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2026年7月25日

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秋田県の令和8年5月有効求人倍率1.14倍、全国1.17倍との差から見る採用市場

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秋田県の令和8年5月有効求人倍率1.14倍と前月比0.03ポイント低下の意味

令和8年6月30日、秋田労働局は令和8年5月分の秋田県内の雇用情勢を公表しました。県内の雇用情勢については、求人が求職を上回って推移しているものの、緩やかに減少しており、物価上昇などが与える影響に注意する必要があるとの判断が示されています。令和8年5月の有効求人倍率は、受理地別の季節調整値で1.14倍となり、前月から0.03ポイント低下しました。全国平均は1.17倍で前月から0.01ポイント低下しており、秋田県は全国27位となっています。求人が求職を上回る状態は続いているものの、令和7年5月の1.20倍から見ると0.06ポイント低下しており、採用市場の勢いは前年より弱まっています。中小企業の採用担当者は、この1.14倍という数字を「まだ人材確保が難しい」と見るだけでなく、「求人の出方が弱まり、求職者の動きも慎重になっている市場」として捉える必要があります。

令和8年5月の月間有効求人数は18,213人で、前月の18,629人から416人減り、前月比2.2%減少しました。一方、月間有効求職者数は15,927人で、前月から9人減少し、前月比0.1%減となっています。求人と求職者の双方が前月より減っていますが、求人の減少幅が大きかったため、有効求人倍率は低下しました。就業地別の有効求人倍率は1.28倍で、前月から0.02ポイント低下しています。受理地別より就業地別の倍率が高いことは、秋田県内で実際に働く求人需要が比較的強いことを示しています。県内企業、とりわけ地域に根ざした中小企業にとっては、求職者が少し増えたから採用しやすくなるという単純な状況ではなく、勤務地や働き方、賃金、通勤条件を含めて応募者に選ばれる求人づくりが必要な段階にあります。

新規求人倍率は受理地別の季節調整値で1.88倍となり、前月と同じ水準でした。全国の新規求人倍率は2.11倍で、秋田県は全国を下回っています。新規求人数は6,682人で前月比4.0%減、新規求職者数は3,563人で前月比3.9%減となりました。新たに出された求人も、新たに仕事を探し始めた人も減少しており、採用市場全体に慎重な動きが見られます。新規求人倍率1.88倍は、直近で求職活動を始めた人に対して求人が多い状態を示していますが、前月から求人も求職者も減っているため、企業が求人を出せば応募が自然に増えるとは限りません。採用担当者は、求人掲載後の反応だけを見るのではなく、応募者が求人を比較する段階で自社の情報が十分に伝わっているかを確認する必要があります。

原数値で見ると、令和8年5月の月間有効求人数は17,849人で、前年同月比6.3%減少しました。1,196人減で、3か月連続の減少です。新規求人数は5,801人で、前年同月比10.2%減少し、661人減となりました。こちらは4か月連続の減少です。求人が前年より減っている背景には、物価上昇による仕入れ価格や人件費の上昇、価格転嫁の難しさ、業況の先行き不透明感などがあると考えられます。資料に示された事業主の声でも、仕入れ値や原材料費、人件費の上昇、価格転嫁の難しさ、従業員の高齢化、世代交代を見据えた採用、働きやすい環境づくりへの意識などが挙げられています。中小企業の採用担当者は、求人を出すか控えるかだけでなく、人材確保を事業継続の課題として考える必要があります。

産業別の新規求人を見ると、製造業は729人で前年同月比10.0%増となり、6か月連続で増加しました。運輸業、郵便業も310人で32.5%増となり、2か月ぶりに増加しています。一方、建設業は841人で12.2%減、卸売業、小売業は685人で14.8%減、宿泊業、飲食サービス業は350人で41.2%減、生活関連サービス業、娯楽業は174人で14.3%減、医療、福祉は1,055人で18.7%減、サービス業は889人で9.2%減となりました。製造業や運輸業では求人が増えているため、現場職、技術職、物流関連職をめぐる競争が強まりやすい状況です。一方、医療、福祉や建設業、宿泊業、飲食サービス業では求人が減っていますが、人手不足が解消したとは言い切れません。採用を控えながらも、必要な人材を慎重に探す企業が増えていると見るべきです。

