2026年6月9日
労務・人事ニュース
2025年度毎月勤労統計、常用雇用指数106.2で1.4%増 パート雇用拡大続く
毎月勤労統計調査 2025(令和7)年度分結果確報 常用雇用指数(厚労省)
厚生労働省が公表した「毎月勤労統計調査 2025年度分結果確報」によりますと、事業所規模5人以上の調査産業計における2025年度の常用雇用指数は106.2となり、前年度比で1.4%上昇しました。2020年平均を100とした指数では、コロナ禍以降の雇用回復が継続している状況です。企業活動の正常化や人材確保需要の高まりを背景に、常用雇用者数は引き続き増加傾向となっています。
一般労働者の常用雇用指数は105.8で、前年度比0.9%増となりました。一方、パートタイム労働者は107.0で2.6%増となっており、一般労働者を上回る伸びを示しています。多様な働き方への対応や人手不足を背景に、パートタイム雇用の拡大が続いていることが数字からも確認できます。
事業所規模30人以上の常用雇用指数は102.7で、前年度比0.9%増となりました。大規模事業所でも雇用拡大が続いており、人材確保に向けた採用強化の動きが広がっているとみられます。
産業別では、医療,福祉の常用雇用指数が前年度比1.6%増となりました。高齢化に伴う人材需要の増加を背景に、継続的な雇用拡大が進んでいます。卸売業,小売業も0.7%増となり、サービス需要の回復を反映した結果となりました。
製造業は常用雇用指数が0.2%増となり、緩やかな増加を維持しています。生産活動の回復が続く一方、自動化や省力化の進展もあり、大幅な雇用増には至っていない状況です。
2018年度からの推移をみますと、調査産業計の常用雇用指数は2018年度の98.9から2025年度には106.2まで上昇しました。2020年度には新型感染症拡大の影響などで前年度比マイナス0.1%となったものの、その後は回復基調が続いています。
一般労働者は2018年度の99.0から2025年度には105.8まで上昇しました。2024年度には2.5%増と比較的大きな伸びを記録しましたが、2025年度は0.9%増となり、伸び率はやや落ち着いています。
パートタイム労働者は2018年度の98.9から2025年度には107.0まで上昇しました。2022年度には2.8%増、2023年度は2.1%増、2025年度も2.6%増となっており、近年は高い伸びが続いています。雇用構造の変化を象徴する結果となりました。
四半期ごとの動向をみますと、2025年4月から6月の常用雇用指数は106.0で、前年度比1.6%増となりました。一般労働者は0.9%増、パートタイム労働者は3.2%増となっており、年度前半からパートタイム雇用の伸びが目立っています。
2025年7月から9月では常用雇用指数が106.2で、前年度比1.3%増でした。一般労働者は0.7%増、パートタイム労働者は2.8%増となっています。製造業は横ばいとなった一方、卸売業,小売業は0.9%増、医療,福祉は1.4%増でした。
2025年10月から12月の常用雇用指数は106.5で、前年度比1.3%増となりました。一般労働者は0.9%増、パートタイム労働者は2.2%増となっています。事業所規模30人以上では0.8%増でした。
2026年1月から3月には常用雇用指数が106.0で、前年度比1.2%増となりました。一般労働者は0.8%増、パートタイム労働者は2.3%増となっており、年度終盤でもパートタイム雇用の伸びが継続しています。医療,福祉は1.7%増となり、主要産業の中でも高い伸びを維持しました。
製造業の常用雇用指数は、2024年度に前年度比マイナス0.1%となりましたが、2025年度は0.2%増へ転じています。一方、卸売業,小売業は2024年度の1.7%増から2025年度は0.7%増となり、伸び率は縮小しました。
医療,福祉は2020年度から2025年度まで継続してプラス成長を維持しています。2021年度は3.0%増、2022年度は2.4%増、2023年度は1.6%増、2025年度は1.6%増となり、安定した雇用拡大が続く結果となりました。
今回の確報では、常用雇用全体が拡大基調を維持する一方、一般労働者よりもパートタイム労働者の伸びが大きい状況が続いていることが明らかになりました。人手不足への対応や柔軟な働き方への需要が背景にあるとみられます。特に医療,福祉や小売分野では安定した雇用増加が続いており、今後の採用市場や人材確保競争にも影響を与えそうです。
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ


