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2026年4月19日

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2026年2月時点で正社員不足49ポイント、情報通信や運輸業で人手不足が深刻化する雇用実態

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労働経済動向調査(令和8(2026)年2月)の概況(厚労省)

2026年に入り、雇用環境の実態を示す最新の調査結果が公表され、企業の人材確保や労働需給の現状が具体的な数値とともに明らかになった。今回の調査では、2026年1月から3月期の実績見込みや、同年4月から6月期の見通しに基づき、産業別の雇用判断や人手不足の状況が整理されている。

正社員などの雇用判断を示す指数は、2026年1月から3月期の実績見込みでプラス6ポイントとなり、前向きな雇用姿勢が維持されていることが確認された。この水準は4月から6月期の見通しでも同じくプラス6ポイントとなっており、企業全体としては採用意欲が一定程度保たれている状況にある。

産業別に見ると、情報通信分野ではプラス14ポイント、さらに次期見通しではプラス18ポイントと高い水準を示している。加えて、専門的な技術サービス分野ではプラス21ポイントと大きく伸びており、専門人材への需要が強まっている。一方で、一部の分野ではマイナスとなるなど、業種ごとの差も明確に表れている。

パートタイムの雇用判断については、2026年1月から3月期でプラス2ポイントとなり、4月から6月期の見通しでは0ポイントとなった。全体としては横ばいに近い動きとなっており、正社員と比べて採用の慎重姿勢がうかがえる結果となっている。

一方で、労働力の需給状況を示す指標では、人手不足がより鮮明になっている。2026年2月1日時点での正社員等の不足感はプラス49ポイントとなり、調査全体で大幅な不足超過となった。特に運輸関連や情報通信、専門サービス分野で不足感が高く、業務の維持や拡大に影響を及ぼす可能性がある。

パートタイム労働者についても同様に不足が続いており、同日時点でプラス28ポイントの不足超過となった。サービス分野や宿泊、飲食、小売、医療など幅広い分野で人手不足が確認されており、日常生活に密接な業種での影響が懸念される。

こうした状況を受け、企業側の対応も進んでいる。2025年10月から12月期の実績では、人手不足に対応した事業所の割合は65%に達しており、多くの企業が何らかの対策を講じていることが分かった。対応内容としては、中途採用の強化が66%と最も多く、次いで業務効率化が40%、パートタイム採用が37%となっている。

一方で、労働者が過剰となっている部門への対応は限定的で、同期間に対応した事業所は6%にとどまった。主な対応としては配置転換が31%、中途採用の抑制が29%、残業規制が26%となっており、人員削減よりも配置の見直しで対応する傾向が見られる。

新規学卒者の採用状況についても厳しさが続いている。2026年卒業予定者の採用計画を持つ事業所の割合は、大学卒文系で49%、理系で48%となっているものの、採用計画に対して内定者数が不足している企業が多い。高校卒では56%、高専・短大卒では62%が計画未達となっており、人材確保の難しさが浮き彫りとなった。

さらに、企業規模が小さいほど採用計画未達の割合が高くなる傾向も確認されている。例えば従業員30人から99人規模では、高校卒で80%が計画未達となるなど、中小規模事業所における採用難が深刻化している状況にある。

こうした人手不足の背景には、労働市場全体の構造的な変化があるとみられる。企業は採用だけでなく、業務効率化や労働条件の見直しなど多面的な対応を進めており、人材確保と生産性向上を同時に追求する動きが広がっている。

また、新たな取り組みとしてAIの導入状況も調査されており、2026年2月時点で31%の事業所が導入済みとなった。導入企業の94%が活用目的を持ち、その中でも作業効率の改善が93%と最も多く、人手不足への対応としてAI活用が進んでいる実態が示された。

さらに、AI導入後に効果があったと回答した事業所は78%に達し、実際の業務改善につながっているケースが多い。作業負担の軽減や品質向上など、複数の効果が確認されており、今後の人材戦略において重要な役割を担う可能性が高い。

今回の調査結果からは、雇用意欲が一定程度維持されている一方で、実際の労働力確保が追いついていない現状が明確になった。特に専門人材やサービス分野を中心に人手不足が続いており、企業の採用戦略や業務運営に大きな影響を与えている。

今後は、採用手法の多様化や働き方の見直し、さらにはデジタル技術の活用を組み合わせた総合的な対応が求められる局面に入っている。雇用環境の変化を的確に捉えた施策が、企業の持続的な成長に直結する重要な要素となりそうだ。

⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ

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