労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 千葉県の令和8年5月有効求人倍率0.97倍、医療・福祉7,120人の求人需要に注目

2026年7月26日

労務・人事ニュース

千葉県の令和8年5月有効求人倍率0.97倍、医療・福祉7,120人の求人需要に注目

広告

令和8年5月の千葉県有効求人倍率0.97倍が示す雇用情勢

令和8年6月30日、千葉労働局は令和8年5月分の最近の雇用失業情勢を公表しました。県内の雇用失業情勢については、緩やかに持ち直しているものの、動きに弱さがみられ、物価上昇などが雇用に与える影響に留意する必要があるとされています。令和8年5月の有効求人倍率は受理地別の季節調整値で0.97倍となり、前月から0.02ポイント低下しました。就業地別では1.25倍で、こちらも前月から0.02ポイント低下しています。全国の有効求人倍率は1.17倍で前月から0.01ポイント低下しており、千葉県の受理地別0.97倍は全国平均を下回っています。一方、就業地別では1.25倍と全国を上回る水準であり、千葉県内で実際に働く求人需要は一定の強さを保っているといえます。中小企業の採用担当者は、この受理地別0.97倍と就業地別1.25倍の差を、採用活動を考えるうえで重要な手がかりとして見る必要があります。

受理地別の有効求人倍率が1倍を下回ると、数字上は求職者数が求人数を上回る状態になります。しかし、採用現場では「求人倍率が低いから応募が集まりやすい」と単純に判断することはできません。令和8年5月の有効求人数は季節調整値で前月比1.1%減少し、有効求職者数は前月比0.8%増加しました。求人が減り、求職者が増えたことで倍率が低下した形です。原数値でも月間有効求人数は65,414人で前年同月比5.2%減少し、16か月連続の減少となりました。有効求職者数は73,907人で前年同月比2.7%減少し、22か月連続で前年を下回っています。求人も求職者も前年より減っているため、採用市場全体が大きく活発化しているわけではありません。採用担当者は、倍率の低下を採用しやすさのサインとしてだけでなく、企業も求職者も慎重に動いている状態として受け止めるべきです。

新規求人倍率は受理地別の季節調整値で1.70倍となり、前月から0.01ポイント低下しました。新規求人数は季節調整値で前月比1.4%増、新規求職者数は1.9%増となっており、新たに求人を出す企業も、新たに求職活動を始める人も前月より増えています。ただし、原数値では新規求人数が20,729人で前年同月比11.0%減少し、2か月連続の減少となりました。新規求職申込件数も14,042件で前年同月比1.7%減少し、3か月ぶりに前年を下回っています。新規求人倍率1.70倍という水準は、直近で採用を始める企業にとって応募者との接点づくりが依然として難しいことを示しています。中小企業が求人を出す場合、掲載しただけで応募を待つのではなく、求職者が応募前に知りたい情報を丁寧に整えることが欠かせません。

産業別の新規求人を見ると、令和8年5月は教育、学習支援業が前年同月比5.5%増となった一方、情報通信業は37.9%減、生活関連サービス業、娯楽業は23.4%減、宿泊業、飲食サービス業は22.4%減となりました。第5表の主要産業別、規模別の状況では、建設業が2,284人で前年同月比6.3%減、製造業が1,379人で16.8%減、情報通信業が641人で37.9%減、卸売業、小売業が1,419人で13.9%減、学術研究、専門・技術サービス業が537人で22.4%減、宿泊業、飲食サービス業が730人で22.4%減、生活関連サービス業、娯楽業が689人で23.4%減、医療、福祉が7,120人で5.5%減、サービス業が3,142人で15.7%減となっています。多くの主要産業で求人が前年を下回っており、企業が採用に慎重になっている様子がうかがえます。

一方で、求人が減っている業種でも人手不足が解消されたとは限りません。医療、福祉は前年より減少しているものの、新規求人数は7,120人と非常に大きな規模です。介護、福祉、医療関連の現場では、地域の高齢化やサービス需要を背景に、必要な人材を継続して探す企業や事業所が多いと考えられます。この分野では、資格や経験の有無だけでなく、勤務体制、夜勤の有無、利用者や患者への対応内容、教育担当者、職員同士の連携、身体的負担への配慮が応募判断に大きく関わります。中小企業や小規模事業所が採用を進める際には、「資格者歓迎」や「未経験可」といった短い表現だけでなく、入職後にどの業務から始めるのか、誰が教えるのか、どのような勤務の流れになるのかを具体的に示すことが重要です。

