2026年6月30日
労務・人事ニュース
2026年6月の土砂災害防止月間で再確認、全国約720,000区域に潜む危険と命を守る3つの重要ポイント
土砂災害から身を守る3つのポイント あなたも危険な場所にお住まいかもしれません!(政府広報オンライン)
大雨や地震をきっかけに発生する土砂災害への警戒が改めて呼びかけられています。急な斜面が多い日本では、がけ崩れや土石流、地すべりといった土砂災害が発生しやすく、一度発生すると住宅や道路などを破壊し、人命にも深刻な被害をもたらします。そのため、日頃から危険性を把握し、適切な避難行動を取るための準備を進めておくことが重要です。
近年の土砂災害発生状況を見ると、2016年から2025年までの10年間の平均発生件数は年間約1,503件となっており、2006年から2015年までの10年間平均である約1,046件と比べて約1.5倍に増加しています。一方で、2025年の発生件数は578件となり、過去20年間で最も少ない水準でした。しかし、同年は大雨による被害に加え、火山噴火や林野火災後の流域からの土砂流出など、多様な要因による災害が確認されており、依然として警戒が必要な状況が続いています。
土砂災害が発生するおそれのある区域は、2025年12月末時点で全国約720,000区域にのぼります。各地では被害軽減に向けた施設整備や防災対策が進められていますが、それだけで全ての被害を防ぐことは難しく、住民一人ひとりの備えが欠かせません。
土砂災害から身を守るためにまず確認しておきたいのが、自宅や職場の周辺が土砂災害警戒区域に指定されているかどうかです。自治体のホームページやハザードマップを利用することで、危険箇所や避難場所、避難経路を事前に把握できます。特に避難時にはどこへ向かうのかだけでなく、どの道を通るのかまで確認しておくことが大切です。
ただし、警戒区域に指定されていない場所だからといって安全とは限りません。近くにがけ地や小さな沢がある場合は土砂災害が発生する可能性があります。また、人家が少ない山間部の道路周辺などでは、危険性があっても警戒区域に指定されていないケースがあります。大地震や極端な豪雨の際には、ハザードマップで示された範囲を超えて土砂災害が発生することもあるため、周辺の地形を日頃から確認しておくことが求められます。
雨が降り始めた際には、防災情報にも注意が必要です。2026年5月29日からは、これまでの「土砂災害警戒情報」の名称が「レベル4土砂災害危険警報」に変更されました。この情報は、土砂災害発生の危険度が高まった際に発表されるもので、自治体による避難指示の判断材料となる重要な防災情報です。
レベル4土砂災害危険警報は、気象情報や自治体の防災情報、テレビ、ラジオなどを通じて確認できます。停電や通信障害が発生する可能性もあるため、携帯ラジオなど複数の情報収集手段を確保しておくことが望まれます。地域によっては携帯電話への通知サービスを導入している場合もあり、こうした仕組みを活用することで迅速な情報把握につながります。
避難行動については、警戒レベル4までに全員が避難を完了することが基本とされています。レベル4土砂災害危険警報が発表された場合は、自治体からの避難指示の有無にかかわらず、危険度分布などの情報も参考にしながら早めの行動を取ることが重要です。高齢者や障害のある人など避難に時間を要する人は、警戒レベル3の段階から移動を開始できるよう準備しておくことが望まれます。
夜間や豪雨の中での避難は危険を伴うため、暗くなる前の避難も有効な選択肢となります。避難所への移動が困難な場合には、土石流の危険区域では想定流路からできるだけ離れた高い場所へ移動し、がけ崩れの危険がある場合には斜面と反対側の上層階へ避難することも被害軽減につながります。
また、土砂災害には発生前に異変が現れる場合があります。がけ崩れでは、斜面にひび割れができたり、小石が落下したりする現象が見られることがあります。がけからの湧き水が急に濁ったり止まったりする場合も注意が必要です。さらに、地鳴りが聞こえるケースもあり、こうした変化を見逃さないことが重要になります。
地すべりでは、地面のひび割れや陥没、斜面からの湧水、井戸や沢の水の濁りなどが前兆として知られています。樹木が傾いたり、地面に段差や亀裂が現れたりする場合もあり、普段との違いに気付いた際は警戒を強める必要があります。
土石流の場合は、山鳴りが聞こえるほか、川の水が急に濁って流木が混ざり始めることがあります。腐った土のような臭いが漂ったり、雨が続いているにもかかわらず川の水位が下がったりする現象も危険信号です。立木が裂ける音や石同士がぶつかる音が聞こえた場合には、速やかな避難が求められます。
毎年6月1日から6月30日までは土砂災害防止月間となっており、防災意識の向上や危険箇所の点検、情報伝達訓練などが全国で実施されています。この機会に自宅周辺の危険箇所や避難経路を確認し、家族で避難方法を話し合っておくことが、いざという時の迅速な行動につながります。近年は自然災害の激甚化が指摘されており、日頃からの備えと正確な情報収集が命を守る大切な行動となりそうです。
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