2026年5月19日
労務・人事ニュース
2026年4月公表 1,788自治体調査、AI・RPA導入68.0%突破と26,128時間削減が示した行政DX最前線
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最終更新: 2026年5月19日 01:04
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最終更新: 2026年5月18日 09:35
令和7年度「地方自治体におけるAI・RPAの実証実験・導入状況等調査」の調査結果の公表(総務省)
2026年4月、自治体におけるAIとRPAの導入状況をまとめた最新調査が公表され、行政現場でのデジタル活用が新たな段階に入っていることが明らかになりました。全国1,788団体を対象とした調査では、すべての団体から回答があり、導入の広がりと現場課題の両面が示されています。行政サービスの効率化と住民利便性向上を背景に、導入率の上昇が続いている状況です。
調査によると、2025年10月時点でAIまたはRPAを導入している自治体は1,215団体に達し、全体の68.0%を占めました。AIのみ導入している団体は393団体、RPAのみは84団体、両方を導入している団体は738団体となっていて、複数技術を組み合わせた活用も進んでいます。さらに生成AIを含めた導入済み団体は1,322団体、74.0%となり、行政分野でのデジタル技術活用が着実に広がっている実態が浮かび上がりました。
自治体区分ごとの導入状況では、AI導入済み割合は都道府県で98%、指定都市で100%となり、高い普及率を示しました。その他の市区町村では62%でしたが、導入予定や検討中を含めると約80%が導入に向けた動きを見せています。RPAについても都道府県98%、指定都市100%と高水準で、その他市区町村でも44%が導入済みとなり、導入予定や検討中を含めると約62%に拡大しています。自治体規模による差は残るものの、全国的な広がりが確認されました。
導入機能では、AI分野で音声認識の活用が967件と最も多く、議事録作成や多言語対応など実務に密着した利用が広がっています。次いで文字認識が629件となり、申請書読取や入力支援など業務効率化への活用が進みました。都道府県ではチャットボット活用が多い一方、指定都市や市区町村では音声認識が中心となるなど、自治体規模によって導入傾向にも違いが見られています。
導入効果も具体的な数字で示されました。議事録作成支援では年間5,770時間の削減、税収納業務では年間1,200時間削減、保育所入所調整では年間680時間削減とされ、業務負担の軽減に一定の成果が確認されています。財産調査支援では判断時間を30分から3分に短縮し、年間2,475時間削減という結果も示されました。人口5万人未満の自治体でも1,000時間を超える削減効果が確認され、小規模自治体にも導入効果が及んでいます。
住民サービス向上の面でも成果が報告されました。住民対応では年間12,700時間削減につながる事例があり、移動サービスでは満足度が7.9%から72%へ上昇した例も紹介されています。救急需要予測では現場到着時間が平均約15秒短縮されるなど、業務効率化にとどまらない住民サービス改善も進んでいます。行政内部の省力化だけではなく、住民接点での質向上につながる活用が広がりつつあります。
RPAでも大きな削減効果が確認されました。都道府県で年間26,128時間削減、人口13.8万人規模では年間8,871時間削減、人口3.8万人規模でも年間1,887時間削減と、規模を問わず導入効果が現れています。入力業務や税務関連業務、証明発行など定型業務を中心に自動化が進み、複数業務に展開することで高い効率化を実現するケースも目立っています。
一方で課題も残されています。AI導入における課題では「人材不足」が826件で最多となり、「コスト負担」が642件、「導入効果が不明」が571件で続きました。RPAでも人材不足が1,026件と最多で、技術理解や予算確保の難しさも上位に入っています。導入が広がる一方で、運用を支える人材やノウハウ不足が継続課題となっている状況が示されました。
費用面では、AI導入費用は1,000千円以下が大半を占め、年間運用費用も2,000千円以下が中心でした。比較的抑えられたコスト帯で導入される例が多いことから、費用負担と導入効果のバランスを見極めながら活用を進める動きも広がっています。RPAでは共同利用も53件確認され、調達や運用の効率化を図る取り組みも進んでいます。単独導入だけでなく共同利用を通じた負担軽減も、今後の普及を左右する要素となりそうです。
今回の調査は、導入率拡大だけでなく、行政現場で実際に効果を生み始めている実態を数字で示した内容となりました。1,788団体調査、68.0%導入、74.0%活用、26,128時間削減といった具体的数字は、自治体DXが実証段階から定着段階へ向かいつつあることを映しています。人材確保やコスト対応などの課題克服が進めば、行政サービスの高度化はさらに加速する可能性があります。
