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2026年3月14日

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令和6年農作業死亡事故287人、5月から9月に52人増と高温期の影響

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令和6年の農作業死亡事故について(農水省)

2026年2月26日、令和6年に発生した農作業死亡事故の調査結果が公表された。調査は、全国における農作業に伴う死亡事故の実態や原因を把握することを目的として実施されたものである。厚生労働省の人口動態調査に係る死亡個票などを用い、2024年1月1日から12月31日までの1年間を対象に取りまとめられた。

公表された結果によると、令和6年の農作業死亡者数は287人となり、令和5年と比べて51人増加した。死亡者数が前年より増加するのは令和元年以来5年ぶりである。増加人数51人は、調査開始以降、昭和48年の64人に次いで2番目に多い規模となった。

特に注目されるのは、5月から9月までの発生状況である。この期間の死亡者数は前年から52人増加しており、そのうち21人が熱中症によるものであった。高温期における事故の増加が、全体の増加傾向に大きく影響していることが示された。

令和6年の夏は、6月から8月までの平均気温が1898年の統計開始以来もっとも高くなった。全国153地点のうち80地点で平均気温が過去最高を記録しており、広範囲で厳しい暑さとなった。また、熱中症警戒アラートの発表回数は1,722回で、前年から811回増加している。

こうした気象条件の変化は、屋外で作業を行う農業分野に直接的な影響を与える。農作業は季節や天候に左右されやすく、特に夏季の高温環境下では身体への負担が大きい。今回の調査結果は、気温上昇が農作業中の死亡事故増加と関連している可能性を示す重要な基礎資料といえる。

近年、地球温暖化の影響により気温が上昇傾向にある中で、熱中症などのリスク低減は喫緊の課題となっている。農業者の安全意識の向上を図る対策を強化するとともに、農作業の省力化や軽労化を進めることが重要である。作業負担を軽減する栽培方式への転換も、事故防止の観点から求められている。

このため、関連施策は「農作業における熱中症等対策総合パッケージ」として取りまとめられ、総合的に推進されることとなった。高温環境下での作業リスクを減らす取り組みを体系的に進めることで、死亡事故の抑制を目指す方針である。

今回の287人という数字は、農業の現場における安全対策の重要性を改めて浮き彫りにした。特に5月から9月にかけて52人増加し、そのうち21人が熱中症であったという事実は、高温対策が不可欠であることを具体的に示している。統計に基づく客観的な状況把握を踏まえ、今後の実効性ある対策が問われる。

農作業は地域の食料生産を支える基盤であり、持続可能な農業の実現には安全確保が欠かせない。気候変動の影響が顕在化する中で、2024年1月から12月までのデータは、今後の安全対策の方向性を示す重要な指標となる。引き続き、統計に基づいた検証と対策の強化が求められる。

⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ

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