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2026年6月23日

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2026年4月京都府の有効求人倍率1.22倍 製造業求人2003人から見る採用需要

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2026年4月京都府の有効求人倍率1.22倍と新規求人倍率2.40倍を分析

京都労働局が2026年5月29日に公表した2026年4月の雇用失業情勢によると、京都府の有効求人倍率は季節調整値で1.22倍となり、前月の1.21倍から0.01ポイント上昇した。全国平均の1.18倍を上回り、近畿全体の1.08倍と比較しても高い水準を維持している。一方で、京都労働局は府内の雇用情勢について「緩やかに持ち直しているものの、求人の動きに弱さもみられる」としており、物価上昇などが雇用に与える影響について引き続き注意が必要との見方を示している。

今回の結果を見ると、有効求人数は52,764人で前月比1.9%増加した。有効求職者数も43,306人で前月比1.2%増加している。求人と求職の双方が増加するなかで、求人の増加幅が上回ったことで有効求人倍率は改善した。求人が求職者を上回る状態は継続しており、企業側の人材確保意欲が依然として高いことがうかがえる。

新規求人倍率は2.40倍となり、前月から0.07ポイント上昇した。新規求人数は19,219人で前月比9.4%増加し、新規求職者数も8,015人で前月比6.2%増加した。新たな人材を求める企業が増加する一方で、新たに仕事を探し始める人も増えている状況であり、転職市場や就職市場の活発化が見て取れる。

しかし企業の採用担当者が本当に注目すべきなのは、倍率そのものではなく、その内訳と変化の方向性である。京都府の有効求人倍率1.22倍という数字は、一見すると採用環境が改善しているように映る。しかし実際には求職者1人に対して1.22件の求人が存在する状況であり、企業同士が人材を取り合う構図は依然として続いている。

産業別の新規求人動向を確認すると、京都府内の採用需要には明確な差が見られる。2026年4月の新規求人数は20,516人となり、前年同月比0.3%増加した。全体ではわずかな増加にとどまっているが、業種別に見ると増減の幅は非常に大きい。

建設業は1,717人となり前年同月比12.8%増加した。インフラ整備や設備更新需要が継続していることが背景にあると考えられる。慢性的な人材不足が続く業界でもあり、今後も採用活動は活発な状態が続く可能性が高い。

製造業は2,003人となり前年同月比1.8%増加した。京都府は精密機械や電子部品関連など高度な技術力を持つ企業が集積している地域であり、製造業は地域経済を支える重要な産業である。特に非鉄金属や金属製品、はん用機械、生産用機械、業務用機械、電子部品関連の求人増加が全体を押し上げた。

運輸業・郵便業は489人で前年同月比5.6%増加した。物流需要が高止まりするなかで、人材不足への対応が続いている。ドライバー不足は全国的な課題であり、京都府でも例外ではない。

金融業・保険業、不動産業・物品賃貸業は276人で前年同月比19.0%増加した。学術研究・専門技術サービス業も653人で前年同月比23.0%増加しており、高度専門職への需要が高まっていることが分かる。

一方で減少が目立つ業種も存在する。情報通信業は257人で前年同月比33.2%減少した。卸売業・小売業は1,223人で前年同月比3.0%減少している。宿泊業・飲食サービス業も3,878人で前年同月比5.1%減少した。観光需要の回復が進んでいる京都府においても、人件費上昇や業務効率化の影響から採用計画を見直す企業が出ている可能性が考えられる。

医療・福祉分野は4,448人となった。前年同月比では3.7%減少したものの、依然として全産業の中で最も大きな求人規模を維持している。高齢化社会の進展に伴い、人材需要そのものは高い状態が続いており、介護職や医療従事者の確保は今後も大きな課題となるだろう。

求職者側の動向にも変化が見られる。2026年4月の新規求職者数は11,211人で前年同月比3.5%増加した。希望別では常用フルタイム希望者が6,037人で前年同月比3.7%増加し、常用パートタイム希望者も5,126人で前年同月比3.3%増加した。

特に採用担当者が注目すべきなのは離職者の増加である。離職者は8,341人となり前年同月比7.3%増加した。さらに事業主都合離職者は2,454人で前年同月比8.7%増加し、自己都合離職者も5,055人で前年同月比8.9%増加した。

この数字は採用市場に新たな人材が流入していることを意味する。特に自己都合離職者の増加は、より良い職場環境や待遇を求めて転職を検討する人が増えている可能性を示している。中小企業にとっては経験者採用の機会が広がっているとも言える。

一方で在職者は1,801人となり前年同月比8.5%減少した。これは転職活動を始める前段階の人が減少したことを示している可能性がある。企業は転職顕在層だけでなく、転職をまだ具体的に考えていない潜在層へのアプローチも重要になってくる。

雇用保険関連のデータからも現在の雇用環境が見えてくる。2026年4月末時点の雇用保険適用事業所数は48,262件となり、前年同月比0.5%増加した。平成22年12月から185か月連続で増加している。被保険者数も774,481人となり前年同月比1.8%増加した。

一方で受給資格決定件数は2,991人で前年同月比8.1%増加し、受給者実人員も8,366人で前年同月比11.9%増加した。雇用保険受給者の増加は離職者の増加とも関連していると考えられる。企業の人材流動化が進んでいる状況を示すデータとして注目される。

紹介件数は7,670件で前年同月比6.8%増加し、就職件数は2,229件で前年同月比2.2%増加した。しかし就職率は19.9%となり前年同月より0.2ポイント低下している。求職活動は活発になっているものの、必ずしもスムーズにマッチングが進んでいるわけではないことが分かる。

正社員市場の動向も重要である。2026年4月の正社員有効求人倍率は0.97倍となった。前年同月からは0.04ポイント低下している。正社員有効求人数は24,780人で前年同月比0.6%増加した一方、正社員有効求職者数は25,511人で前年同月比4.4%増加した。正社員を希望する求職者の増加ペースが求人増加を上回った結果である。

ただし正社員求人比率は46.8%を維持しており、企業が長期雇用を前提とした採用を重視している傾向は変わっていない。採用担当者にとっては、単なる人数確保ではなく、将来の中核人材を採用する視点が重要になっている。

中小企業の採用担当者は、この有効求人倍率1.22倍という数字をどのように活用すべきだろうか。まず理解すべきなのは、京都府は全国平均を上回る求人超過の市場であり、待っているだけでは人材は集まらないという現実である。求人票を掲載するだけの採用活動では成果が出にくい時代になっている。

特に京都府では製造業、建設業、運輸業、専門サービス業などで採用需要が高まっている。競合他社との差別化が不可欠であり、給与だけでなく働きやすさや教育制度、キャリア形成支援、福利厚生、職場環境などを具体的に発信する必要がある。

また自己都合離職者が増加している状況は、中途採用市場の活性化を意味する。経験者採用を強化することで即戦力確保の可能性は高まる。しかし採用後の定着施策が不十分であれば再び離職につながる。採用活動と定着施策は一体で考えるべきである。

さらに求職者が企業選びを行う際には、企業の信頼性や将来性、職場の実態を重視する傾向が強まっている。採用サイトや求人票では、具体的な仕事内容や社員の成長事例、研修制度、評価制度などを分かりやすく伝えることが求められる。

京都府の2026年4月の有効求人倍率は1.22倍となり、前月から改善した。求人需要は依然として高い水準にあり、人材獲得競争は続いている。求職者数も増加しているため採用機会は存在するものの、企業側の採用力によって成果に大きな差が生まれる環境となっている。これからの中小企業の採用活動では、求人掲載だけに依存するのではなく、自社の魅力を具体的かつ継続的に発信し、採用から定着までを一体的に設計することが重要になるだろう。

⇒ 詳しくは京都労働局のWEBサイトへ

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