あいさつ文案1,292件活用と853団体ガイドライン策定、自治体生成AI導入が新段階へ進展
2026年4月24日、自治体における生成AI導入状況をまとめた最新調査が公表され、行政分野での生成AI活用が急速に広がっている実態が明らかになりました。全国1,788団体を対象に実施された調査では、回答率は100%となり、自治体業務への新技術導入が全国規模で進んでいる状況が確認されています。導入率の上昇だけでなく、活用内容の多様化や運用ルール整備も進み、新たな段階に入ったことがうかがえます。
調査では、生成AIを導入済みとした割合は都道府県と指定都市で100%となりました。その他の市区町村でも45.6%が導入済みとなり、実証中や導入予定、検討中まで含めると約88%が導入に向けた取り組みを進めています。自治体規模による差は残るものの、全国で導入機運が急速に高まっている構図が浮かび上がりました。令和5年度から始まった調査で、導入の裾野が広がっている点も注目されています。
活用事例では、あいさつ文案の作成が1,292件と最多となり、議事録の要約1,131件、議会の想定問答文案作成1,085件、メール文案作成1,052件、企画書案作成997件と続きました。文章作成支援を中心に、行政文書作成や内部業務の効率化で幅広く使われている実態が示されています。住民向け回答案作成848件、ローコード作成799件、計画案作成731件など応用範囲も拡大しており、単純な文書補助にとどまらない活用が進んでいます。
業務削減効果も具体的な数字で示されました。文章作成業務では月190時間かかっていた業務が51時間に削減され、73%減となる事例が報告されています。広報業務では年間288時間削減見込み、マクロコード自動生成では累計4,250時間削減見込み、データ分析作業では2か月で103時間削減という結果も示されました。150問を超える議会質問の最大96%で生成AIを活用する例もあり、業務支援の実用段階が進んでいることがうかがえます。
削減された時間の活用方法にも特徴が見られます。業務プロセス改善やIT導入など内部事務改善への活用が637件で最多となり、住民対応時間確保など住民サービス向上が622件で続きました。既存事業見直し562件、新規施策実施441件という回答もあり、単なる効率化ではなく行政サービス高度化への再投資が進んでいる実態も見えてきました。生み出された時間を行政改革へつなげる流れが強まりつつあります。
一方で課題も浮かび上がっています。導入課題では生成物の正確性への懸念、人材不足、機密情報流出への懸念が上位となりました。効率化への期待が高まる一方、誤情報リスクや情報管理への慎重姿勢も根強く、導入拡大と安全確保の両立が求められています。技術理解や活用業務の見極め、コスト面への課題も指摘されており、導入後の運用体制整備が今後の焦点となりそうです。
利用環境整備も進んでいます。生成AI利用ガイドラインは853団体が策定済みとなり、未策定737団体を上回りました。導入済み自治体では81%がガイドラインを整備しており、運用ルール策定が普及しつつあります。入力可能情報では機密性1相当情報を認める回答が654件と最多となり、一定の情報管理ルールのもとで利用範囲が整理されている状況も示されました。技術導入とガバナンス整備が並行して進んでいる形です。
契約方法では約款型外部サービス利用741件、個別契約など616件となり、導入形態にも広がりが出ています。活用パターンでは提供元が開発した生成AIツール活用が1,359件と最も多く、既存サービス活用が中心となっています。独自環境構築より、まず汎用ツールを行政利用へ展開する流れが主流であることが読み取れます。導入コストでは0円が705件、年間ランニングコストでも0円が468件で最多となり、比較的低負担で試行導入する動きも目立っています。
高度活用も進み始めています。カスタマイズしている件数は390件で、そのうちRAG活用は329件と最多でした。業務知識としてマニュアルや議会会議録、法令、FAQ集、計画文書などを参照させる取り組みが広がっており、自治体固有知識と生成AIを組み合わせる実装が進展しています。汎用利用から業務特化型活用への移行も始まりつつあり、次の発展段階として注目されています。
人材面では変化も見られました。これまで多かった「人材確保の取組をしていない」を上回り、2025年度は職員育成が最多となりました。研修開催などを通じた内部人材育成への転換が進み、導入から活用定着へ重点が移りつつあることが示されています。1,788団体調査、約88%導入検討、853団体ガイドライン策定、1,292件活用事例という数字は、自治体行政における生成AI活用が実証段階を超え、本格運用へ進み始めたことを示す結果となりました。
⇒ 詳しくは総務省のWEBサイトへ


