2026年7月1日
労務・人事ニュース
2026年6月にHACCP衛生管理記録アプリ公開、小規模飲食店の衛生記録負担軽減を支援する新サービスが本格始動
HACCP 衛生管理記録アプリの公開について(厚労省)
厚生労働省は2026年6月5日、小規模な一般飲食店事業者向けの「HACCP衛生管理記録アプリ」を公開し、本格運用を開始したと発表しました。食品衛生法に基づく衛生管理の記録作業をデジタル化することで、事業者の負担軽減と衛生管理の定着を後押しする狙いがあります。
HACCPは、食品の安全性を確保するために国際的に認められている衛生管理手法です。2018年6月には食品衛生法の一部を改正する法律が公布され、2020年6月から施行されました。これにより、原則としてすべての食品関連事業者に対してHACCPに沿った衛生管理の導入が求められ、日々の営業の中で衛生管理の記録を行うことが必要となっています。
一方で、飲食業界では衛生管理記録の作成や保存が業務負担となるケースもあり、とりわけ小規模事業者においては導入や継続運用の課題が指摘されてきました。こうした状況を踏まえ、厚生労働省は衛生管理記録をより簡単に行える環境を整えるため、専用アプリの開発を進めてきました。
今回公開されたアプリは、厚生労働省ホームページで公開されている小規模な一般飲食店事業者向けの手引書に対応しています。飲食店向けの「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」手引書に沿って利用できる仕様となっており、日常の衛生管理業務をスマートフォンやタブレット端末で実施できる点が特徴です。
利用者はアプリ上で衛生管理計画を作成できるほか、日々の実施記録や毎月の振り返りも行えます。従来は紙による記録管理を行っていた事業者も、デジタル環境で記録を残せるようになるため、記録漏れの防止や管理の効率化につながることが期待されています。
食品衛生法の改正から約6年が経過し、HACCPに基づく衛生管理は食品関連事業者にとって日常業務の一部となっています。その一方で、継続的な運用を支援する仕組みづくりも重要な課題となっていました。今回のアプリ公開は、そうした現場の課題解決を目的とした取り組みの一環と位置付けられます。
厚生労働省は、アプリの活用を通じて飲食店におけるHACCP導入と定着をさらに促進したい考えです。衛生管理の記録を手軽に行える環境を整備することで、食品衛生水準の向上と事業者の業務負担軽減の両立を目指しています。
また、アプリの公開に合わせて、利用方法をまとめたマニュアルや案内リーフレットも用意されました。事業者はこれらの資料を参考にしながら、衛生管理計画の作成や記録業務を進めることができます。
なお、厚生労働省は2026年6月5日午前11時から東京都千代田区霞が関の中央合同庁舎5号館で記者向けのブリーフィングを開催しました。参加を希望する報道関係者については、同日10時30分までに事前登録を行うよう案内していました。
今回のアプリ公開により、小規模飲食店でもスマートフォンやタブレットを活用した衛生管理が行いやすくなります。食品衛生法に基づく記録業務を支援する新たなツールとして、今後の普及状況が注目されます。
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ


