2026年1月19日
労務・人事ニュース
令和7年11月の神奈川県有効求人倍率0.81倍から考える中小企業採用戦略
- 機械部品メーカーでの営業/英語活用/未経験OK/営業/営業
最終更新: 2026年1月18日 10:06
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最終更新: 2026年1月18日 07:03
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最終更新: 2026年1月18日 09:35
- 精神科の訪問看護業務/高時給/即日勤務可/シフト
最終更新: 2026年1月18日 09:35
労働市場速報(令和7年 11 月分)を公表します(神奈川労働局)
この記事の概要
令和7年11月の神奈川県における有効求人倍率は、受理地別で0.81倍、就業地別で1.00倍となり、前月からいずれも0.01ポイント低下しました。求人が回復基調にある一方で、その動きには足踏みが見られ、原材料費や物価上昇が雇用に与える影響も無視できない状況です。本記事では、神奈川県の最新雇用統計をもとに、有効求人倍率の数値が示す実態を丁寧に読み解きながら、中小企業の採用担当者がどのような視点で採用活動を進めるべきかを、現場目線で詳しく解説します。
令和7年11月の神奈川県の雇用情勢を見ると、有効求人倍率は季節調整値で受理地別0.81倍、就業地別1.00倍となりました。受理地別で0.81倍という数値は、求職者1人に対して求人が1件未満であることを示しており、全国平均と比較しても低い水準です。一方で、就業地別では1.00倍となっており、実際に神奈川県内で働く仕事の数と、働きたい人の数がほぼ均衡している状況がうかがえます。この差は、居住地と就業地の不一致、いわゆる通勤圏の広がりや地域間移動が、神奈川県の雇用構造に大きく影響していることを示しています。
有効求人数は受理地別で92,001人となり、前月比0.8%減少しました。有効求職者数も113,404人で前月比0.2%減少しており、求人・求職の双方が縮小しています。求人が減少しているにもかかわらず、有効求人倍率の低下幅が小さいのは、求職者数も同時に減っているためです。この構造は、採用環境が改善しているというよりも、労働市場全体がやや停滞している状態と捉えるのが適切でしょう。
新規求人の動きに目を向けると、新規求人倍率は受理地別で1.57倍となり、前月から0.05ポイント上昇しました。新規求人数は32,862人で前月比7.1%増加しており、短期的には企業の採用意欲がやや回復しているようにも見えます。ただし、新規求職者数も20,904人で前月比3.3%増加しており、求人と求職が同時に動いている状況です。結果として、採用のしやすさが大きく改善したとは言い切れません。
原数値で見ると、新規求人は前年同月比11.1%減少しており、中長期的には企業が採用に慎重な姿勢を続けていることが分かります。産業別に見ると、情報通信業では前年同月比33.3%増加、宿泊業・飲食サービス業でも18.3%増加するなど、一部の分野では人材需要の回復が見られます。一方で、製造業は18.0%減少、卸売業・小売業は26.7%減少、運輸業・郵便業は18.4%減少と、多くの基幹産業で求人が落ち込んでいます。この業種間の差は、神奈川県の採用市場が一様ではなく、業界ごとに大きく状況が異なっていることを示しています。
正社員に限った有効求人倍率は0.63倍となり、前年同月から0.09ポイント低下しました。正社員の有効求人数は42,868人で前年同月比10.1%減少する一方、パートを除く常用有効求職者数は67,678人で前年同月比2.0%増加しています。つまり、正社員として働きたい人は増えているものの、それに見合う正社員求人が不足している状況です。この需給のギャップは、中小企業の採用現場で特に顕著に表れています。
中小企業の採用担当者にとって、有効求人倍率0.81倍という数字は、一見すると採用しやすい環境に見えるかもしれません。しかし、実際には求職者の企業選択眼は非常に厳しくなっています。正社員希望者が多いからといって、条件や仕事内容が不明確な求人に応募が集まるわけではありません。むしろ、求職者は安定性や働きやすさ、将来性を重視し、企業の姿勢や情報発信の質を慎重に見極めています。
神奈川県では、就業地別有効求人倍率が1.00倍であることから、県内で働く仕事自体は一定数存在しています。しかし、通勤時間や勤務地、働き方の柔軟性が合わないことで、求人と求職が結びつかないケースも多く見られます。中小企業が採用活動を進めるうえでは、勤務地の明確化や柔軟な働き方の提示が、応募を増やすための重要な要素となります。
また、採用活動においては、即戦力人材だけに固執しない視点も重要です。正社員求人倍率が0.63倍という状況は、育成前提で人材を受け入れる余地があることを示しています。入社後の教育体制やキャリアパスを具体的に示すことで、経験が浅くても意欲のある人材を引き寄せることが可能になります。
令和7年11月の神奈川県の有効求人倍率が示しているのは、採用環境の単純な良し悪しではなく、採用活動の進め方そのものが問われているという事実です。中小企業の採用担当者が、数字の背景にある雇用構造を正しく理解し、自社の魅力を具体的かつ誠実に伝えることができれば、厳しい環境の中でも着実な人材確保につなげることができるでしょう。
この記事の要点
- 令和7年11月の神奈川県の有効求人倍率は受理地別0.81倍、就業地別1.00倍
- 求人と求職はともに減少し雇用情勢は足踏み状態
- 正社員有効求人倍率は0.63倍で正社員求人が不足している
- 業種ごとに求人動向の差が大きい
- 中小企業は条件だけでなく働く価値を伝えることが重要
- 有効求人倍率は採用戦略を見直す重要な判断材料となる
⇒ 詳しくは神奈川労働局のWEBサイトへ


