2026年6月8日
労務・人事ニュース
2026年3月の実質賃金は日本が1.6%増、アメリカ0.2%増を上回り改善傾向鮮明に
毎月勤労統計調査 2026(令和8)年3月分結果確報 各国公表による主要国の実質賃金(厚労省)
厚生労働省が公表した2026年3月分の毎月勤労統計調査確報によると、日本の実質賃金は前年同月比1.6%増となりました。2026年2月は2.1%増、1月は1.0%増となっており、3か月連続でプラスを維持しています。2025年は年間で0.8%減となっていましたが、2026年に入り改善傾向が鮮明となりました。
今回公表された統計では、主要国との比較も示されています。2026年3月時点のアメリカの実質賃金は、時給ベースで前年同月比0.2%増、週給ベースで0.1%増となりました。日本の1.6%増と比べると伸び率は小幅にとどまっています。2025年を通じてアメリカは1%前後の伸びを維持していましたが、2026年3月は増加幅が縮小しました。
イギリスについては、2026年2月が0.3%増、3月は公表値が示されていません。2025年は年間で0.9%増となっており、2024年の1.9%増から伸び率は縮小しています。2025年3月には2.3%増を記録していましたが、その後は0%台で推移する月もみられ、変動が続いています。
ドイツでは、2026年3月の実質賃金が前年同月比1.8%増となりました。2025年は年間で1.9%増となっており、2024年の2.9%増からは鈍化したものの、引き続きプラス圏を維持しています。2025年6月には3.1%増、9月には2.9%増を記録するなど、比較的高い伸び率が続いていました。
日本の実質賃金は2022年に0.5%減、2023年には2.0%減となり、2年連続でマイナスでした。2024年は0.0%となり横ばいまで回復したものの、2025年は再び0.8%減となっています。しかし2026年に入り改善が進み、3月は1.6%増となりました。物価上昇に対して賃金上昇が追いつき始めている状況がうかがえます。
2025年の月別推移をみると、日本の実質賃金は2月が0.8%減、3月が1.2%減、4月が1.5%減、5月は2.0%減となっていました。その後、6月は0.1%減まで縮小し、7月には0.3%増とプラスへ転じています。8月は再び1.4%減となりましたが、12月には0.3%増となり、改善の兆しがみえ始めていました。
アメリカでは、2025年3月の実質賃金が時給ベースで1.8%増、週給ベースで1.2%増となっていました。その後も1%前後の伸びが続き、2026年1月はともに1.2%増を維持しています。ただ、2026年3月は時給0.2%増、週給0.1%増まで鈍化しており、上昇ペースには変化がみられます。
イギリスは2025年3月に2.3%増を記録した後、4月は0.3%増、5月は0.4%増となりました。2025年後半も0%台から1%台前半で推移しており、比較的緩やかな増加が続いています。ドイツは2025年を通じて安定したプラス圏を維持しており、欧州主要国の中では比較的高い伸び率を示しました。
今回の統計では、日本の実質賃金が2026年に入り改善傾向を強めていることが大きな特徴となっています。2025年までは物価上昇の影響が大きく、実質ベースでのマイナスが続く場面もありましたが、2026年はプラス圏で推移しています。主要国との比較でも、日本の伸び率は2026年3月時点で比較的高い水準となりました。
厚生労働省によると、日本の実質賃金は名目賃金指数を消費者物価指数で除して算出されています。また、アメリカ、イギリス、ドイツについては各国公表データをもとに集計されています。各国の統計は前年同月比で示されており、今後遡及改訂される可能性もあるとしています。
2022年から2026年3月までの推移をみると、日本は2023年に2.0%減まで落ち込んだ後、2026年3月には1.6%増まで改善しました。一方、ドイツは2024年に2.9%増を記録し、アメリカは安定したプラスを維持しています。各国とも物価動向と賃金上昇のバランスが、実質賃金に大きく影響している状況です。
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ


