労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 令和7年度 障害者雇用に関する相談件数631件で44.1%増加、合理的配慮の相談509件に拡大

2026年7月12日

労務・人事ニュース

令和7年度 障害者雇用に関する相談件数631件で44.1%増加、合理的配慮の相談509件に拡大

広告

「雇用の分野における障害者の差別禁止・合理的配慮の提供義務に係る相談等実績(令和7年度)」を公表しました(厚労省)

2026年6月19日、雇用の分野における障害者への差別禁止と合理的配慮の提供義務に関する2025年度の相談実績が公表されました。今回の集計では、職業紹介機関に寄せられた相談件数が前年度を大きく上回り、障害者雇用における職場環境や配慮に関する関心の高まりが数字として表れました。

2025年度に寄せられた相談件数は631件となり、前年度の438件から44.1%増加しました。相談件数はここ数年で増加傾向が続いており、2023年度の245件、2024年度の438件に続いて大幅な増加となっています。相談内容の内訳では、障害者差別に関する相談が122件、合理的配慮の提供に関する相談が509件となり、合理的配慮に関する相談が全体の大部分を占めました。

相談者別では、障害者本人からの相談が573件と最も多く、全体の大半を占めています。事業主からの相談は44件、家族などその他の相談者からは14件となりました。障害者本人からの相談件数は前年度の391件から大きく増加しており、制度の認知が広がっている状況もうかがえます。

障害者差別に関する相談内容では、募集・採用時に関する相談が16.7%で最も多くなりました。これに続き、退職の勧奨が15.2%、解雇が13.0%、労働契約の更新が11.6%となっており、採用から退職まで幅広い雇用場面で相談が発生している状況が示されています。

一方、合理的配慮の提供に関する相談では、上司や同僚の障害理解に関するものが27.3%で最も多い結果となりました。続いて、相談体制の整備やコミュニケーションに関する相談が16.0%、就業場所や職場環境に関する相談が14.1%、業務内容や業務量に関する相談が12.7%となっています。障害特性への理解や日常的なコミュニケーション体制の整備が重要な課題となっていることが読み取れます。

相談後の対応状況を見ると、「相談のみで終了」が49.0%で最も多くなりました。また、「確認後に助言などを実施したが法違反は確認されなかった」が42.9%となっています。相談内容の多くは助言や情報提供によって対応されており、紛争手続きへ移行するケースは限定的でした。

法令違反が確認された事案に対する助言件数は4件でした。内訳は障害者差別に関する助言が2件、合理的配慮の提供に関する助言が2件となっています。一方で、指導件数は0件、勧告件数も前年度に続いて0件でした。

紛争解決に関する実績では、労働局長による紛争解決援助の申立受理件数は2件となり、前年度と同じ水準でした。このうち2件はいずれも障害者差別に関する案件で、合理的配慮に関する案件はありませんでした。

さらに、調停制度の利用状況では、調停申請受理件数が15件となり、前年度の11件から増加しました。内訳は障害者差別に関する申請が10件、合理的配慮の提供に関する申請が5件でした。また、2025年度中に申請を受理し調停を開始した12件のうち、4件では当事者双方が調停案を受諾しています。

雇用分野では、障害者であることを理由とした不当な差別的取扱いの禁止と、障害特性に応じた合理的配慮の提供が求められています。対象となる事業主は全ての事業主であり、募集・採用から配置、昇進、教育訓練、福利厚生、退職、解雇に至るまで幅広い雇用場面が対象となっています。

合理的配慮については、障害者と事業主が話し合いを行いながら、個々の事情に応じた対応を検討することが基本とされています。募集や採用時の配慮に加え、採用後も職場環境の整備や業務指示の工夫、通院や体調への配慮などが例として示されています。

今回の結果では、相談件数が631件と大きく増加した一方で、助言や紛争解決制度による対応件数は限定的な水準となりました。障害者本人からの相談が573件に達したことからも、働く環境や職場での配慮に対する関心は高まっています。今後も障害者が能力を発揮しやすい職場づくりや、相互理解を深める取り組みの重要性が高まることになりそうです。

⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ

広告
パコラ通販ライフ
パコラ通販ライフ
PR記事作成サービス受付フォーム