2026年5月26日
労務・人事ニュース
身近な異変に気づける人材が職場を変える、2021年度4人に1人の調査結果から見るゲートキーパーと企業のメンタル対策
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あなたもゲートキーパーに!大切な人の悩みに気づく、支える(政府広報オンライン)
身近な人の小さな変化に気づき、必要な支援につなげる「ゲートキーパー」の重要性について、国の広報であらためて周知が行われています。誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現に向け、家族や職場の同僚、友人など日常的に関わる人たちが、悩みを抱える人の異変に気づき、声をかけることの大切さが呼びかけられました。
公表されている調査では、2021年度に実施された意識調査の中で、「これまでに本気で自殺を考えたことがある」と回答した人は4人に1人にのぼりました。自殺は決して一部の人だけの問題ではなく、周囲では見えにくい悩みや苦しみを抱えている人が存在する可能性があることを示す結果となっています。
自殺に至る背景には、健康上の問題だけではなく、失業や経済的な困難、長時間労働、家庭内の問題、学校や職場での人間関係など、複数の要因が重なり合うことが少なくありません。本人の意思だけで起こるものではなく、社会的な孤立や心理的な追い詰められた状況が複雑に絡み合った末に起こるケースが多いとされています。
一方で、自殺を考える人の多くは、「生きたい」という思いと「消えてしまいたい」という思いの間で揺れ動いていることも指摘されています。そのため、自殺に至る前に何らかのサインを発している場合が多く、周囲が早い段階で気づき、適切な支援につなげることによって防げる可能性があるとされています。
注意すべきサインとしては、これまでより食事量が減った、眠れていない様子が続く、疲れた表情が増えた、ため息が多くなった、口数が減った、表情が暗くなったなど、日常の中で見られる小さな変化が挙げられています。特に、普段から接している家族や職場の同僚、学校の友人などだからこそ気づける異変が、支援のきっかけになる可能性があります。
さらに、自殺につながる危険性として、過去の自傷歴や自殺未遂の経験、身近な人との死別、いじめや家庭内トラブルなどの苦痛な体験、失業や生活苦、多重債務といった経済的な問題、精神疾患や身体疾患への悩み、相談できる相手がいない孤立した状態なども確認されています。こうした要素が単独ではなく複数重なることで、危険性が高まる傾向があるとされています。
精神的な不調の代表例としては、気分の落ち込みが長く続く、以前楽しめていたことに興味が持てなくなる、疲れやすくなる、自分に自信が持てなくなる、集中力が続かない、眠れない、または眠り過ぎる、食欲が大きく変化するといった症状も知られています。こうした変化が見られる場合には、早めの対応が重要になります。
もし身近な人の「いつもと違う」様子に気づいた場合には、まず勇気を持って声をかけることが大切だとされています。「どうしたの」「最近眠れている」「何かあったの」といった何気ない一言が、悩みを抱える人にとって支えになる場合があります。誰かが気にかけてくれているという実感そのものが、孤立感の軽減につながることもあります。
心の不調を抱える人への初期対応としては、5つの行動を意識した支援方法も紹介されています。まず危険性を確認し、本人の話を否定や批評をせずに聴き、安心できる情報を伝え、専門的な支援を受けられるよう促し、さらに自分で取り組めるセルフケアも支えるという流れです。悩みの深刻さによっては、「死にたいと思っているか」と率直に確認することも重要な対応の1つとされています。
こうした役割を担う人は「ゲートキーパー」と呼ばれています。特別な資格や専門的な免許は必要なく、家族や友人、同僚、地域で関わる人など、誰もがその役割を担うことができるとされています。役割の中心となるのは、変化に気づくこと、相手の話に耳を傾けること、必要な支援につなぐこと、そして継続して見守ることの4つです。
声をかける際には、相手の気持ちを否定せず、真剣に話を聴く姿勢が求められます。また、必要に応じて相談機関や医療機関への受診を勧める際には、場所や連絡先、相談日時など具体的な情報を共有し、可能であれば一緒に行動することも効果的とされています。
悩みを抱える本人に対しては、1人で抱え込まないことも呼びかけられています。眠れない、食欲が出ない、疲れが取れない、不安が消えないなど、心身に普段と違う変化が続く場合には、早い段階で誰かに相談することが重要です。現在は電話相談に加え、SNSやチャットなどを活用した相談体制も整備されており、相談手段は広がりを見せています。
相談窓口の1つとして、こころの健康相談統一ダイヤル「0570-064-556」も案内されています。地域ごとの公的相談機関につながる仕組みとなっており、受付時間は各相談機関によって異なります。電話だけでなく、対面やメール、オンライン相談など多様な支援体制が整備されており、悩みを抱えた人が支援へアクセスしやすい環境づくりが進められています。
自殺対策は専門家だけが担うものではなく、日々の暮らしの中で互いに支え合うことが重要とされています。何気ない違和感に気づき、声をかけ、話を聴き、必要な支援につなげる。その積み重ねが、大切な命を守る第一歩になるとしています。
⇒ 詳しくは政府広報オンラインのWEBサイトへ


