2026年9月8日
労務・人事ニュース
短時間労働者の64.7%が「もっと働きたい」、2026年8月公表の調査で就業意向判明
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最終更新: 2026年9月11日 15:18
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最終更新: 2026年9月11日 15:18
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最終更新: 2026年9月11日 15:18
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最終更新: 2026年9月11日 15:18
「社会保険の適用拡大への対応状況等に関する調査」(企業郵送調査)
及び「働き方に関するアンケート調査」(労働者Web調査)結果(JILPT)
2026年8月26日、パートやアルバイトなどの短時間労働者に対する社会保険の適用拡大について、企業と労働者の双方を対象にした調査結果が公表されました。
調査では、厚生年金や健康保険の適用拡大に対して企業がどのように対応したかに加え、短時間労働者自身の働き方や社会保険加入への意向などが詳しく確認されています。
短時間労働者への社会保険適用は、週の所定労働時間が20時間以上、月額賃金が8.8万円以上、雇用見込み期間が2カ月を超えるなど、一定の要件を満たす場合に対象となる仕組みです。
対象企業の範囲は段階的に広げられ、常用雇用者501人以上の企業では2016年10月から、101人以上では2022年10月から、51人以上では2024年10月から適用が拡大されてきました。
一方、短時間労働者がいわゆる「106万円の壁」や「130万円の壁」を意識して就業時間を調整する問題への対応として、2023年10月からは支援策も実施されています。
今回の企業調査は、農林漁業と公務を除く16産業を対象に、全国の従業員5人以上の企業20,000社へ調査票を郵送する方法で行われました。
調査期間は2024年11月14日から2025年1月7日までで、有効回答は9,067社、有効回答率は45.3%でした。産業や企業規模ごとに対象を抽出したうえで実施されています。
労働者向けのWeb調査では、国内に住む18歳から69歳までの学生を除く短時間労働者を対象とし、パート・アルバイト、契約社員・嘱託、派遣労働者から10,000人の回答を集めました。
こちらの調査期間は2024年11月26日から12月7日までで、性別や年齢層ごとに回答者数を割り付けています。企業側と労働者側の両面から実態を把握した点が今回の特徴です。
2024年10月から新たに適用拡大の対象となった常用雇用者51人から100人の企業では、要件を満たす短時間労働者がいる667社を対象に、社会保険加入に向けた調整方針を尋ねました。
その結果、厚生年金・健康保険を「適用する計」とした企業は65.1%となりました。一方、短時間労働者本人の意向に任せる「中立」と回答した企業は30.6%でした。
前回の2022年度調査では、「適用する」とした企業は約40%にとどまり、「未定・分からない」や無回答が約30%を占めていましたが、今回は適用する企業の割合が約3分の2まで増加しています。
実際に短時間労働者が加入した企業は667社のうち598社で、割合にすると89.7%でした。加入を推進した理由について複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは法令遵守を理由とする60.5%です。
これに続き、短時間労働者本人が加入を希望したとの回答が43.3%、待遇改善によって定着を図りたいとの回答が26.6%となり、雇用維持を意識した回答も一定割合を占めました。
また、短時間労働者により長い時間働いてもらいたいとの回答は24.4%、必要な人員を確保したいとの回答は23.4%でした。人手不足への対応と社会保険適用を結び付ける企業もみられます。
労働者側の調査では、常用雇用者51人から100人の企業に勤務する対象者322人について、2024年10月の適用拡大後に働き方や社会保険の加入状況が変化したかを確認しました。
「社会保険は適用されておらず、今後も働き方を変える予定はない」とした割合は41.0%で最も高くなりました。一方、労働時間を延ばして社会保険の適用を受けた人は3.4%でした。
所定労働時間を変えずに厚生年金・健康保険が適用された人は13.4%で、労働時間を延長して加入した層と合わせると16.8%となります。
これに対し、厚生年金・健康保険が適用されないよう所定労働時間を短縮した人は10.9%でした。また、現在は働き方に変化がないものの、今後について検討している人が29.8%を占めています。
今後の意向まで含めると、労働時間を延ばして社会保険の適用を受けたい人は11.8%、労働時間を変えずに加入したい人は16.8%で、両者を合わせると28.6%でした。
その一方で、社会保険の適用を避けるため労働時間を短縮した、または今後短縮したいとする割合は17.7%となり、適用拡大への対応が労働者によって分かれている状況もうかがえます。
企業6,062社には、2023年10月から始まった「年収の壁」への支援策についても認知・活用状況を尋ねました。対象となる助成制度を「既に活用している」とした企業は3.3%でした。
「知っており、今後活用予定」とした割合は5.2%、「知っているが活用予定なし」は41.2%となりました。「知らないが今後活用を検討したい」とした企業も29.4%に上っています。
活用予定がない企業3,621社に理由を尋ねると、「対象となる短時間労働者がいない」が46.7%で最多でした。扶養の範囲内で働くことを本人が希望するとの回答は35.1%となっています。
さらに、短時間労働者自身が労働時間の延長を希望しないとの回答も33.6%あり、制度の有無だけではなく、本人の働き方に対する希望も企業側の対応に影響していることが示されました。
現在、就業調整をしている短時間労働者3,745人には、年収や労働時間を理由とした調整が不要になった場合、今より長く働きたいかについても尋ねています。
その結果、より長く働くことを希望する割合は合計64.7%でした。ただし、「希望するが実際に働けるか分からない」とした人が27.0%を占めています。
「働くことを希望し、実際にもっと働ける」とした割合は28.3%でした。一方、「働くことを希望しないが、働こうと思えば実際にはもっと働ける」と答えた人も20.4%います。
希望の有無にかかわらず、実際に現在より長く働けると答えた割合は合計48.7%となりました。就業調整が解消された場合でも、希望と実際の就労可能性が一致しないケースが一定数あることも分かります。
今回の調査では、2024年10月の適用拡大後、企業側では社会保険を適用する姿勢が前回調査より強まった一方、短時間労働者側では加入、就業時間の短縮、現状維持など対応が分かれました。
社会保険の適用拡大が進む中、企業の人材確保や待遇改善と、短時間労働者が希望する働き方の双方を数字で確認できる結果となっており、今後の雇用管理を考えるうえでも重要な実態が示されています。
⇒ 詳しくは労働政策研究・研修機構のWEBサイトへ


