2026年7月23日
労務・人事ニュース
2026年版通商白書を公表 新興国との連携強化やサプライチェーン強靱化を通商戦略2026で提示
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最終更新: 2026年7月23日 06:37
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「令和8年版通商白書」及び「通商戦略2026」を取りまとめました(経産省)
2026年6月30日、政府は「令和8年版通商白書」を取りまとめ、閣議に配布しました。あわせて、今後の通商政策の目標や方向性を示す「通商戦略2026」も公表されました。今回で78回目となる通商白書では、世界経済を取り巻く環境の変化や各国の政策動向を分析するとともに、日本が今後進めるべき通商政策の考え方を示しています。
今回の白書では、世界経済が近年にないほど不確実性を増しているとの認識を示しています。国際情勢の変化や経済安全保障への関心の高まりなどを背景に、さまざまなリスクに対応できるサプライチェーンの構築が喫緊の課題と位置付けられました。そのため、新たな市場の開拓や調達先の多角化を進めることでリスクを分散し、安定した経済活動を支える体制づくりの重要性を強調しています。
白書では、豊富な重要鉱物資源を保有し、人口増加を背景に高い成長が見込まれる新興国との関係強化が重要であると分析しています。一方で、中国による新興国への進出が拡大しているほか、ASEAN各国でも中間財の輸入における中国への依存が高まっている現状を指摘しました。また、先進国と新興国の双方で経済連携を進める動きが広がっており、有志国による新たな国際秩序の構築が一段と重要になっているとしています。
こうした環境の中、日本としては対外直接投資や輸出を通じて危機管理や成長投資の原資を確保する必要があるとしています。特に、新興国が抱える課題の解決に日本企業の技術力や強みを生かすことが重要であり、エネルギーを含めたサプライチェーンの強靱化、不動産投資による工業団地や都市整備、中小企業を含めた企業進出の促進、さらにAIなどのスタートアップによる新技術の実装を推進していく方向性を示しました。
あわせて公表された「通商戦略2026」では、世界が単一市場を目指した新自由主義の時代から、国家の関与や安全保障が重視される時代へ移行する中でも、日本が「信頼できる経済パートナー」であり続けることを基本目標として掲げています。さらに、世界が直面する課題の解決を通じて、日本の付加価値を高め、日本と世界双方の発展につなげる考え方を示しました。
通商政策の方向性としては、多極化する世界をつなぐ存在として自由貿易と法の支配を重視しながら、国際情勢の変化にも柔軟に対応する「ハイブリッドな通商戦略」を推進するとしています。また、中東とアジアを結ぶエネルギー分野の連携を強化し、安定したエネルギー市場の形成や新たなサプライチェーンの構築、原油などの備蓄を含めたルール作りを主導する方針も盛り込まれました。
さらに、グローバルサウスとの連携を強化することも重要な柱として位置付けています。地域戦略や成長戦略と連動しながら、事業化の推進、事業者や実施国の裾野拡大、事業の横展開に加え、大学などとの連携による共通知識基盤の創出を目指す考えを示しました。これにより、新興国との協力関係を深めながら、持続的な経済成長につなげることを目標としています。
今回の通商白書は、「動乱の中の世界経済と新興国経済」「世界経済の動向」「施策編」の3部構成となっています。世界経済や新興国経済、中国、欧州、米国の政策動向、日本の通商戦略など幅広いテーマを分析するとともに、2025年度の取組も整理しました。世界経済を取り巻く環境が大きく変化する中、日本がどのような通商政策を進めていくのか、その方向性を示す内容となっています。
⇒ 詳しくは経済産業省のWEBサイトへ


