2026年7月25日
労務・人事ニュース
佐賀県の令和8年5月有効求人倍率1.20倍、全国1.17倍を上回る採用市場の実態
- 理学療法士福岡市城南区/福岡市営地下鉄七隈線福大前駅バス15分程/福岡県
最終更新: 2026年7月24日 15:14
- アイリスト/社員募集/7月24日更新
最終更新: 2026年7月24日 04:36
- 受付/天神南駅/社員募集/7月24日更新
最終更新: 2026年7月24日 04:36
- SV/50代を中心に活躍中
最終更新: 2026年7月24日 00:46
佐賀県の令和8年5月有効求人倍率1.20倍と全国平均1.17倍の違い
令和8年6月30日、佐賀労働局は令和8年5月分の一般職業紹介状況を公表しました。佐賀県の有効求人倍率は、受理地別の季節調整値で1.20倍となり、前月と同じ水準でした。全国の1.17倍、九州・沖縄の1.07倍を上回っており、佐賀県では求職者数に対して求人が多い状態が続いています。ただし、前年同月の有効求人倍率は1.24倍であったため、1年前と比べると0.04ポイント低下しています。表面的には「求人が求職を上回る採用難の市場」といえますが、前年との比較では求人の勢いがやや弱まっていることも読み取れます。中小企業の採用担当者は、この1.20倍という数字を単なる人手不足の指標として見るのではなく、地域内で人材を獲得するために求人内容や採用導線を見直すタイミングとして捉えることが重要です。
令和8年5月の佐賀県では、有効求職者数が季節調整値で15,087人となり、前月比0.1%増加しました。一方、有効求人数は18,117人で、前月比0.5%増加しています。求職者も求人もともに増えていますが、増加幅は求人の方がやや大きく、有効求人倍率は1.20倍で前月と同水準にとどまりました。また、就業地別の有効求人倍率は1.35倍で、前月から0.03ポイント上昇しています。受理地別よりも就業地別の倍率が高いということは、佐賀県内で働く求人需要が比較的強いことを示しています。採用担当者にとっては、県内で働きたい人材をいかに早く見つけ、応募につなげるかが引き続き課題になります。求人を出して待つだけでは、条件を比較する求職者に見過ごされる可能性があるため、仕事内容や働き方を具体的に見せる工夫が欠かせません。
新規求人倍率は1.89倍となり、前月から0.18ポイント上昇しました。新規求職者数は季節調整値で3,448人となり、前月比0.5%減少した一方、新規求人数は6,503人で前月比9.5%増加しています。新たに仕事を探し始める人がやや減る中で、新たに出された求人が大きく増えたため、新規求人倍率が上昇した形です。この動きは、中小企業にとって注意が必要です。採用意欲のある企業が前月より増えたと考えられるため、同じタイミングで求人を出す企業同士の競争が強まる可能性があります。特に、経験者採用や即戦力採用を考えている企業は、応募者に選ばれる理由を明確にしなければなりません。給与額だけでなく、残業時間、休日数、教育体制、評価制度、職場の雰囲気、通勤のしやすさまで丁寧に伝えることが、応募につながる大きな要素になります。
原数値で見ると、令和8年5月の新規求人数は5,790人で、前年同月比1.2%減少しました。有効求人数は17,693人で、前年同月比4.2%減少しています。前月比では新規求人数が増えている一方、前年同月比では減少しており、求人市場が一方向に回復しているとは言い切れません。求人数が前年より少ない中でも有効求人倍率が1.20倍を維持しているのは、求職者数も大きく増えていないためです。採用担当者は「求人が減っているなら応募が集まりやすい」と考えるのではなく、「求職者の数も限られているため、少ない応募機会を逃さない体制が必要」と考えるべきです。応募後の連絡が遅い、面接日程の候補が少ない、仕事内容の説明があいまいといった小さな不備が、辞退や他社への流出につながります。
求職の動向を見ると、新規求職者数は3,190人で、前年同月比6.4%減少しました。有効求職者数も16,001人となり、前年同月比0.8%減少しています。新たに求職活動を始める人が前年より少ないことは、中小企業にとって大きな意味を持ちます。転職市場に出てくる人が限られている場合、求人広告を出しただけでは十分な応募数を確保しにくくなります。特に佐賀県のように地域に根差した雇用が多い地域では、通勤距離、家庭との両立、地元で長く働ける安心感が重視される傾向があります。採用担当者は、会社の規模や知名度だけで勝負するのではなく、地元で働くメリットを具体的に伝える必要があります。例えば、転勤が少ない、地域の顧客と長く関われる、家族の事情に応じて相談しやすい、未経験でも段階的に仕事を覚えられるといった要素は、中小企業ならではの魅力になり得ます。
産業別の新規求人を見ると、卸売業、小売業は前年同月比15.2%増、サービス業は17.0%増となりました。情報通信業も59.3%増、金融業、保険業は94.1%増、学術研究、専門・サービス業は27.2%増、教育、学習支援業は8.2%増と、増加した分野もあります。一方で、建設業は14.0%減、製造業は2.8%減、運輸業、郵便業は8.4%減、宿泊業、飲食サービス業は26.2%減、生活関連サービス業、娯楽業は28.9%減、医療、福祉は1.4%減となりました。業種によって求人の動きは大きく異なっており、同じ県内でも採用環境は一律ではありません。卸売業、小売業やサービス業では求人が増えているため、接客、販売、事務、現場運営に関わる職種で競争が強まる可能性があります。一方、宿泊業、飲食サービス業や生活関連サービス業では求人が前年より大きく減っていますが、これは採用が簡単になることを意味しません。働き方や待遇に対する求職者の目は厳しくなっており、応募者が集まりにくい職種ほど、勤務時間や休日、シフトの柔軟性を丁寧に示す必要があります。
