2026年9月14日
労務・人事ニュース
令和8年7月の兵庫県、有効求人倍率0.93倍に低下 求職者増加で中小企業は職種別の採用判断が重要に
令和8年7月の兵庫県は有効求人倍率0.93倍、求人を求職が上回る中で採用市場に変化
令和8年8月28日に公表された兵庫県の一般職業紹介状況によると、令和8年7月の季節調整値の有効求人倍率は0.93倍となり、前月から0.02ポイント低下しました。4か月ぶりの低下で、全国の1.18倍も下回っています。有効求人数は76,517人で前月比0.2%増と4か月連続で増加した一方、有効求職者数は82,162人で1.9%増となり、求職者の増加が求人の伸びを上回りました。兵庫県内の雇用失業情勢については、求職が求人を上回り、持ち直しの動きが弱まっているとされています。
新規求人倍率は1.65倍で前月から0.09ポイント低下しました。新規求人数は26,531人で前月比0.3%増、新規求職者数は16,062人で5.9%増です。新たに仕事を探す人の増加が目立っており、中小企業にとっては求職者との接点を広げる機会が生まれている一方、希望する人材を確保できるかどうかは職種によって大きく異なります。
原数値を前年同月と比較すると、新規求人数は27,932人で0.7%増となり、2か月連続で増加しました。新規求職者数も15,964人で5.5%増え、2か月連続の増加です。一方、有効求人数は75,117人で前年同月比1.7%減となり、29か月連続で前年同月を下回りました。有効求職者数は84,536人で1.8%増となっており、求人全体の減少と求職者の増加が同時に進んでいることが分かります。
産業別では採用需要に違いがあります。製造業の新規求人数は2,977人で前年同月比6.8%増、情報通信業は467人で133.5%増、医療・福祉は9,737人で7.6%増、サービス業は4,391人で3.7%増でした。一方、運輸業・郵便業は1,261人で13.0%減、卸売業・小売業は2,663人で9.8%減、宿泊業・飲食サービス業は1,032人で20.2%減、学術研究・専門・技術サービス業は600人で31.1%減となっています。
さらに中小企業の採用担当者が注目したいのが、職業別の有効求人倍率です。常用求人・求職では、一般事務従事者が0.25倍である一方、介護サービス職業従事者は3.62倍、保安職業従事者は3.86倍、建設・採掘従事者は4.39倍となっています。建設躯体工事従事者は9.69倍、土木作業従事者は7.07倍に達しており、県全体の0.93倍だけを見て「採用しやすい市場」と判断することは適切ではありません。
正社員有効求人倍率も0.75倍で、前年同月の0.76倍から0.01ポイント低下しました。正社員有効求人数は35,889人、常用フルタイム有効求職者数は47,942人です。また、新規求人数27,932人のうち正社員求人は13,229人で、構成比は47.4%となっています。
中小企業の採用担当者は、有効求人倍率を採用の難易度を決める数字ではなく、自社の採用方法を調整するための指標として見ることが重要です。事務職のように倍率が低い職種では、応募数の確保だけでなく、自社に合う人材を見極める選考設計が求められます。一方、介護や建設など倍率が高い職種では、仕事内容、勤務条件、必要な経験などを具体的に伝え、応募者が他社と比較しやすい求人情報を整える必要があります。県全体、産業別、職業別という3つの数字を組み合わせ、自社の採用市場を把握することが人材確保への第一歩となるでしょう。
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