2026年6月18日
労務・人事ニュース
2026年5月公表の調査で判明、小規模事業者の設備投資実施率26.9%、2026年度計画は15.4%へ上昇
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小企業の設備投資動向調査結果(2025年度)(日本公庫)
2026年5月27日、小規模事業者の設備投資の実態をまとめた2025年度の調査結果が公表されました。調査によると、2025年度に設備投資を実施した企業の割合は26.9%となり、前年度から0.2ポイント低下しました。一方で、2026年度に設備投資を予定している企業の割合は15.4%となり、前回調査時の計画から0.8ポイント上昇しています。
今回の調査は全国の小規模事業者を対象に実施されたもので、設備投資の状況や投資目的、投資を見送った理由などを分析しています。物価上昇や人手不足への対応が求められるなか、設備投資に対する事業者の姿勢や課題が明らかになりました。
2025年度に設備投資を実施した企業の割合を業種別にみると、最も高かったのは運輸業の37.6%でした。続いて飲食店・宿泊業が31.4%、情報通信業が28.1%となっています。製造業は26.3%、非製造業は27.0%となり、業種によって設備投資への取り組みに差がみられました。
従業者規模別では、規模が大きい企業ほど設備投資を実施する割合が高い傾向が確認されています。従業者1~4人の企業では22.2%だったのに対し、5~9人では35.2%、10人以上では41.6%となりました。事業規模の拡大に伴い、設備更新や事業運営の効率化に向けた投資需要が高まっている状況がうかがえます。
設備投資の目的について調査したところ、「補修・更新」が63.6%で最も多くなりました。老朽化した設備の更新や維持管理が、多くの事業者にとって優先課題となっていることを示しています。次いで「省力化・合理化」が24.8%、「売り上げ増加」が24.3%となりました。人手不足への対応や生産性向上を目指した投資も一定の割合を占めています。
業種別にみても、「補修・更新」がすべての業種で最も高い割合となりました。なかでも飲食店・宿泊業や情報通信業では設備の更新需要が目立っています。また、「省力化・合理化」については建設業や小売業で比較的高い割合となっており、限られた人員で事業を維持するための取り組みが進められていることが分かります。
設備投資額については、「100万円以上300万円未満」が26.0%で最も多くなりました。続いて「50万円未満」が24.3%、「50万円以上100万円未満」が17.0%となっています。一方で、300万円以上の投資を実施した企業の割合は32.7%となり、前年度から2.9ポイント低下しました。大型投資に対して慎重な姿勢が広がっている様子も見受けられます。
設備投資の内容をみると、「車両」が17.9%で最も高い割合となりました。続いて「情報機器」が16.1%、「建物の増改築」が12.5%となっています。業種別では、運輸業や建設業で車両への投資割合が高く、情報通信業では情報機器への投資が71.4%に達しました。業種ごとの事業特性が設備投資の内容にも反映されています。
一方で、設備投資を実施しなかった企業の状況を見ると、現在の設備について「十分である」と回答した企業は65.9%でした。しかし、「不十分である」と回答した企業も34.1%に上っています。必要性を感じながらも投資に踏み切れない事業者が少なくないことが明らかになりました。
設備が不十分であるにもかかわらず設備投資を実施しなかった理由としては、「事業の先行きに不安があるから」が50.8%で最も高くなりました。続いて「借り入れ返済やリース支払いの負担が重いから」が49.3%、「資金調達が難しいから」が47.8%となっています。経営環境への不透明感や資金面の課題が設備投資を抑制する大きな要因となっているようです。
近年は人手不足やデジタル化への対応が求められる一方で、小規模事業者を取り巻く経営環境は依然として厳しい状況が続いています。そのなかでも設備の維持更新や業務効率化に向けた投資需要は根強く存在しており、事業の持続的な成長を支えるための設備投資の重要性は今後も高まるとみられます。
今回の調査結果からは、多くの事業者が設備更新の必要性を認識しながらも、将来への不安や資金負担を背景に投資判断に慎重になっている実態が浮き彫りとなりました。2026年度の設備投資計画は前年調査時を上回っているものの、実際の投資行動につながるかどうかが今後の注目点となりそうです。
⇒ 詳しくは日本政策金融公庫のWEBサイトへ


