2026年6月12日
労務・人事ニュース
2025年度のソーシャルビジネス融資が18,032件に拡大、融資総額1,345億円で地域課題解決支援が加速
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令和7年度 ソーシャルビジネス関連融資実績 18,032件1,345億円 ~「社会的課題の解決に取り組む事業者」向けの融資実績が増加~(日本公庫)
2026年5月25日、ソーシャルビジネス関連融資の2025年度実績が公表され、地域や社会課題の解決を目的とした事業者向け融資が増加したことが明らかになった。融資件数は18,032件となり、前年度比103.8%となったほか、融資金額は1,345億円となり、前年度比116.7%に拡大している。
今回の実績では、社会的課題の解決を目的とする事業者向け融資の伸びが目立った。対象となる融資件数は8,818件となり、前年度比105.3%となっている。融資金額は710億円に達し、前年度比121.0%となった。高齢者支援や障がい者福祉、子育て支援、地域活性化、環境保護など、地域課題への対応を目的とした事業への資金需要が高まっている状況が示された。
背景には、社会課題の多様化や複雑化があるとみられている。地域社会では人口減少や高齢化、地域コミュニティの維持、人材不足などさまざまな課題が顕在化しており、それらの解決に取り組む事業者の活動領域も広がっている。
活動分野別の構成比では、「保健、医療又は福祉の増進」が27.5%で最も高かった。続いて、「農山漁村又は中山間地域の振興」が11.6%、「まちづくりの推進」が8.8%、「観光の振興」が8.5%となっている。さらに、「環境の保全」が8.1%、「学術、文化、芸術又はスポーツの振興」が7.3%、「経済活動の活性化」が7.1%となり、地域課題への対応分野が幅広く広がっていることが確認された。
年代別の融資実績では、「60代以上」の伸びが大きかった。2025年度の融資件数は1,419件となり、前年度比112.8%となっている。「40代」は2,901件で前年度比108.2%、「50代」は1,867件で前年度比106.6%となった。一方、「30代以下」は2,631件となり、前年度比97.9%だった。経験や地域とのつながりを生かした高年齢層による地域課題解決型事業への参入が増えている状況がうかがえる。
融資対象別では、介護・福祉事業者向け融資が9,029件となり、前年度比102.4%となった。融資金額は623億円で、前年度比111.6%となっている。また、NPO法人向け融資は671件で前年度比104.4%、融資金額は50億円で前年度比116.3%となった。地域支援や福祉分野を中心に、安定した資金需要が続いていることが示された。
一方、創業融資の動向では、創業前または創業後1年以内を対象とした融資件数が6,577件となった。前年度比では98.5%となり、わずかに減少したものの、ソーシャルビジネス関連融資全体に占める割合は36.5%となっている。2022年度以降、この割合は30%台半ばで推移しており、地域や社会課題の解決に取り組む新規事業者が継続的に生まれている実態が示された。
2022年度から2025年度までの推移をみると、ソーシャルビジネス関連融資件数は15,296件から18,032件へ増加している。一方、融資金額は2024年度に1,153億円まで減少した後、2025年度には1,345億円へ回復した。地域社会の課題解決に向けた資金需要が再び強まっている状況が読み取れる。
今回の融資実績では、保健・医療・福祉分野の割合が高い一方、中山間地域振興や観光振興、まちづくりなど地方活性化に関わる分野も一定の割合を占めた。地域経済や地域コミュニティの維持に向け、社会課題解決型ビジネスへの期待が高まっているとみられる。
近年は、地域資源を活用した事業や地域住民の生活支援、空き施設の活用、福祉サービスの提供など、多様な形態のソーシャルビジネスが広がっている。こうした分野では、収益性と社会性の両立が求められるため、資金調達支援の重要性も高まっている。
今回公表された実績からは、地域課題への対応を目的とした事業活動が全国で広がっている状況が浮き彫りとなった。人口減少や地域活力低下などの課題が続く中、地域密着型の事業を支える融資制度が今後も重要な役割を担うことになりそうだ。
⇒ 詳しくは日本政策金融公庫のWEBサイトへ