特に中小企業が注意すべきなのは、求人が減っている業界でも求職者が簡単に応募するわけではない点です。宿泊業、飲食サービス業では勤務時間や休日、繁忙期の働き方が不安材料になりやすく、医療、福祉では夜勤、身体的負担、職員体制、教育体制が応募判断に大きく影響します。建設業では、体力面、安全管理、資格取得、将来のキャリアが求職者の関心事になります。求人票では「未経験者歓迎」「資格者優遇」といった短い表現だけで終わらせず、入社後にどの業務から始めるのか、誰が教えるのか、どのくらいで独り立ちするのか、繁忙期と通常期で働き方がどう変わるのかを具体的に示すことが大切です。数字上の求人倍率よりも、応募者の不安をどれだけ減らせるかが採用結果を左右します。

地域別に見ると、常用の有効求人倍率は県北が1.14倍、中央が0.97倍、県南が0.94倍となっています。ハローワーク別では、常用で能代が1.26倍と最も高く、大館が1.18倍、鹿角が1.00倍、秋田が1.03倍、大曲が1.02倍となる一方、男鹿は0.72倍、本荘は0.83倍、湯沢は0.80倍にとどまっています。就業地別では県北が1.31倍、中央が1.01倍、県南が1.11倍で、受理地別より高い地域が多くなっています。これは、求人を受理した場所と実際の就業場所で倍率に差があることを示しており、採用担当者は県全体の平均だけで判断してはいけません。勤務地がどの地域にあるのか、通勤圏にどれだけの求職者がいるのか、競合企業がどのような条件で募集しているのかを踏まえて求人内容を見直す必要があります。

正社員の有効求人倍率は受理地別の原数値で1.09倍となり、前年同月から0.06ポイント低下しました。正社員の月間有効求人数は10,368人で前年同月比7.1%減、正社員の有効求職者数は9,494人で1.9%減となっています。正社員求人は求職者を上回っていますが、前年より倍率は下がっています。中小企業が正社員を募集する場合、安定雇用を示すだけでは応募者の安心にはつながりません。求職者は、賃金の見通し、昇給、賞与、休日、残業、転勤の有無、教育体制、職場の人間関係を慎重に確認します。特に秋田県では、従業員の高齢化や世代交代を意識する事業所の声も見られるため、若年層や未経験者を育てる仕組みをどのように整えているかを伝えることが、将来の人材確保につながります。

求職者の動向を見ると、月間有効求職者数は17,067人で前年同月比1.8%減となり、14か月ぶりに減少しました。新規求職者数は3,449人で前年同月比13.6%減、常用の新規求職者数は3,267人で12.8%減となっています。常用求職者の内訳では、在職者が1,065人で7.5%減、離職者が1,873人で14.6%減、無業者が329人で18.6%減です。離職者のうち、事業主都合は564人で22.4%減、自己都合は1,165人で9.4%減となっています。65歳以上の新規求職者も748人で13.2%減少しました。求職者数が減っている中では、求人を掲載して待つだけの採用活動は効果が出にくくなります。採用担当者は、転職を本格的に考えている人だけでなく、今の職場と比較しながら情報収集をしている在職者にも届く求人情報を整える必要があります。

職業別の求人・求職バランスを見ると、常用全体の有効求人倍率は1.00倍です。専門的・技術的職業従事者は1.59倍、販売従事者は1.49倍、サービス職業従事者は1.86倍、保安職業従事者は4.17倍、輸送・機械運転従事者は2.01倍、建設・採掘従事者は4.15倍と高い水準です。一方、事務従事者は0.38倍、一般事務従事者は0.28倍、運搬・清掃・包装等従事者は0.45倍となっています。つまり、同じ秋田県内でも、職種によって採用難易度は大きく違います。事務職は応募が集まりやすい可能性がありますが、建設、保安、輸送、サービス、専門職では企業間競争が強くなります。採用担当者は、県全体の有効求人倍率だけでなく、自社が募集する職種の倍率を確認し、条件や訴求内容を変えることが重要です。

令和8年5月の秋田県の雇用情勢から、中小企業の採用担当者が取るべき方向性は明確です。有効求人倍率1.14倍は求人が求職を上回る状態を示していますが、新規求人数は前年同月比10.2%減、月間有効求人数も6.3%減となっています。求職者側も新規求職者数が13.6%減少しており、市場に新しく出てくる人材は限られています。このような時期には、求人情報の精度を高め、応募者に伝える内容を具体化することが欠かせません。仕事内容、給与、休日、残業、教育体制、職場環境、選考の流れを丁寧に示し、応募後は速やかに連絡することが採用成功につながります。採用競争が続く中で、求人募集を効果的に行うには、求人情報の発信に加えて応募者対応や採用管理の仕組みづくりも欠かせません。求人募集や採用サイト(ATS)の活用をお考えの企業様は、当社までお気軽にご相談ください。

⇒ 詳しくは秋田労働局のWEBサイトへ

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