2026年7月21日
労務・人事ニュース
2026年6月30日公表 無線設備203機種を試買調査した結果168機種が基準不適合 ドローンやワイヤレスカメラの流通実態が判明
令和7年度無線設備試買テスト取りまとめの公表(総務省)
2026年6月30日、無線設備の安全な利用環境を確保するために実施された2025年度の無線設備試買テストの取りまとめ結果が公表されました。この取り組みは、インターネットショッピングサイトなどで販売されている無線設備を実際に購入し、電波法で定められた基準に適合しているかを確認するものです。あわせて、基準を満たさない製品への対応状況や市場の動向についても公表されました。
電波法では、一定の条件を満たす微弱な電波を発射する無線設備については、無線局免許を取得しなくても利用できる仕組みとなっています。しかし、市場には基準を超える電波を発射する製品も流通しており、ほかの無線局へ混信や妨害を与える事例が発生しています。そのため、基準を満たさない製品を知らずに使用した場合には、電波法違反となる可能性があることから、利用者への注意喚起も兼ねた調査が継続されています。
今回の試買テストでは、インターネットショッピングサイトなどで販売されている無線設備のうち、技術基準への適合性や無線局免許に関する説明が確認できず、微弱無線設備の基準に適合していない可能性がある203機種を購入して測定が行われました。2025年度は、近年広く普及し、容易に購入できるドローンやワイヤレスカメラなどを優先的な調査対象としています。
測定の結果、工事設計認証を受けた設備など、微弱無線設備とは異なる基準で運用される無線設備を除いた168機種について、微弱無線設備の基準に適合していないことが確認されました。この結果は、インターネット上で販売される無線設備の中に、引き続き基準を満たさない製品が流通している実態を示しています。
基準に適合しない製品については、販売事業者や製造事業者、輸入事業者、さらにインターネットショッピングサイトの運営者に対し、販売の見直しや適切な表示を行うよう働きかけが進められました。その結果、2026年6月19日時点で約93.5%の販売事業者などが、対象製品の販売を中止するか、使用するためには無線局免許が必要であることを販売ページなどへ明示する対応を実施したことが確認されています。
無線設備の基準を超える電波を発射する製品が流通している状況を受けて、利用者が安心して製品を選択できるようにする取り組みも進められています。その一つとして、製品が微弱無線設備の基準内であることを試験によって確認し、登録・開示する制度が運用されています。この制度では、基準を満たすことが確認された製品の情報が公開されており、利用者が製品を選ぶ際の参考となる環境づくりが進められています。
無線設備は、日常生活のさまざまな場面で利用されており、ドローンやワイヤレスカメラをはじめ、多くの製品が通信機能を備えています。そのため、基準を満たさない無線設備が使用されると、周囲の無線通信へ影響を及ぼすおそれがあります。こうした事態を防ぐためにも、販売段階で適切な情報が示され、利用者が安心して製品を選べる環境の整備が重要となっています。
また、基準を超える電波を発射する無線設備を使用した場合には、無線局を不法に開設したとみなされ、1年以下の拘禁刑または1,000,000円以下の罰金の対象となる可能性があります。制度を知らずに購入した場合でも法令違反となるおそれがあるため、購入前に製品の仕様や表示内容を十分に確認することが求められます。
今回の取りまとめでは、市場で流通する無線設備の状況を継続的に把握しながら、販売事業者への働きかけによって改善が進んでいることも示されました。一方で、基準に適合しない製品が依然として確認されていることから、適正な電波利用環境を維持するためには、継続した監視と情報提供が欠かせない状況となっています。
2026年度についても、無線設備試買テストは継続して実施されています。今後も調査結果を公表するとともに、関係機関との連携や販売事業者、インターネットショッピングサイト運営者への働きかけを進めることで、電波法に適合した無線設備の流通を促し、安心して利用できる電波利用環境の確保を目指す方針です。
⇒ 詳しくは総務省のWEBサイトへ


