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2026年4月24日

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5年間で若手入職促進と定着支援を強化、2026年施行の建設雇用改善計画の具体策とは

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「建設雇用改善計画(第十一次)」を策定し、告示しました(厚労省)

令和8年3月31日、厚生労働省は建設分野で働く人材の確保と職場環境の改善を目的とした「建設雇用改善計画(第11次)」を策定し、同日付で官報に告示した。新たな計画は2026年度から2030年度までの5年間を対象としており、翌4月1日から適用が開始される。建設業における雇用や技能の課題に対し、国として体系的に取り組む指針となる内容で、現場の実情を踏まえた施策が幅広く盛り込まれている。

この計画は、建設労働者の雇用改善や能力開発、福祉の向上を目的とする法律に基づいて策定されたものであり、業界全体の持続的な発展を支える基盤として位置付けられている。特に、社会インフラを支える重要な産業である建設業が将来にわたって機能し続けるためには、人材の確保と育成が不可欠であるとの認識が背景にある。

現状として、建設業では就業者数が長期的に減少傾向にある。1997年に約685万人いた就業者は、2024年には約477万人まで減少し、約3割の縮小となった。技能労働者に限ると445万人から300万人へと減っており、担い手不足が深刻化している。さらに、若年層の割合は2024年時点で11.7%にとどまり、全産業平均の16.9%を下回る状況が続いている。こうした構造的な課題に加え、求人倍率の上昇や企業の人手不足感の強まりもあり、人材確保は喫緊の課題となっている。

新計画では、次世代を担う若者が将来に希望を持って働ける環境づくりを中核に据え、入職から定着までを一体的に支援する方針が示された。若年層への魅力発信として、職場見学の機会提供や広報活動の強化が進められるほか、助成制度を活用し、採用から育成、定着までを支える取り組みが展開される。これにより、建設業への理解促進と新規参入の拡大を図る考えだ。

働き方の面では、長時間労働の是正や週休2日制の普及が重要な柱として掲げられている。デジタル技術の活用による業務効率化も推進され、現場の負担軽減と生産性向上の両立を目指す。さらに、適正な工期設定や労務費の確保など、適切な取引慣行の定着を通じて、安定した就労環境の整備が進められる見通しとなっている。

賃金面では、基準に基づく適正な支払いの徹底や月給制の導入促進など、処遇改善に向けた施策が盛り込まれた。これにより、雇用の安定性を高めるとともに、技能を持つ人材が長期的に働き続けられる環境を整える狙いがある。また、キャリアパスの明確化や評価制度の整備を通じて、努力や技能が適切に評価される仕組みの構築も進められる。

多様な人材の活躍推進も計画の重要な要素となっている。女性が働きやすい環境の整備として、設備の改善や柔軟な働き方の導入が支援されるほか、高齢者の就業機会の確保も図られる。加えて、外国人労働者については適正な受け入れと育成を進め、適切な雇用管理のもとで戦力として活躍できる体制の整備が求められている。

安全対策にも重点が置かれており、墜落や転落といった重大事故の防止に向けた取り組みが強化される。近年の気候変動による猛暑への対応として、熱中症対策の徹底や無理のない作業計画の推進も盛り込まれており、現場で働く人の安全と健康を守る姿勢が明確に示された。

さらに、技能の継承と人材育成の観点から、職業訓練や資格取得支援の充実が図られる。デジタル技術に対応できる人材の育成も重視され、DXの進展に対応した教育訓練の実施が予定されている。これにより、従来の技能に加え、新たな技術にも対応できる人材の育成を進める方針である。

政府は今後、全国の労働局や自治体、関係団体と連携しながら、この計画の周知と実行を進めるとしている。建設業が地域経済や災害対応を支える重要な役割を担う中、持続可能な産業として発展していくためには、現場で働く人々の環境改善と人材確保が不可欠となる。今回の計画は、その実現に向けた具体的な道筋を示すものとして、今後の動向が注目される。

⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ

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