2026年9月14日
労務・人事ニュース
令和8年7月の和歌山県、有効求人倍率0.94倍で前月と同水準 求職者増加が続き中小企業は採用市場の見極めが重要に
令和8年7月の和歌山県は有効求人倍率0.94倍、求人減少と求職者増加から考える中小企業の採用活動
令和8年8月28日に公表された和歌山県の一般職業紹介状況によると、令和8年7月の季節調整値の有効求人倍率は0.94倍となり、前月と同水準でした。近畿の1.07倍、全国の1.18倍をいずれも下回っています。県内の雇用情勢については、持ち直しの動きに弱さが見られ、一部には厳しさが見られるとされており、物価上昇などが雇用に与える影響にも注意が必要です。
季節調整値の有効求人数は14,350人で前月比0.2%増となり、6か月ぶりに増加しました。一方、有効求職者数は15,322人で0.7%増え、3か月連続の増加です。新規求人数は5,204人で前月比3.9%増、新規求職者数は3,120人で0.6%増となりました。新規求人倍率は1.67倍で前月から0.05ポイント上昇しています。
前年同月との比較では、求人側の弱さがより鮮明です。原数値の有効求人数は14,066人で前年同月比10.2%減となり、14か月連続で減少しました。新規求人数も5,309人で8.2%減となり、10か月連続の前年割れです。これに対して有効求職者数は15,445人で5.0%増と12か月連続で増加し、新規求職者数も3,050人で4.5%増となりました。企業の求人が前年より減少する一方、仕事を探す人は増えている構図が確認できます。
産業別の新規求人を見ると、製造業は737人で前年同月比12.9%増、建設業は414人で10.1%増となりました。一方、医療・福祉は1,544人で5.9%減、サービス業は477人で28.9%減、宿泊業・飲食サービス業は332人で26.4%減、農林漁業は73人で60.5%減となっています。なお、新規求人全体に占める割合では医療・福祉が29.1%と最も大きく、製造業13.9%、卸売業・小売業11.9%と続いており、産業によって人材需要の規模や変化に差があります。
正社員採用でも求人と求職の動きに違いが表れました。正社員の有効求人倍率は原数値で0.85倍となり、前年同月から0.07ポイント低下しています。正社員の有効求人数は6,932人で前年同月比4.4%減となった一方、有効求職者数は8,149人で2.9%増えました。正社員を募集する中小企業にとっては求職者との接点を持ちやすくなる可能性があるものの、倍率だけで採用のしやすさを判断するのは避けたいところです。
求職者の状況を見ると、パートを含む常用の新規求職者は3,031人で前年同月比4.3%増でした。このうち在職者は692人で1.7%減少した一方、離職者は2,012人で7.4%増えています。離職者のうち事業主都合は377人で24.8%増、自己都合は1,479人で0.5%増となりました。
中小企業の採用担当者は、有効求人倍率0.94倍という県全体の数字だけで「買い手市場」と判断するのではなく、自社の業種や雇用形態に近い数字まで確認することが重要です。求職者が増えている局面では、求人を掲載するだけでなく、仕事内容、勤務条件、必要な経験、入社後の役割などを具体的に伝え、応募者が比較検討しやすい情報を整えることが採用機会を広げます。また、求人全体が前年同月比で減少している時期だからこそ、採用を継続する企業は募集内容を定期的に見直し、応募後の連絡や選考を迅速に進めることで人材との接点を確実に採用へつなげる視点が大切です。
有効求人倍率の推移は、地域の雇用環境や企業の採用活動を考えるうえで重要な指標です。求人募集を検討している企業の方は、日本全国どこでも対応可能な採用サイト(ATS)の取り扱いにも対応している当社へご相談ください。
⇒ 詳しくは和歌山労働局のWEBサイトへ


