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2026年7月5日

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2025年度のフリーランス法違反被疑事件は1,626件に、新規着手と1,597件の処理状況から見える取引適正化の現状

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(令和8年6月10日)令和7年度におけるフリーランス・事業者間取引適正化等法第2章の運用状況及びフリーランスに係る取引の適正化に向けた取組(公取委)

公正取引委員会は2026年6月10日、2025年度におけるフリーランス・事業者間取引適正化等法第2章の運用状況と、フリーランスに係る取引の適正化に向けた取り組みについて公表しました。今回の発表では、違反事件の処理状況や相談対応、制度の周知活動などがまとめられており、フリーランスを取り巻く取引環境の改善に向けた取り組みの実態が明らかになっています。

2025年度には、問題事例の多い業種に係る業務委託事業者30,000名を対象として、フリーランスとの取引に関する調査が実施されました。取引実態を把握することで、違反行為の未然防止や適切な法執行につなげる狙いがあります。

同年度において、法律違反の事実があるとして申出が行われた件数は604件でした。また、業務委託事業者等から自発的な申出があった件数は2件となっています。取引に関する問題意識の高まりとともに、制度を活用した是正の動きも見られる結果となりました。

2025年度に新たに着手した違反被疑事件は1,626件でした。処理件数は1,597件に上り、このうち1,552件について勧告または指導の措置が講じられています。制度の運用が本格化するなかで、多くの事案に対応が行われたことが分かります。

勧告件数は10件でした。違反行為の内訳では、取引条件の明示義務違反が10件と最も多く、期日における報酬支払義務違反が9件、報酬の減額が1件、不当な経済上の利益の提供要請が1件となっています。1つの事案で複数の違反行為が認定される場合もあり、合計件数は勧告件数とは一致していません。

一方、指導件数は1,542件となりました。違反行為そのものだけでなく、違反のおそれがある事案も含めて指導が行われており、取引上のトラブルを未然に防ぐための対応が進められています。

フリーランスとの取引が多い業種に対する集中的な調査も実施されました。2025年度には、放送業と広告業の事業者を対象として調査が行われ、2025年10月までの間に128名の事業者に対して是正を求める指導が実施されています。調査結果は2025年12月に取りまとめられ、公表されました。

地域別に見ると、勧告や指導を含む措置件数1,552件のうち、関東甲信越地区が845件で全体の54.4%を占めました。次いで近畿地区が187件で12.0%、九州地区が120件で7.7%となっており、都市部を中心に多くの措置が講じられている状況が示されています。

業種別では、情報通信業が575件で最も多く、全体の37.0%を占めました。次いで、学術研究、専門・技術サービス業が326件で21.0%、運輸業、郵便業が135件で8.7%となっています。フリーランスの活用が進む業種において、取引適正化への対応が求められている実態が浮かび上がりました。

違反行為の類型別件数は2,727件でした。このうち、期日における報酬支払義務違反が1,135件で41.6%を占め、最も多くなっています。次いで、取引条件の明示義務違反が1,126件で41.3%、買いたたきが250件で9.2%となりました。これら3つの類型だけで全体の9割を超えており、フリーランスとの契約における基本的なルールの徹底が課題となっています。

また、特定受託事業者が被った不利益に対する原状回復も行われました。2025年度には、特定業務委託事業者から特定受託事業者に対し、総額1,734万円の原状回復が実施されています。経済的な不利益の是正を通じて、公正な取引環境の確保が図られています。

制度運用に関するルール整備も進められました。取適法の施行に伴い、明示すべき取引条件などを定める規則の改正案が2025年7月に公表され、意見募集を経て同年10月に成案が公表されています。改正後の規則は2026年1月1日に施行されました。

法令の考え方を示した運用指針についても見直しが行われました。事業者の予見可能性を高め、違反行為の未然防止につなげることを目的として改正が進められ、2026年1月から新たな内容で運用されています。

周知活動にも力が入れられました。2025年度には、事業者や事業者団体を対象とした説明会が40回開催されています。このうち8回は関係機関と連携して実施され、多方面から制度の理解促進が図られました。

さらに、事業者団体などが開催する説明会へ職員を講師として81回派遣し、制度内容の周知に取り組みました。フリーランスと発注者双方が適切な知識を持つことが、取引上のトラブル防止につながると期待されています。

相談体制の充実も進められています。全国の相談窓口では年間を通じて相談を受け付けており、2025年度には4,351件の相談に対応しました。また、契約上や仕事上のトラブルについて弁護士へ無料相談できる窓口では、13,400件の相談が寄せられています。

今回公表された運用状況からは、フリーランスとの取引適正化に向けた制度の活用が進みつつあることがうかがえます。勧告や指導による法執行だけでなく、相談体制の整備や制度の周知活動を通じて、安心して働くことのできる取引環境の構築が進められています。

働き方の多様化が進むなか、フリーランスはさまざまな分野で重要な役割を担っています。適正な契約条件の明示や報酬の支払いなど、基本的な取引ルールの遵守は、発注者と受注者の双方にとって信頼関係を築くための重要な基盤となりそうです。

⇒ 詳しくは公正取引委員会のWEBサイトへ

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