2026年9月18日
労務・人事ニュース
新規求人数が前年同月を上回る南関東、2026年8月は6月の10か月ぶり増加転換後も企業の人材確保意欲が継続
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最終更新: 2026年9月20日 05:23
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景気ウォッチャー調査(令和8年8月調査)― 北関東(現状)―(内閣府)
2026年8月の南関東では、物価高や自然災害の影響が続く一方、雇用面では企業の人材確保意欲が残り、新規求人数が前年同月を上回ったとの回答もみられました。採用市場は業種や職種によって強弱が分かれています。
求人の動きでは、前年同月比で減少が続いていた新規求人数が6月に10か月ぶりの増加へ転じ、その後もやや改善しているとの見方が示されました。人材確保に向けた企業の意欲は引き続き確認されています。
特に人材派遣では、9月末の契約更新で終了するポストの補充や、下期に向けた増員を目的とする求人依頼が徐々に増えているとの回答がありました。年度後半を意識した採用活動が一部で動き始めています。
別の雇用関連の回答では、人材派遣への需要が上昇し、長期派遣の稼働数が100%を超える状態が続いているとされました。人員を必要とする企業がある一方、人材を安定的に確保する難しさも残っています。
派遣受注についても前年同月比110%程度と堅調に推移した事例があり、成約数も前年を上回りました。ただし、人材不足の傾向そのものは変わらず、条件に合う人材を選定する作業に苦戦する状況が続いています。
求人数そのものについては、3か月前と同程度で推移しているとの回答もありました。8月は夏休みなどの季節要因で求人依頼が一時的に減った例もあり、南関東全体で一律に求人が増えたわけではありません。
求職者側では、中長期の案件を希望する人が十分に増えていないとの声があります。企業側に求人需要があっても応募者の増加が限定的であるため、求人件数と実際の採用人数が一致しにくい状況となっています。
中途採用については、営業職や技術職を中心に求人環境は大きく悪化していないとの見方がありました。一方、それ以外の職種では大きな変化がみられず、採用需要は職種ごとに異なる状態です。
製造分野ではAIの普及による変化も表れました。AIの導入を背景として、製造業からのエンジニア派遣需要が減っているとの回答があり、技術人材であっても分野によって求人需要が変化しています。
その一方、企業活動ではAI関連製品の開発が順調に進み、景況感を支えているとの回答もありました。技術革新が新しい事業需要を生みながら、既存業務の人員需要を減らすという両面の動きがみられます。
採用市場については活発との評価もありますが、賃金上昇によって小規模な事業者の経営負担が重くなっているとの指摘も出ています。人材を確保したくても、人件費の上昇が採用余力を左右する状況です。
求人の増加だけでなく、採用後の人件費を継続して負担できるかどうかが企業にとって重要になっています。物価や原材料価格も高止まりするなか、人材確保と収益確保を同時に進める難しさが表れました。
景気面では東京都を中心に国内客や訪日客の動きが比較的堅調で、百貨店や飲食、宿泊の一部では来客増が確認されています。こうした需要の強さは、サービス分野の人員需要を支える材料の1つとなります。
飲食では客単価が1,800円以上となっても来客数が増えている事例があり、宿泊でも夏季需要によって稼働率や単価が上昇しました。観光や外食に一定の需要が残っていることが確認できます。
旅行関連でも販売が前年比105%で推移しているとの回答がありました。ただし、物価上昇や悪天候、災害によるキャンセルも発生しており、需要の強さがそのまま安定した採用拡大につながるとは限りません。
小売では価格上昇によって売上を維持する店舗がある一方、来客数や買上点数の減少も目立っています。あるコンビニでは来客数が前年比97.4%となり、単価上昇だけでは補いにくくなっているとの見方もありました。
企業動向でも業種による差があり、金属製品では取引先が生産計画を上方修正したとの回答がある一方、自動車関連では災害による供給網への影響から減産を余儀なくされたケースも確認されています。
建設分野では材料費や人件費の上昇によって計画案件が中止となるケースが増え始めています。求人を出す企業がある一方で、コスト上昇を理由として投資や人員増加に慎重になる企業も存在しています。
2026年8月の南関東は、新規求人数が前年同月を上回ったとの回答や、派遣受注が前年比110%程度となった事例がある一方、人材不足や求職者不足も続きました。求人増だけでは採用充足を判断できない状況です。
なお、今回の資料では南関東の有効求人倍率について具体的な数値は示されていません。採用環境を確認する際には、新規求人数だけでなく、派遣需要や成約状況、求職者数、職種別の求人動向を合わせてみる必要があります。
企業の採用担当者にとっては、9月末の契約更新や下期の増員需要、新規求人の回復といった動きに加え、人材不足の継続にも注意が必要です。2026年8月は求人需要と採用難が同時に続く市場となりました。
⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ


