しました。中予地域は0.07ポイント上昇し、20か月連続で前年同月差が上昇しています。南予地域は0.09ポイント低下し、2か月連続で前年同月差が低下しました。県計では1.30倍で、前年同月より0.02ポイント上昇しています。同じ愛媛県内でも、地域によって求人と求職者のバランスは異なります。中予地域では求人倍率が高まり、企業間の採用競争が強まりやすい一方、東予や南予では求人の動きに弱さも見られます。中小企業は、自社の勤務地に近い地域の状況を確認し、通勤手段、車通勤の可否、駐車場、勤務開始時間、転勤の有無を求人票に具体的に記載することが大切です。

正社員の有効求人倍率は原数値で1.19倍となり、前年同月より0.03ポイント上昇しました。2か月ぶりの上昇です。一般フルタイムの有効求人倍率は1.53倍で、前年同月より0.05ポイント上昇し、6か月連続で上昇しています。一方、パートタイムの有効求人倍率は0.99倍となり、前年同月より0.01ポイント低下しました。正社員では求人が求職を上回る状態が続いており、中小企業にとって安定的な人材確保は簡単ではありません。ただし、正社員という雇用形態だけで応募者を引きつけることは難しくなっています。求職者は、給与、昇給、賞与、休日、残業、転勤の有無、評価制度、教育体制、職場の人間関係を総合的に見ています。中小企業が正社員を募集する場合は、入社後に任せる仕事、研修の進め方、将来的な役割を具体的に伝える必要があります。

求職者側の動向では、令和8年5月の新規求職者4,279人のうち、在職者は934人で前年同月比10.3%減、離職者は2,836人で6.0%減、無業者は509人で1.2%増となりました。離職者のうち、事業主都合離職者は590人で7.2%減、自己都合離職者は2,051人で5.7%減です。在職中に転職活動を始める人が減っていることは、経験者採用を考える中小企業にとって大きな課題です。在職者は現在の職場と比較しながら応募先を選ぶため、給与だけでなく、残業の少なさ、休日の取りやすさ、通勤しやすさ、仕事の裁量、職場の雰囲気、地域で長く働ける安心感を具体的に示すことが必要です。新規求職者が減る局面では、求人を出して待つだけでなく、応募したくなる理由を求人票や採用ページに明確に打ち出すことが採用力になります。

就職件数は1,253件で前年同月比10.1%減となり、2か月連続で減少しました。就職率は29.3%で、前年同月より1.3ポイント低下しています。求人が求職を上回る一方で就職件数が減っていることは、企業と求職者の条件がうまく合っていない可能性を示します。応募が少ない理由を求職者数の減少だけに求めるのではなく、求人票の仕事内容が具体的か、給与や休日の情報が明確か、応募後の連絡が早いか、面接日程が柔軟か、選考結果を丁寧に伝えているかを点検することが重要です。採用担当者が他業務を兼ねる企業ほど、応募後の対応が遅れやすいため、事前に連絡担当、面接候補日、選考通知の期限を決めておく必要があります。

令和8年5月の愛媛県の雇用情勢から、中小企業の採用担当者が取るべき方向性は明確です。有効求人倍率1.41倍は求人が求職を上回る市場を示していますが、新規求人は前年同月比7.1%減、有効求人は10か月連続で前年同月を下回っており、求人活動にはやや弱さが見られます。一方で、新規求人倍率は2.31倍、正社員有効求人倍率は1.19倍であり、採用競争は続いています。採用担当者は、必須条件と歓迎条件を分け、未経験者を育成できる業務、短時間勤務でも任せられる業務、シニア人材やブランクのある人が活躍できる業務を整理することが大切です。求人票では、仕事内容、給与、休日、残業、教育体制、職場環境、選考の流れを具体的に示し、応募後は迅速に連絡することが採用成功につながります。人手不足が続く中、求人募集では掲載媒体の選定だけでなく、応募者管理や採用業務の効率化も重要になっています。採用活動をより円滑に進めたい企業の方は、日本全国どこでも対応可能な採用サイト(ATS)の取り扱いにも対応している当社までご相談ください。

⇒ 詳しくは愛媛労働局のWEBサイトへ

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