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2026年6月23日

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2026年4月滋賀県の有効求人倍率1.02倍 中小企業が実践すべき応募者獲得施策

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2026年4月滋賀県の有効求人倍率1.02倍から見る企業の採用意欲

滋賀労働局が2026年5月29日に公表した2026年4月の一般職業紹介状況によると、滋賀県の有効求人倍率は季節調整値で1.02倍となり、前月の1.00倍から0.02ポイント上昇した。4か月ぶりの上昇となり、県内の雇用環境には緩やかな持ち直しの動きが見られている。一方で全国の有効求人倍率は1.18倍、近畿全体では1.08倍となっており、滋賀県は近畿平均をやや下回る状況が続いている。求人が求職者を上回る状態ではあるものの、全国平均と比較すると人材需要の勢いには地域差があることも読み取れる。

今回の統計で注目されるのは、有効求人数と有効求職者数がともに減少する中で、有効求人倍率が上昇した点である。有効求人数は21,445人となり前月比0.5%減少した。一方、有効求職者数は21,123人となり前月比1.7%減少した。求人数の減少幅よりも求職者数の減少幅が大きかったため、結果として有効求人倍率は改善した形となった。

新規求人倍率についても改善が見られる。2026年4月の新規求人倍率は1.69倍となり、前月から0.06ポイント上昇した。7か月ぶりの上昇である。新規求人数は季節調整値で7,835人となり前月比6.8%増加した。新規求職者数も4,638人で前月比3.1%増加しているが、求人の増加幅が上回ったことで倍率改善につながった。新たな採用活動を開始する企業が増えた一方で、新たに仕事探しを始める人も増えていることが分かる。

滋賀労働局は県内の雇用情勢について、緩やかに持ち直しの動きが見られると評価している。ただし物価上昇や中東情勢などの外部要因が企業活動や雇用に与える影響については引き続き注視する必要があるとしている。企業の採用意欲は一定水準を維持しているものの、経済環境の変化によって今後の求人動向が左右される可能性は十分に考えられる。

業種別の新規求人動向を見ると、産業ごとの差がより鮮明になっている。新規求人数全体は7,756人となり前年同月比1.6%減少した。全体では3か月連続の減少となったが、すべての業種で求人が減少しているわけではない。

特に製造業は1,396人となり前年同月比18.1%増加した。滋賀県は製造業が地域経済を支える重要な産業であるため、この増加は企業活動の回復や生産体制強化を反映している可能性がある。県内には自動車関連、電機関連、機械関連など多くの製造業が集積しており、人材需要の高まりは今後も継続する可能性が高い。

医療・福祉分野も好調で、新規求人は1,985人となり前年同月比11.9%増加した。高齢化が進む中で介護人材や医療従事者への需要は拡大しており、人材不足が慢性化している分野でもある。今後も継続的な採用活動が必要になることが予想される。

運輸業・郵便業は489人で前年同月比1.0%増加した。物流需要が高水準で推移するなか、人材確保の必要性は依然として高い。宿泊業・飲食サービス業も503人で前年同月比1.2%増加した。観光需要や外食需要の回復が一定程度影響していると考えられる。

一方で減少が目立った業種もある。卸売業・小売業は569人で前年同月比19.9%減少した。11か月連続の減少となっており、人件費上昇や消費行動の変化への対応が背景にある可能性がある。生活関連サービス業・娯楽業は250人で前年同月比29.4%減少し、情報通信業も58.6%減少した。サービス業全体でも前年同月比9.6%減少しており、業種による採用意欲の差が拡大している状況が見受けられる。

正社員市場にも変化が見られる。2026年4月の正社員有効求人倍率は0.77倍となり、前年同月から0.03ポイント上昇した。18か月連続の上昇となっている。正社員新規求人数は3,446人で前年同月比4.2%増加した。さらに新規求人全体に占める正社員求人の割合は44.4%となり、前年同月から2.4ポイント上昇した。

この数字は企業が長期的な人材確保を重視し始めていることを示している。単純な人員補充ではなく、将来的な戦力となる人材を育成しながら確保しようとする企業が増えていると考えられる。中小企業にとっても正社員採用への投資が重要な経営課題になっていることが分かる。

求職者の動向を見ると、新規求職者数は6,212人で前年同月比0.6%減少した。5か月ぶりの減少となる。パートを除く常用の新規求職申込者数は3,200人で前年同月比1.8%減少した。

求職者の内訳を見ると興味深い傾向がある。在職者は800人で前年同月比0.5%増加した。現在仕事を持ちながら転職を検討する人が増えていることを示している。一方で事業主都合離職者は610人で前年同月比11.1%減少した。企業業績悪化による離職が減少していることから、県内企業の雇用維持姿勢は比較的安定していると考えられる。

その一方で自己都合離職者は1,459人となり前年同月比2.7%増加した。より良い待遇や働き方を求めて転職する人が増えている可能性が高い。この傾向は企業の採用活動にとって重要な意味を持つ。転職市場に人材が流入しているため、採用機会は存在する。しかし同時に自社の従業員が転職市場へ流出するリスクも高まっている。

中小企業の採用担当者は今回の有効求人倍率1.02倍という数字をどのように捉えるべきだろうか。数字だけを見ると求人と求職がほぼ均衡しているように見える。しかし実際の採用現場では決して楽観できる状況ではない。

まず理解すべきなのは、求職者が存在しても企業ごとに採用力の差が大きくなっていることである。求職者は複数の求人を比較しながら応募先を選択している。そのため求人倍率が1倍前後だからといって応募が自然に集まるわけではない。特に中小企業は企業認知度で大手企業に劣るケースが多く、自社の魅力を積極的に発信しなければ応募獲得は難しい。

製造業の求人が18.1%増加していることからも分かるように、滋賀県では製造業を中心に人材獲得競争が激化している。中小製造業は給与水準だけで大企業と競争するのではなく、技術習得機会やキャリア形成、地域密着企業としての安定性を具体的に伝える必要がある。実際の仕事内容や育成制度、資格取得支援制度などを明確に示すことで応募意欲を高められる。

また正社員求人の割合が44.4%まで上昇していることは、求職者が安定した雇用を重視していることの裏返しでもある。中小企業は非正規中心の採用から脱却し、長期雇用を前提とした採用戦略を強化することで人材確保の可能性を高められる。

さらに自己都合離職者が増加している点は見逃せない。転職市場には経験豊富な人材が流入しているため、中途採用のチャンスが広がっている。特に即戦力人材を求める中小企業にとっては追い風といえる。ただし採用後の定着施策も同時に重要になる。採用できても早期離職が発生すれば採用コストは無駄になってしまう。

そのため採用活動と並行して職場環境の改善を進める必要がある。柔軟な働き方への対応、適正な評価制度、キャリア形成支援、管理職とのコミュニケーション強化など、働き続けたいと思える職場づくりが採用競争力そのものになる時代に入っている。

2026年4月の滋賀県の有効求人倍率は1.02倍となり、4か月ぶりに上昇した。県内の雇用環境には回復の兆しが見られる一方で、業種によって採用需要の差は大きく、企業間の人材獲得競争は続いている。特に製造業や医療・福祉分野では人材需要が高く、中小企業は従来型の募集手法だけでは十分な成果を得にくい状況にある。これからの採用活動では、自社の魅力を具体的かつ分かりやすく発信し、入社後の定着まで見据えた戦略的な人材確保が求められるだろう。

⇒ 詳しくは滋賀労働局のWEBサイトへ

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