2026年6月1日
労務・人事ニュース
2026年4月先行き 南関東でコンビニ売上15%減少と求人数減少が同時進行する採用市場の最新動向とは
- 住宅型有料老人ホームでの訪問看護のお仕事/未経験OK/シフト
最終更新: 2026年6月1日 00:35
- シフト訪問看護のお仕事/看護師/残業なし/シフト
最終更新: 2026年6月1日 00:35
- 訪問看護ステーションでの在宅における健康管理のお仕事/シフト
最終更新: 2026年5月31日 09:35
- 注目の在宅医療未経験者も歓迎しております/残業なし
最終更新: 2026年6月1日 00:35
景気ウォッチャー調査(令和8年4月調査)― 南関東(先行き)―(内閣府)
2026年4月に公表された南関東地域の景気先行き調査では、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県を中心とした広域経済圏において、インバウンド需要の回復、高額消費の持ち直し、ホテル宿泊需要の増加、AI関連投資の拡大など、都市部ならではの成長材料が確認される一方で、中東情勢の長期化に伴う原油価格の高騰、物流費や原材料費の上昇、生活必需品の値上げによる消費マインドの低下など、企業経営と家計の双方に影響を与えるリスクも同時に拡大しています。国内最大の雇用市場を抱える南関東では、景気の変化が採用活動や有効求人倍率に与える影響も大きく、企業の採用担当者にとっては、売上や来客数だけではなく、人材確保の難易度や求人市場の温度感まで把握することが求められる局面に入っています。
消費関連では、百貨店や専門店を中心に明るい材料が見えています。百貨店では免税売上が一時的な落ち込みから完全な回復基調に入り、宝飾品、高級時計、美術品といった高額商品の販売が拡大しています。さらに、近隣エリアで複数のマンション建設が進んでいることや、店舗の改装オープンを控えていることから、今後は来客数と売上の双方が拡大する見込みです。眼鏡販売店でも9月頃までは日差しが強いことから来客数と売上に期待が寄せられており、夏物衣料の販売準備を進める専門店からも前向きな声が出ています。都市部を中心に富裕層消費と日常消費の両方に回復の兆しが見え始めています。
家電販売でも需要拡大の動きが鮮明になっています。一般家電販売店では、新たな省エネ基準の導入により低価格帯エアコンが将来的に製造されなくなることを背景に、今年中の買換えを検討する消費者が増えています。家電量販店でも、高付加価値の省エネモデルへの関心が高まり、単なる販売台数増加だけでなく客単価の上昇も期待されています。夏の猛暑予測と補助金制度の追い風も重なり、家電業界では販売拡大が続く可能性が高まっています。その一方で、販売を支える施工スタッフや配送人材の確保は依然として難しく、売上拡大がそのまま人材需要の増加につながる状況になっています。
宿泊や観光分野でも堅調な動きが確認されています。都市型ホテルでは国内エージェントからの団体予約が増加しており、想定以上の引き合いが続いています。不動産業界からは、ホテル宿泊需要が中国以外にも東南アジアなど新たな訪日客層によって支えられており、今後も堅調な推移が見込まれています。住宅販売会社からは、国内ホテルの宿泊料金が平均で年8%、東京都内では年9%上昇しているとの見方も示されており、観光と宿泊を軸とした都市経済の強さが改めて浮き彫りになっています。
通信やデジタル関連でも好材料が見えています。通信会社では案件受注が増加傾向にあり、新年度早々からCM関連の仕事が入るなど、例年と比較して好調なスタートを切っています。さらに、ソフト開発業界では引き合いが増加しており、7月の定期昇給も前年同様に実施予定とされています。半導体関連でもAI需要の拡大を背景に大規模な設備投資が進んでおり、製品開発から製造量拡大へつながる期待が高まっています。こうしたデジタル分野では、採用ニーズも強く、即戦力エンジニアやデータ活用人材を巡る争奪戦が続いています。
その一方で、日常消費の現場では節約意識が強く残っています。スーパーでは物価上昇によって特売商品の構成比が高まり、利益率が圧迫されています。客は必要な物だけを購入し、それ以外の支出を控える傾向が鮮明になっています。コンビニでも客単価は値上げによって上昇しているものの、来客数は前年並みもしくは前年割れとなる店舗が増え、買上点数も減少しています。なかには売上が15%減少している店舗もあり、価格転嫁だけでは利益を維持できない厳しい経営環境が広がっています。
外食業界でも原材料価格の高騰が収益を圧迫しています。高級レストランでは食品ラップやポリ製品、ゴム手袋など石油由来製品の調達が難しくなりつつあり、販売価格の見直しが迫られています。一般レストランでも物流コストや食材価格の上昇に加え、低所得層の消費抑制が進んでいることから、景気回復への期待は限定的です。旅行代理店でも燃油サーチャージの上昇により旅行需要が抑制され、予約が比較的安価なアジア圏に集中するなど、消費行動の変化が見え始めています。
建設や住宅関連では厳しい見通しが続いています。建設業では資材価格の高騰や供給不足により、学校の改修工事が中止になるケースも出始めています。5月以降は建築資材の大幅な値上げが予測されており、工事発注量の減少が懸念されています。設計事務所からは受注見込みが立たないとの声もあり、住宅資材業界でも中東情勢の影響で想定どおりのスケジュールで施工できないリスクが高まっています。大手企業と比較して賃上げ余力が限られる中小企業では、人材流出への警戒感も強まっています。
製造業では業種による差がさらに広がっています。電気機械器具製造業ではAI需要を背景に設備投資が拡大する一方、精密機械器具製造業では3か月先までピーク時に匹敵するオーダーがあるにもかかわらず、切削油や潤滑油などの原材料価格上昇と供給不安によって生産量の確保が難しくなっています。プラスチック製品や化学工業でも原材料の大幅値上げや供給制限が始まっており、受注があっても生産計画を立てにくい状況が続いています。
雇用市場では、依然として売手市場の傾向が続いています。人材派遣会社からは、中堅中小企業を中心に人材不足感が非常に強く、良い人材がいれば採用したいという企業が多いとの声が上がっています。一方で、企業が求めるスキルを持つ人材は各社による争奪戦となっており、依頼件数は多くても成約に至らないケースが増えています。求人情報誌制作会社からも、求職者に有利な状況は継続していると分析されていますが、一方で採用を抑制する企業も増え始めています。職業安定所では新規求人数の減少傾向が続いており、有効求人倍率そのものが急激に悪化していなくても、求人の質や採用人数の見直しが静かに進行しています。
南関東で採用競争を勝ち抜くためには、単に求人広告を掲載するだけでは人材確保は難しくなっています。初任給、昇給率、年間休日、在宅勤務制度、資格取得支援、育児支援制度、平均残業時間、管理職登用実績、離職率といった具体的な数字を明確に提示し、働く将来像を可視化できる企業が選ばれる時代になっています。2026年春の南関東市場では、ホテル宿泊料金の年8%上昇、東京都内では年9%上昇という観光需要の追い風がある一方で、新規求人数の減少や採用抑制という変化も始まっています。採用活動そのものが企業の成長戦略の中心になりつつあることは間違いありません。
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