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2026年7月27日

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愛知県の令和8年5月有効求人倍率1.23倍、製造業4,194人の求人動向を採用に生かす

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愛知県の令和8年5月有効求人倍率1.23倍と職業別求人倍率から見る採用対策

令和8年6月30日、愛知労働局は令和8年5月分の最近の雇用情勢を公表しました。愛知県の雇用情勢については、求人が求職を上回って推移しているものの、物価上昇等が雇用に与える影響に注意する必要があるとされています。令和8年5月の有効求人倍率は受理地別の季節調整値で1.23倍となり、前月から0.02ポイント上昇しました。2か月連続の上昇であり、全国の有効求人倍率1.17倍を0.06ポイント上回っています。東海4県の受理地別有効求人倍率は1.22倍で、愛知県は東海平均もわずかに上回りました。就業地別の有効求人倍率は1.20倍で、こちらは前月から0.01ポイント上昇しています。中小企業の採用担当者は、この1.23倍という数字を「求人が多く採用が難しい」とだけ見るのではなく、求人が求職を上回る状態が続きながらも、新規求人には弱さが出ている市場として、採用活動の進め方を見直す必要があります。

令和8年5月の有効求人数は季節調整値で122,210人となり、前月比1.2%増加しました。有効求職者数は99,725人で、前月比0.2%減少しています。求人が増え、求職者が減ったことで、有効求人倍率は前月より上昇しました。原数値では、月間有効求人数が119,167人で前年同月比4.9%減、月間有効求職者数は104,562人で前年同月とほぼ同水準でした。つまり、前年と比べると求職者数は大きく変わらない一方で、求人は減っています。採用担当者が注意すべきなのは、倍率が上がったからといって企業側の求人需要が全面的に強まっているとは限らない点です。前月比では改善しているように見えても、前年同月比では求人が減っており、企業が採用人数や募集時期を慎重に見極めている状況がうかがえます。

新規求人倍率は季節調整値で2.30倍となり、前月から0.02ポイント低下しました。新規求人数は41,478人で前月比7.2%減、新規求職者数は18,073人で前月比6.3%減となっています。新たに出された求人も、新たに求職活動を始めた人も減りましたが、求人の減少幅がやや大きかったため、新規求人倍率は3か月ぶりに低下しました。原数値では、新規求人数は38,703人で前年同月比9.2%減、新規求職申込件数は18,411件で前年同月比6.9%減です。新規求人倍率は原数値で2.10倍となり、前年同月より0.06ポイント低下しました。それでも2倍を超える水準であり、直近で人材を確保しようとする企業にとって、応募者との接点づくりは引き続き難しい状況です。中小企業では、応募後の初回連絡、面接日程の提示、選考結果の案内を素早く行えるかどうかが、採用成果を大きく左右します。

地域別に見ると、愛知県内でも採用環境には明確な差があります。令和8年5月の原数値では、名古屋地域の有効求人倍率が1.50倍と高く、尾張は0.90倍、西三河は0.91倍、東三河は0.89倍となりました。名古屋地域では求人が求職を大きく上回っており、企業間の採用競争が強くなりやすい状態です。一方、尾張、西三河、東三河では1倍を下回っており、数字上は求職者数が求人数を上回っています。ただし、倍率が1倍を下回る地域でも、企業が求める人材と求職者の希望が一致しなければ採用は進みません。特に西三河や東三河では製造業、自動車関連、物流、サービスなど地域産業の特色があり、職種や勤務条件によって応募の集まり方は大きく変わります。採用担当者は県全体の1.23倍ではなく、自社の勤務地に近い地域の需給を確認し、通勤手段、勤務開始時間、車通勤、駐車場、転勤の有無を求人票に具体的に記載することが重要です。

産業別の新規求人を見ると、令和8年5月の全体の新規求人数は38,703人で、前年同月比9.2%減少しました。主要産業では、建設業が3,129人で7.5%減、製造業が4,194人で1.9%減、情報通信業が874人で13.8%減、運輸業・郵便業が3,067人で8.1%減、卸売業・小売業が5,180人で12.7%減、宿泊業・飲食サービス業が2,590人で8.3%減、生活関連サービス業・娯楽業が990人で25.7%減、医療・福祉が9,976人で11.3%減、サービス業が4,419人で5.7%減となっています。多くの産業で求人が前年を下回っており、採用市場には慎重さが見られます。しかし、求人が減っているからといって人手不足が解消したわけではありません。必要な人材を採りたいものの、物価上昇、人件費、原材料費、先行き不透明感を踏まえ、採用人数を絞っている企業もあるはずです。

