2026年5月26日
労務・人事ニュース
スマートウォッチ46件の発熱や発火事故、20.5%が充電中に発生した最新統計が示すウェアラブル機器の安全課題
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リチウムイオン電池使用製品による発火事故に注意しましょう – 身に着ける、持ち歩く製品にも使用されています -(消費者庁)
消費者行政を担う国の機関はこのほど、リチウムイオン電池を使用した製品による発熱や発火などの事故が相次いでいるとして、日常生活で身に着けたり持ち歩いたりする製品の使用方法や廃棄方法について、あらためて注意を呼びかけました。列車内でのモバイルバッテリーの発火事故や、スマートフォンの発火事故が社会的な関心を集めるなか、身近な小型製品でも同様の事故が発生していることが背景にあります。
リチウムイオン電池は、モバイルバッテリーやスマートフォンに加え、ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチ、携帯用扇風機など、日常的に身に着けたり外出先へ持ち運んだりする製品にも広く使用されています。利便性の高い電池として普及が進む一方、内部の損傷や使用環境によっては発熱や発煙、発火、破裂、爆発などの重大事故につながる可能性があるとして、注意が必要とされています。
事故情報を集約するデータベースによりますと、ワイヤレスイヤホン、スマートウォッチ、携帯用扇風機の3製品において、発煙、発熱、発火、破裂、爆発などの事故情報は、2020年度から2024年度までの5年間で162件登録されました。このうち、リチウムイオン電池に起因すると考えられる事故は136件で、全体の84.0%を占めていて、近年は増加傾向が見られるとしています。
製品別の内訳を見ると、リチウムイオン電池に起因すると考えられる136件の事故のうち、最も多かったのはワイヤレスイヤホンで64件でした。続いてスマートウォッチが46件、携帯用扇風機が26件となっていて、いずれの製品でも事故件数は増加傾向にあることが確認されています。日常的に長時間使用する製品や、体に直接触れる製品でも事故が起きている実態が明らかになりました。
さらに、事故が発生した際の状況を分析すると、ワイヤレスイヤホンでは64件のうち37件が充電中に発生していて、その割合は75.5%となりました。スマートウォッチでは46件のうち9件で20.5%、携帯用扇風機では26件のうち16件で84.2%が充電中に事故が発生しており、充電中の取り扱いが事故防止の重要なポイントとなっています。
実際の事例では、購入から4年が経過したワイヤレスイヤホンが充電後に発火し、かばんの中に入っていた水筒などが焦げたケースや、使用中に突然爆発して首にやけどを負い、衣服の一部が焦げたケースが確認されています。また、インターネット通販で購入したスマートウォッチが充電中の熱で溶けた事例や、腕に装着したまま就寝中に突然発火し、腕にやけどを負ったうえ寝具が焦げた事例も報告されました。
携帯用扇風機でも、パソコンのUSBポートに接続して使用中に突然火柱が上がって発火した事例や、充電済みの状態でかばんに入れていたところ煙と異臭が発生し、取り出した直後に発火したケースが確認されています。身近な小型製品でも、保管方法や使用状況によって重大な事故につながる可能性があることが浮き彫りとなっています。
こうした事故を防ぐため、リチウムイオン電池を使用した製品については、強い衝撃や圧力を加えないことが重要とされています。また、車内や直射日光の当たる場所など高温になる環境での使用や保管は避け、充電する際は安全が確認できる場所で、できるだけ就寝中を避けて行うことが推奨されています。異常な熱やにおい、膨らみなどを感じた場合には、ただちに使用を中止することも求められています。
万が一発火した場合には、まず自身の安全を確保したうえで、可能であれば大量の水を使用して消火することが有効とされています。また、使用している製品については、事前に製品情報やリコール情報を確認し、公共交通機関を利用する際には持ち込みルールを守ることも事故防止につながるとしています。
廃棄時の注意も呼びかけられています。近年、ごみ収集車やごみ処理施設では、リチウムイオン電池が圧縮や破損によって発火し、大規模な火災につながる事例が相次いでいます。ワイヤレスイヤホンのような小型製品であっても重大事故の原因になる可能性があることから、他のごみと混ぜて捨てることは避け、リチウムイオン電池が使用されているかを確認したうえで、自治体の分別ルールやリサイクル方法に従って適切に廃棄することが必要とされています。
スマートフォンやウェアラブル機器、携帯型家電の普及が進むなか、リチウムイオン電池は生活や仕事に欠かせない存在となっています。一方で、事故件数の増加という現実も明らかになっていて、製品を製造、販売、活用する企業にとっても、安全管理や利用者への情報提供、回収体制の整備がこれまで以上に重要な課題となりそうです。
⇒ 詳しくは消費者庁のWEBサイトへ


