2026年7月9日
労務・人事ニュース
2026年に公開された福島県の防災WEBマップ、AEDや食料、水、発電機など企業の支援資源を地図上に集約
福島県で「防災協力企業WEBマップ」を公開、地域ぐるみの共助体制づくりで災害時の支援を見える化
福島県内の商工団体は、災害発生時に地域ぐるみで助け合う「共助」の体制づくりを目的として、「防災協力企業WEBマップ」を公開しました。会員事業所の協力を得て整備されたもので、災害時に地域住民や事業者同士が支え合うための新たな防災情報として活用が期待されています。
このWEBマップは、災害発生時に緊急避難場所の提供や、支援物資、資機材などの提供が可能な事業所を地図上で確認できる仕組みです。地域内にどのような支援資源が存在しているのかを事前に把握することで、災害発生時の迅速な対応につなげることを目的としています。
掲載されている情報には、緊急時に活用できるさまざまな支援内容が含まれています。例えば、AEDを設置している事業所のほか、応急修理や清掃活動、専門知識を生かしたボランティア活動などの人的支援を提供できる事業所が紹介されています。加えて、重機やトラック、工具、ブルーシートといった資機材の貸し出しに対応可能な事業所についても確認できるようになっています。
また、駐車場や空きスペースを一時的な避難場所として開放できる事業所や、通信環境の提供が可能な事業所も掲載されています。さらに、飲料水や食料品の提供、井戸水や受水槽などの生活用水の提供、蓄電池や発電機、太陽光発電設備を活用した充電支援など、災害時の生活を支える多様な資源が地図上で確認できるよう工夫されています。
WEBマップでは、それぞれの事業所が提供可能な支援内容について、アイコンや色分けによって視覚的に分かりやすく表示しています。利用者が必要な支援内容を迅速に把握できるよう配慮されており、災害時の混乱を少しでも軽減するための仕組みとして整備されました。
一方で、利用にあたっては注意点も示されています。災害の規模や被害状況によっては、掲載されている事業所へ向かうこと自体が危険を伴う可能性があります。そのため、地域住民に対しては、自治体による避難指示や指定避難所に関する情報をあわせて確認し、安全確保を最優先に行動するよう呼びかけています。
また、掲載されている支援は、各事業所による善意に基づく無償の協力によって成り立っています。備蓄品や資機材には限りがあり、事業所自身が被災した場合には支援の提供が難しくなる可能性もあります。そのため、利用する側にも制度の趣旨や支援体制の特性について理解が求められています。
会員事業所に対しては、資機材の貸し出しや技術支援などを行う際、自社の事業継続や復旧を優先しながら、可能な範囲で企業間の相互支援を行うことが想定されています。資機材の借用などについても、双方の状況を十分に確認したうえで活用することが重要とされています。
今回公開されたWEBマップは、行政による「公助」や個人・家庭による「自助」を補完する地域の「共助」を具体化する取組の1つです。平常時から地域の支援資源を可視化し、住民や事業者が互いの役割を理解しておくことは、災害への備えを強化するうえで大きな意味を持ちます。
近年、自然災害が頻発・激甚化する中、地域全体で支え合う仕組みの重要性は高まっています。今回の取組では、掲載に協力する事業所を随時募集しており、新たな参加によって支援の輪がさらに広がることも期待されています。災害時に地域の力を最大限に発揮するためには、平時からの準備と連携が欠かせません。地域に根差した事業所が持つ人材や設備、技術を共有し合うことで、より強靱な地域社会の実現につながることが期待されています。
⇒ 詳しくは白河商工会議所のWEBサイトへ


