2026年8月30日
労務・人事ニュース
2026年7月四国の求人動向、人手不足で採用需要続くも求職者増加せず企業の確保戦略が課題に
景気ウォッチャー調査(令和8年7月調査)― 四国(現状)―(内閣府)
2026年7月の四国地域における景気動向では、夏休み需要や猛暑による季節商品の販売増加、観光客の増加などを背景に、一部の消費関連分野で回復の動きが確認されました。一方で、物価上昇や人手不足の影響は続いており、企業の採用環境では人材確保が重要な課題となっています。
小売分野では、コンビニや一部の専門店で来客数や客単価が前年を上回る動きがみられました。特に7月に入ってからは販売状況が改善したとの声があり、夏の需要が消費活動を押し上げる要因となっています。
家電販売では、猛暑の影響によるエアコン需要が大きく伸びました。エアコンの販売は前年同月比160%、冷蔵庫は120%、洗濯機は130%で推移しており、季節要因と省エネ基準変更に伴う買い替え需要が販売を支えています。
飲食業では、夏休みの開始により来店客が増加しました。特に商業施設内の店舗では、暑さを避けるために訪れる人が増え、来店をきっかけとした利用につながる動きも確認されています。
観光関連では、国内外からの観光客によって地域の商店街に活気が戻るなど、人の移動による経済効果がみられました。観光型宿泊施設でも前年より来客数や客単価が好調に推移している状況が示されています。
一方で、物価上昇による消費者の節約意識も続いています。スーパーでは商品の値上げによる買い控えや購入点数の減少がみられ、生活必需品の価格上昇が消費行動に影響している状況です。
製造業では、猛暑による季節商品の発注増加など明るい動きがある一方、原材料価格の上昇や調達環境の不安定さが企業活動の負担となっています。木材関連では受注量が減少する一方、価格転嫁によって売上を維持している事例も確認されました。
建設業では、公共事業や住宅市場の動きが鈍く、受注環境に厳しさが残っています。また、資材価格の上昇や人件費の増加が企業経営に影響しており、事業者からはコスト負担への懸念が示されています。
雇用関連では、人手不足を背景に求人需要が続いています。人材派遣分野では求人数が多く出ているものの、景気拡大による採用需要というより、人員不足を補うための採用や派遣が続いている状況とみられています。
一方で、求職者数は増加しておらず、企業側の求人需要と働き手の動きには差が生じています。人材を必要とする企業では採用活動を継続しているものの、希望する人材とのマッチングが難しい状況が続いています。
民間の職業紹介分野では、求人数に大きな変化はなく、3か月前と比較して横ばいの状況でした。ただし、事務関連を中心に求人が減少傾向となっている職種もあり、業種によって採用環境には違いがみられています。
求人市場では、製造業や建築関連の中小企業を中心に、資材価格や仕入価格、人件費の上昇、人手不足など複数の課題が重なっています。売上の伸びが十分ではない企業では、採用や広告への投資を慎重に判断する動きも出ています。
企業の採用担当者にとっては、求人倍率だけでなく、業界ごとの人材需要や求職者の動向を把握することが重要になっています。特に人手不足が続く分野では、採用条件の見直しや働きやすい環境づくりが人材確保につながると考えられます。
今回の四国地域の調査では、観光や夏季需要による回復の動きが確認される一方で、物価高や人材不足といった課題も浮き彫りになりました。今後の企業活動では、景気変化への対応とともに、安定した人材確保に向けた取り組みが求められています。
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