正社員有効求人倍率は0.72倍となり、前年同月の0.75倍から0.03ポイント低下しました。パートタイムを除く常用では、月間有効求人数が37,382人で前年同月比6.1%減、新規求人数が11,785人で12.2%減となっています。正社員では月間有効求人数が31,953人で5.7%減、新規求人数が9,966人で12.2%減となりました。正社員の求人倍率が1倍を下回っているため、正社員を希望する求職者に対して求人が少ないように見えます。しかし、採用現場では、正社員という雇用形態だけで応募が集まるわけではありません。求職者は、給与、昇給、賞与、休日、残業、転勤の有無、通勤のしやすさ、教育体制、職場の人間関係を比較しています。中小企業が正社員を募集する場合、安定雇用を示すだけでなく、入社後の役割や成長の見通しをわかりやすく伝える必要があります。

職業別に見ると、常用の有効求人倍率は全体で0.82倍となり、前年同月の0.84倍から0.02ポイント低下しました。ただし、職業によって差は大きく、建設・採掘の職業は5.89倍、保安の職業は5.16倍、サービスの職業は1.92倍、生産工程の職業は1.66倍、輸送・機械運転の職業は1.56倍となっています。一方、事務的職業は0.24倍、管理的職業は0.41倍、運搬・清掃・包装等の職業は0.63倍です。採用担当者が注目すべきなのは、県全体の有効求人倍率よりも、自社が募集する職種の需給バランスです。事務職では応募が集まりやすい可能性がある一方、建設、保安、サービス、生産工程、輸送関連では求人が求職を大きく上回り、採用競争が続いています。職種ごとに求人票の見せ方や選考スピードを変えることが、採用成功の現実的な対応になります。

ハローワーク別に見ると、地域差も明確です。令和8年5月の一般の有効求人倍率は、千葉が1.25倍、千葉南が1.57倍、木更津が1.21倍、館山が0.86倍、銚子が0.70倍、松戸が0.75倍、船橋が0.69倍、成田が0.92倍、佐原が0.93倍となっています。県全体では受理地別0.97倍ですが、地域によって求人が求職を上回る場所と下回る場所が混在しています。千葉南や千葉のように倍率が高い地域では、企業間で人材を取り合う状況が続きやすく、求人情報の具体性と応募後の対応速度が重要になります。一方、船橋や銚子、松戸のように倍率が1倍を下回る地域でも、希望する職種や勤務条件が合わなければ応募にはつながりません。採用担当者は、勤務地周辺の通勤事情、給与相場、働き方への希望、家庭との両立ニーズを踏まえて求人内容を調整することが大切です。

雇用保険の状況では、雇用保険受給者実人員が18,182人となり、前年同月比4.1%増加しました。12か月連続の増加です。一方、受給資格決定件数は6,058人で前年同月比5.9%減少し、6か月ぶりに減少しました。新たに受給資格を得る人は減っている一方で、受給者実人員は増えているため、再就職までに時間がかかる人が一定数いる可能性があります。中小企業にとっては、経験や年齢だけで応募者を絞り込むのではなく、どの業務なら未経験者やブランクのある人を受け入れられるかを整理することが有効です。短時間勤務、シニア人材、子育てや介護と両立したい人など、働き方に制約がある人でも活躍できる業務を設計できれば、採用対象を広げることができます。

令和8年5月の千葉県の雇用情勢から、中小企業の採用担当者が取るべき方向性は明確です。受理地別の有効求人倍率0.97倍だけを見ると、採用環境が緩んだように感じられるかもしれませんが、就業地別では1.25倍で、県内で働く人材への需要は引き続き強い状態です。新規求人数は前年同月比11.0%減、有効求人数は16か月連続で減少しており、企業側の求人の動きには弱さがあります。それでも、建設、保安、サービス、生産工程など職種によっては高い求人倍率が続いています。採用担当者は、必須条件と歓迎条件を分け、未経験者を育成できる業務、短時間勤務でも任せられる業務、経験者がすぐ力を発揮できる業務を整理する必要があります。求人票では、仕事内容、給与、休日、残業、教育体制、職場環境、選考の流れを具体的に示し、応募後は迅速に連絡することが大切です。有効求人倍率の推移は、地域の雇用環境や企業の採用活動を考えるうえで重要な指標です。求人募集を検討している企業の方は、日本全国どこでも対応可能な採用サイト(ATS)の取り扱いにも対応している当社へご相談ください。

⇒ 詳しくは千葉労働局のWEBサイトへ

広告
パコラ通販ライフ
パコラ通販ライフ
PR記事作成サービス受付フォーム