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2026年5月8日

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2026年4月14日発表、11名調査で明らかになった若年支援リファーの実態と東京・埼玉・千葉での現場課題

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キャリアコンサルタントのリファーの実践に関する質的研究 ―わかものハローワークにおけるヒアリング調査に基づいて―(JILPT)

2026年4月14日、若年求職者支援の現場におけるキャリアコンサルタントの実務に焦点を当てた質的研究の結果が公表された。発達障害傾向のある若者の就職支援は、近年重要性が高まっている分野であり、適切な支援機関へのつなぎや継続的なフォローのあり方が問われている。今回の研究では、支援現場で行われる「リファー」と呼ばれる紹介支援の実態と、その過程で生じる課題が詳細に分析された。

調査は2025年10月に実施され、相談業務の経験を持つ11名を対象にヒアリングが行われた。対象者の内訳は女性8名、男性3名で、東京都の渋谷、新宿、日暮里のほか、埼玉県や千葉県に所在する支援拠点においてインタビューが実施された。1回あたり1時間から2時間程度の半構造化インタビューを通じて、リファーの判断過程や対応方法、支援後のフォローまで幅広い内容が収集され、分析にはテーマティック・アナリシス法が用いられた。

分析の結果、リファーは単なる機関紹介にとどまらず、相談者との信頼関係を基盤とした一連の支援プロセスであることが明らかになった。具体的には、相談者のニーズ把握から始まり、リファーの必要性や適切なタイミングの見極め、紹介先の選定、説明と同意の取得、さらにその後のフォローアップまでが連続的に行われている。こうした過程は一度で完結するものではなく、状況に応じて見直され、必要に応じて元の支援関係に戻る柔軟性を持っている点が特徴とされる。

また、リファーの判断には複数の要素が関係していることも確認された。支援機関や雇用先との適合性に加え、家庭環境や本人の状態、支援の効果といった観点が総合的に考慮されている。タイミングの見極めにおいては、相談者の意欲や課題の深刻度、生活状況の変化などが重要な手がかりとなっており、画一的な基準ではなく個別性を重視した判断が行われている実態が示された。

さらに、リファー先を説明する際には、基本情報の提示だけでなく、その必要性や有用性の説明、不安の軽減、自己決定の尊重といった要素が重視されていることが分かった。一方で、実際にリファーが成立する割合は必ずしも高くなく、相談者の心理的抵抗や自己認識の問題が影響していると考えられている。こうした点から、リファーは高度な専門性を要する支援手法であることが浮き彫りとなった。

支援が長期化した場合の対応についても検討が行われ、本人の理解を促しながら支援を継続する工夫や、支援者同士の連携、関わり方の調整などが重要であることが確認された。さらに、障害特性に関する知識や対応スキルを組織内で共有し、支援の質を高めていく取り組みの必要性も指摘されている。

今回の研究は、若年求職者支援におけるリファーの実践が、信頼関係を軸とした循環的なプロセスであることを示した点で意義があるとされる。今後は、リファー後のフォロー体制の明確化や、支援者の専門性向上に向けた研修、実務に即したマニュアル整備などを進めることで、支援の質を維持しつつ長期化の課題に対応していくことが求められている。今回の知見は、現場の支援従事者にとって実務改善の基礎資料として活用されることが期待されている。

⇒ 詳しくは労働政策研究・研修機構のWEBサイトへ

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