2026年7月26日
労務・人事ニュース
新潟県の令和8年5月有効求人倍率1.39倍、製造業7.3%増で採用競争はどう変わるか
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最終更新: 2026年7月26日 00:37
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最終更新: 2026年7月25日 04:45
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最終更新: 2026年7月25日 15:36
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最終更新: 2026年7月25日 04:44
令和8年5月の新潟県正社員有効求人倍率1.33倍と正社員採用の課題
令和8年6月30日、新潟労働局は令和8年5月分の一般職業紹介状況を公表しました。新潟県の有効求人倍率は季節調整値で1.39倍となり、前月から0.01ポイント上昇しました。全国の有効求人倍率は1.17倍で前月から0.01ポイント低下しており、新潟県は全国平均を0.22ポイント上回る水準です。新規求人倍率は2.10倍で、前月から0.35ポイント低下しました。正社員の有効求人倍率は原数値で1.33倍となり、前年同月と同じ水準でした。新潟労働局は、県内の雇用情勢について、改善の動きにやや足踏み感があり、引き続き求人と求職の動きに留意しつつ、物価の高騰などが雇用に与える影響にも十分注意する必要があるとしています。中小企業の採用担当者は、この1.39倍という数字を「求人が多く採用が難しい」という一面だけで見るのではなく、求人需要は高いものの、企業側も求職者側も慎重に動いている市場として読み解く必要があります。
令和8年5月の有効求人数は季節調整値で48,305人となり、前月比1.4%増加しました。3か月連続の増加です。一方、有効求職者数も34,736人となり、前月比1.0%増加し、こちらも3か月連続で増えています。求人も求職者も増えた中で、求人の増加幅が求職者の増加幅を上回ったため、有効求人倍率は1.39倍に上昇しました。ただし、原数値で見ると、有効求人数は46,595人で前年同月比2.4%減少し、10か月連続で前年を下回っています。有効求職者数は37,254人で前年同月比0.8%増加し、4か月連続で前年を上回りました。つまり、前月比では求人が増えている一方、1年前と比べると求人は減り、求職者は増えている状況です。採用担当者は、短期的な倍率上昇だけを見て採用市場が強まったと判断せず、前年からの求人減少が続いている点も合わせて確認することが大切です。
新規求人の動きには、より慎重な見方が必要です。新規求人数は季節調整値で16,166人となり、前月比11.3%減少しました。3か月ぶりの減少です。新規求職申込件数は7,694人で、前月比3.3%増加し、3か月連続で増えています。新たに出された求人が大きく減り、新たに仕事を探し始めた人が増えたことで、新規求人倍率は2.10倍に低下しました。それでも2倍を超える水準であり、直近で採用を始める企業にとっては、求職者より求人が多い状況が続いています。中小企業がこの環境で採用活動を行う場合、求人を掲載して応募を待つだけでは十分ではありません。応募者は複数の求人を比較しているため、初回連絡の速さ、面接日程の柔軟さ、選考結果の伝え方が採用成果を左右します。応募が入ってから数日放置するだけでも、候補者が他社に流れる可能性があります。
原数値では、新規求人数が14,399人となり、前年同月比8.3%減少しました。2か月ぶりの減少です。内訳を見ると、パートタイムを除く求人は10,114人で前年同月比6.6%減、パートタイム求人は4,285人で11.9%減となりました。パートタイム求人は10か月連続で減少しており、短時間勤務の求人にも弱さが見られます。一方、新規求職申込件数は7,196人で前年同月比8.2%減少し、4か月ぶりに前年を下回りました。求職者全体では有効求職者数が増えていますが、新たに求職活動を始める人は前年より減っています。このような局面では、採用担当者が「求人倍率が高いから応募が来ない」と考えるだけでは改善につながりません。どの層に、どの条件で、どのような働き方を提示するのかを見直すことが重要です。
産業別の新規求人数を見ると、令和8年5月は宿泊業、飲食サービス業が前年同月比9.8%増、製造業が7.3%増となりました。宿泊業、飲食サービス業の新規求人数は960人、製造業は2,213人です。一方、建設業は2,182人で14.2%減、卸売業、小売業は2,191人で13.3%減、運輸業、郵便業は704人で12.3%減、サービス業は1,675人で10.9%減となりました。医療、福祉は2,606人で4.7%減となっています。業種ごとに求人の動きは大きく異なり、県全体の有効求人倍率1.39倍だけでは採用の難しさを判断できません。製造業や宿泊業、飲食サービス業では求人が増えているため、同業他社との競争が強まりやすいと考えられます。一方、求人が減っている業界でも、人手不足が解消したとは限りません。コスト上昇や先行き不透明感から求人を抑えながらも、現場では必要な人材を探している企業は少なくないはずです。
製造業で採用を進める中小企業は、単に「製造スタッフ」や「工場作業」と書くだけでは応募者に仕事内容が伝わりません。扱う製品、担当する工程、機械操作の有無、必要な資格、未経験者への研修、安全教育、交替勤務や残業の実態を具体的に示すことが大切です。宿泊業、飲食サービス業では、シフトの柔軟性、土日勤務の頻度、繁忙期の働き方、接客の範囲、まかないや研修制度、未経験者へのフォロー体制が応募判断に影響します。医療、福祉では、資格や経験だけでなく、夜勤の有無、勤務体制、利用者や患者への対応内容、教育担当者、職員同士の連携、身体的負担への配慮を丁寧に伝える必要があります。求職者は求人倍率の数字ではなく、自分が安心して働けるかどうかを見ています。
正社員採用については、新潟県は比較的強い求人需要を維持しています。令和8年5月の正社員有効求人倍率は1.33倍で、前年同月と同じ水準でした。正社員の有効求人数は27,824人で前年同月比0.6%減少し、9か月連続で前年を下回っています。正社員の有効求職者数は20,910人で前年同月比0.7%減少し、4か月ぶりに減少しました。正社員の就職件数は928人で前年同月比9.9%減となり、2か月連続で減少しています。正社員求人は求職者を上回っていますが、就職件数が減っていることから、企業と求職者の条件がうまく合っていない可能性があります。中小企業が正社員を募集する場合、雇用の安定だけを強調するのではなく、入社後の役割、研修期間、昇給や賞与の考え方、休日、残業、転勤の有無、評価制度を具体的に示すことが欠かせません。
求職者側の動きを見ると、パートを除く常用の新規求職申込件数では、在職者が1,538人で前年同月比10.8%減少し、8か月連続で減少しました。離職者は2,371人で前年同月比7.7%減少し、6か月ぶりに減っています。在職中に転職活動を始める人が減っていることは、採用担当者にとって重要なサインです。経験者採用を考える企業ほど、今の職場と比較しても応募したいと思える理由を求人情報に盛り込む必要があります。給与だけでなく、残業の少なさ、休日の取りやすさ、通勤しやすさ、職場の人間関係、仕事の裁量、地域で長く働ける安心感を伝えることで、転職を迷っている層にも届きやすくなります。
令和8年5月の新潟県の雇用情勢から、中小企業の採用担当者が取るべき方向性は明確です。有効求人倍率1.39倍は全国平均を上回り、求人が求職を上回る状態が続いています。一方で、新規求人数は前年同月比8.3%減、有効求人数も10か月連続で前年を下回っており、採用市場には足踏み感があります。採用活動では、まず自社が必要とする人材像を整理し、必須条件と歓迎条件を分けることが重要です。未経験者を育成できる業務、短時間勤務でも任せられる業務、シニア人材やブランクのある人が活躍できる業務を切り分けることで、応募の入口は広がります。求人票では、仕事内容、給与、休日、残業、教育体制、職場環境、選考の流れを具体的に示し、応募後は迅速に連絡することが採用成功につながります。有効求人倍率の推移は、地域の雇用環境や企業の採用活動を考えるうえで重要な指標です。求人募集を検討している企業の方は、日本全国どこでも対応可能な採用サイト(ATS)の取り扱いにも対応している当社へご相談ください。
⇒ 詳しくは新潟労働局のWEBサイトへ