製造業は愛知県の雇用を考えるうえで特に重要な分野です。令和8年5月の製造業の新規求人数は4,194人で前年同月比1.9%減でしたが、内訳を見ると、はん用機械器具製造業は467人で10.1%増、鉄鋼業は127人で11.4%増、情報通信機械器具製造業は38人で52.0%増となりました。一方、金属製品製造業は420人で3.7%減、プラスチック製品製造業は219人で13.8%減、輸送用機械器具製造業は820人で横ばいです。同じ製造業でも分野によって求人の出方は異なります。中小製造業が採用を進める場合、「製造スタッフ」「工場内作業」といった表現だけでは、求職者に仕事内容が伝わりません。扱う製品、担当工程、機械操作の有無、必要な資格、研修期間、安全教育、交替勤務や残業の実態を具体的に示すことで、未経験者や異業種からの転職希望者も応募しやすくなります。

医療・福祉は前年同月比11.3%減となったものの、新規求人数は9,976人で主要産業の中でも大きな規模を維持しています。社会保険・社会福祉・介護事業は7,025人で9.2%減でしたが、介護や福祉の現場で人材需要が弱まったと判断するのは早計です。職業別では、介護サービス職業従事者の有効求人倍率が7.69倍、保健師・助産師・看護師が4.05倍、社会福祉専門職業従事者が3.12倍となっており、専門性や対人支援が求められる職種では採用競争が続いています。医療・福祉の求人では、資格の有無だけでなく、夜勤の有無、勤務体制、利用者や患者への対応内容、教育担当者、資格取得支援、身体的負担への配慮を丁寧に伝えることが応募者の安心につながります。未経験者やブランクのある人を受け入れる場合は、最初に任せる業務や相談体制を明記することが有効です。

職業別の有効求人倍率を見ると、愛知県では職種によって採用難易度が大きく分かれています。建築・土木・測量技術者は10.47倍、運輸・郵便事務従事者は9.14倍、介護サービス職業従事者は7.69倍、保安の職業は7.46倍、営業職業従事者は6.03倍、医療技術者は6.19倍と高い水準です。一方、一般事務従事者は0.56倍、美術家・デザイナー・写真家・映像撮影者は0.34倍、事務用機器操作員は0.91倍となっています。県全体の有効求人倍率1.23倍だけでは、自社の採用難易度は判断できません。事務職では応募が集まりやすい可能性があるため、選考基準を明確にし、対応遅れを防ぐことが重要です。反対に、技術職、介護、営業、建設、保安、医療系では、求人票で求職者に選ばれる理由を示し、応募後の対応を早める必要があります。

正社員の状況を見ると、令和8年5月の正社員有効求人倍率は原数値で1.05倍となり、前年同月より0.04ポイント低下しました。それでも59か月連続で1倍台となっており、正社員求人が常用フルタイム求職者を上回る状態は続いています。正社員有効求人数は62,226人で前年同月比4.3%減、常用フルタイム有効求職者数は59,330人で0.2%減でした。正社員新規求人数は19,997人で前年同月比11.5%減となり、新規求人数全体に占める正社員求人割合は51.7%です。中小企業が正社員を募集する場合、「正社員募集」という言葉だけで応募者の関心を得ることは難しくなっています。給与、昇給、賞与、休日、残業、転勤の有無、評価制度、教育体制、将来の役割を具体的に伝えることが、応募前の不安を減らします。

求職者側の動きでは、令和8年5月の常用新規求職者は10,618人で前年同月比7.2%減となりました。在職者は2,423人で4.8%減、離職者は7,454人で8.0%減、無業者は741人で6.2%減です。離職者のうち事業主都合離職者は1,762人で11.8%減、自己都合離職者は5,318人で6.9%減となっています。新たに転職や再就職へ動く人が減っているため、求人を出して待つだけの採用活動では、十分な応募母集団を作りにくくなります。在職者に応募してもらうには、今の職場と比較しても魅力を感じられる情報が必要です。残業時間、休日の取りやすさ、職場の雰囲気、仕事の裁量、通勤のしやすさ、地域で長く働ける安心感を具体的に示すことで、潜在的な転職希望者にも届きやすくなります。

令和8年5月の愛知県の雇用情勢から、中小企業の採用担当者が取るべき方向性は明確です。有効求人倍率1.23倍は求人が求職を上回る状態を示していますが、新規求人数は前年同月比9.2%減、新規求職申込件数も6.9%減となっており、採用市場に新しく動き出す人材は限られています。採用担当者は、まず自社が本当に必要とする人材像を整理し、必須条件と歓迎条件を分けることが大切です。未経験者を育成できる業務、短時間勤務でも任せられる業務、シニア人材やブランクのある人が活躍できる業務を切り分ければ、応募の入口は広がります。求人票では、仕事内容、給与、休日、残業、教育体制、職場環境、選考の流れを具体的に示し、応募後は迅速に連絡することが採用成功につながります。人手不足が続く中、求人募集では掲載媒体の選定だけでなく、応募者管理や採用業務の効率化も重要になっています。採用活動をより円滑に進めたい企業の方は、日本全国どこでも対応可能な採用サイト(ATS)の取り扱いにも対応している当社までご相談ください。

⇒ 詳しくは愛知労働局のWEBサイトへ

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