医療、福祉は新規求人数が1,736人で、前年同月比1.4%減となりました。全体としてはわずかな減少ですが、社会保険・社会福祉・介護事業では1,113人で7.5%増となっており、分野内でも動きが分かれています。高齢化が進む中で、介護や福祉関連の人材需要は引き続き強いと考えられます。中小規模の医療、福祉事業者が採用を進める場合、単に「資格者歓迎」「経験者優遇」と書くだけでは不十分です。夜勤の有無、勤務体制、利用者数、教育担当者、資格取得支援、身体的負担への配慮、職員同士の連携体制など、求職者が入職後を具体的にイメージできる情報が必要です。人材不足が続く分野ほど、求人票の情報量と誠実さが応募の判断材料になります。
正社員有効求人倍率は1.10倍となり、前年同月比0.02ポイント低下しました。正社員有効求人数は9,537人で前年同月比3.6%減少していますが、正社員新規求人数は3,108人で前年同月比4.2%増加しました。これは、正社員としての採用ニーズが一定程度残っていることを示しています。中小企業が正社員を募集する際には、「安定して働ける」ことを求職者に伝えるだけでなく、入社後の仕事の流れや育成方法を明確にすることが大切です。未経験者を採用したい場合は、最初に覚える業務、研修期間、先輩社員のサポート、独り立ちまでの目安を記載すると、応募者の不安を減らせます。経験者を採用したい場合は、これまでの経験をどのように評価し、どの業務で生かせるのかを示すことで、応募の動機づけにつながります。
安定所別に見ると、原数値の有効求人倍率は佐賀が1.05倍、唐津が1.08倍、武雄が1.20倍、伊万里が1.23倍、鳥栖が1.06倍、鹿島が1.28倍となっています。新規求人倍率では佐賀が1.80倍、唐津が2.11倍、武雄が1.83倍、伊万里が2.05倍、鳥栖が1.49倍、鹿島が1.96倍です。県全体の有効求人倍率は1.20倍ですが、地域ごとに倍率には差があります。例えば鹿島の有効求人倍率は1.28倍で県内でも高く、採用競争が比較的強い地域と考えられます。一方、佐賀や鳥栖も1倍を上回っており、求職者より求人が多い状態です。採用担当者は県全体の平均だけではなく、自社の勤務地に近い地域の倍率を確認し、求人条件を調整する必要があります。通勤手段が車中心の地域では、駐車場の有無や通勤手当、勤務開始時間の柔軟性が応募の判断材料になります。公共交通機関を使う人が多い地域では、駅やバス停からの距離、シフト時間との相性も重要です。
事業所規模別では、5人から29人規模の新規求人が2,555人で前年同月比14.4%減、30人から99人規模が1,271人で4.0%減となりました。一方、100人から299人規模は932人で56.9%増、500人から999人規模は106人で51.4%増、1,000人以上は49人で16.7%増となっています。小規模事業所では求人が減少している一方、一部の中堅以上の事業所では求人が増えています。中小企業は採用人数や待遇面で大きな企業と競争する場面が出てきますが、すべてを条件面だけで比較する必要はありません。少人数だからこそ仕事の幅が広い、経営者や責任者と近い距離で働ける、地域の顧客に直接貢献できる、入社後の相談がしやすいといった魅力を、求人情報の中でわかりやすく伝えることが大切です。
令和8年5月の佐賀県の雇用情勢から、中小企業の採用担当者がまず行うべきことは、有効求人倍率1.20倍という数字を自社の採用活動に落とし込むことです。求人が求職を上回る市場では、応募者は企業を選ぶ立場になりやすくなります。そのため、求人票では「会社が求める条件」だけでなく、「応募者が知りたい情報」を優先して書く必要があります。仕事内容は抽象的な表現を避け、1日の流れや担当業務を具体的に示すことが有効です。給与は幅を持たせる場合でも、どの経験や能力で上限に近づくのかを説明すると納得感が生まれます。休日や残業についても、実態に近い情報を示すことで入社後のミスマッチを防げます。
また、応募者対応の速さも採用結果を左右します。新規求人倍率が1.89倍まで上昇している状況では、応募者は複数の求人を同時に検討している可能性があります。応募から初回連絡まで時間がかかると、他社で選考が進み、辞退につながることがあります。採用担当者が少ない中小企業ほど、応募管理の仕組みを整え、連絡漏れや面接調整の遅れを防ぐことが必要です。令和8年5月の佐賀県では、有効求人倍率が全国平均を上回り、正社員有効求人倍率も1倍を超えています。これは、採用を急ぐ企業にとって厳しい環境である一方、自社の魅力を正しく伝え、応募者に丁寧に向き合う企業には十分に機会がある市場です。人手不足が続く中、求人募集では掲載媒体の選定だけでなく、応募者管理や採用業務の効率化も重要になっています。採用活動をより円滑に進めたい企業の方は、日本全国どこでも対応可能な採用サイト(ATS)の取り扱いにも対応している当社までご相談ください。
⇒ 詳しくは佐賀労働局のWEBサイトへ


