2026年9月4日
労務・人事ニュース
2026年6月の実質賃金2.2%増、現金給与総額は4.0%上昇
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毎月勤労統計調査 2026(令和8)年6月分結果確報 賃金指数(厚労省)
2026年6月分の毎月勤労統計調査の確報で、従業員5人以上の事業所における現金給与総額の賃金指数は168.0となり、前年同月比4.0%上昇しました。物価変動を考慮した実質前年比も2.2%増となっています。
現金給与総額は、基本給や残業代など毎月支払われる給与に、賞与など特別に支払われる給与を加えたものです。2020年平均を100とした指数でみると、2025年6月の161.5から2026年6月は168.0へ上昇しました。
一般労働者の現金給与総額指数は172.4で、前年同月比4.2%増となりました。実質前年比も2.3%増とプラスを確保しており、名目賃金だけでなく物価上昇を差し引いた実質ベースでも前年を上回っています。
パートタイム労働者の現金給与総額指数は129.7となり、前年同月比3.3%増でした。実質前年比は1.5%増となり、一般労働者と比べて伸び率は低いものの、実質賃金はプラスとなっています。
事業所規模30人以上では、現金給与総額指数が178.4で前年同月比4.1%増となりました。実質前年比は2.3%増で、5人以上の事業所全体と同様に、名目と実質の双方で前年同月を上回る結果です。
2026年に入ってからの現金給与総額の実質前年比を見ると、1月は0.7%増、2月は2.0%増、3月は1.4%増、4月は2.0%増、5月は1.6%増、6月は2.2%増となり、6か月連続でプラスが続いています。
前年の2025年6月は、現金給与総額が前年同月比3.1%増だった一方、実質前年比は0.8%減でした。2026年6月は名目の伸び率が4.0%まで拡大し、実質でも2.2%増となったことで、前年とは異なる動きが示されています。
毎月決まって支給される給与の指数は、調査産業計で114.2となり、前年同月比3.4%増でした。実質前年比も1.5%増となっており、賞与などの特別給与だけではなく、通常の給与でも前年を上回っています。
一般労働者のきまって支給する給与指数は113.7で、前年同月比3.7%増、実質前年比1.9%増でした。パートタイム労働者は119.7で2.9%増、実質では1.1%増となり、就業形態によって伸びに差がみられます。
30人以上の事業所におけるきまって支給する給与指数は114.8となり、前年同月比3.7%増加しました。実質前年比は1.8%増で、現金給与総額より伸び率は小さいものの、実質ベースでもプラスを維持しています。
基本給に当たる所定内給与の指数は114.1となり、前年同月比3.5%増でした。一般労働者は113.5で3.7%増、パートタイム労働者は119.6で2.9%増、30人以上の事業所は114.7で3.7%増となっています。
所定内給与は、2025年6月に調査産業計で前年同月比2.0%増だったため、2026年6月は伸び率が1.5ポイント拡大しました。一般労働者も2025年6月の2.6%増から2026年6月は3.7%増へ伸びています。
産業別の現金給与総額を見ると、製造業は前年同月比5.3%増となりました。2025年6月は7.5%増だったため伸び率は縮小したものの、2026年6月も調査産業計の4.0%を上回っています。
卸売業・小売業の現金給与総額は前年同月比0.3%増にとどまりました。2025年6月の4.9%増と比べて伸びが大きく縮小しており、今回示された主要3産業の中では最も低い伸び率となっています。
一方、医療・福祉の現金給与総額は前年同月比6.0%増となりました。2025年6月は2.1%増だったため、伸び率は3.9ポイント拡大しており、2026年6月は製造業や卸売業・小売業を上回る伸びとなりました。
きまって支給する給与では、製造業が前年同月比4.1%増、卸売業・小売業が3.4%増、医療・福祉が3.7%増でした。いずれも前年を上回っており、通常給与の増加が複数の主要産業で続いていることが確認できます。
所定内給与では、製造業が前年同月比3.8%増、卸売業・小売業が3.6%増、医療・福祉が3.4%増となりました。現金給与総額ほど産業間の差は大きくなく、3産業とも3%台の伸びとなっています。
年間の推移を見ると、調査産業計の現金給与総額指数は2022年の102.3から2023年103.5、2024年109.2、2025年111.7へ上昇しました。ただし実質前年比は2022年から2025年まで4年連続でマイナスとなっています。
2025年の現金給与総額は前年比2.3%増でしたが、実質では1.3%減でした。これに対し2026年は1月から6月まで各月の実質前年比がすべてプラスとなっており、6月は2.2%増まで上昇しています。
実質前年比は、名目賃金指数を持家の帰属家賃を除く消費者物価指数で割って算出した実質賃金指数の前年同月比です。名目給与が増えていても物価上昇がそれを上回れば実質ではマイナスとなるため、賃金の購買力を見るうえで重要な指標となります。
2026年6月確報では、現金給与総額が4.0%増、きまって支給する給与が3.4%増、所定内給与が3.5%増となりました。実質賃金も現金給与総額で2.2%増となり、賃金の伸びが物価上昇を上回る状態が続いています。
採用や人件費を考える企業にとっては、全体の賃金上昇だけでなく、一般労働者とパートタイム労働者の違いや産業別の伸び率を確認することが重要です。2026年6月は、特に医療・福祉と製造業で現金給与総額の伸びが目立つ結果となりました。
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ


