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2024年11月8日

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外国人介護職員に最大60万円支給!福知山市での定着支援制度が始動

令和6年 福知山市 外国人介護人材定着支援金

令和6年8月20日、福知山市において外国人介護人材の定着を支援する新たな取り組みが発表されました。これは、福知山市内で介護職として働く外国籍の人々を支援するための制度であり、在留資格「介護」および「特定技能」を持つ人を対象にしています。この制度の背景には、介護人材不足の問題があり、特に外国籍の介護職員の定着が重要視されています。日本国内では、介護分野での労働力不足が深刻化しており、特に地方ではその影響が顕著です。こうした状況を打開するため、外国人労働者の受け入れとその定着を図るための支援策が求められていました。

この制度の主な特徴は、外国人介護職員が福知山市内で5年間勤務を続けることで、最大60万円の支援金が支給される点です。この支援金は、半年間および1年勤務で5万円、2年と3年勤務でそれぞれ15万円、4年と5年勤務で10万円が交付される仕組みとなっています。支給のタイミングは各勤務期間の終了後に申請を行い、翌月末までに支給される形です。このような段階的な支援金の設定は、外国人介護職員が長期間にわたって地域に定着し、安定的に働き続けることを促す狙いがあります。

対象となる在留資格は「介護」と「特定技能」に限られており、技能実習生は対象外とされています。ただし、技能実習生が在留資格を「介護」または「特定技能」に変更した場合、その後の勤務期間が対象となります。このような柔軟な対応は、技能実習制度からのスムーズな移行を支援し、外国人労働者が日本でのキャリアを築きやすくするための工夫です。

さらに、福知山市では、外国人介護職員が法人内での異動や他のサービス事業所での勤務を考慮して、介護保険法に基づく事業所や障害者支援を行う事業所なども支援の対象に含めています。これにより、介護職員がより多様な環境で働けるような支援体制が整えられています。老人福祉法に基づく有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などについても、今後の検討対象とされており、将来的な支援の拡大も期待されています。

支援金の交付期間は2024年4月1日から開始され、2027年3月31日までに勤務を開始した外国人介護職員が対象となります。特にこの制度は、福知山市内で長期間にわたって安定的に勤務することを奨励するものであり、介護業界における外国人労働者の重要性を反映しています。また、支援金の申請には勤務期間満了後の申請が必要であり、事業所からの勤務期間証明書の提出が求められます。

制度の詳細には、勤務期間の算定方法や対象外となるケースも含まれています。例えば、育児・介護・傷病休暇を取得した場合や一時的な帰国を伴う場合などは、特定の条件下で勤務期間に算入されないことがあります。また、法人の規定により一旦退職扱いとなった場合や、常勤ではなくなった場合なども対象外となります。このように、制度を利用するためには一定の条件が求められていますが、それでも多くの外国人労働者にとって魅力的な支援策となることは間違いありません。

日本国内では、外国人労働者の受け入れとその定着に向けた取り組みがますます重要視されています。特に介護分野では、労働力の確保が急務であり、外国人労働者の存在が欠かせないものとなっています。福知山市のこの支援制度は、その一環として、外国人労働者が安心して働き続けられる環境を提供し、地域社会への定着を促すものです。これにより、介護職員不足の問題が解消され、地域の高齢者福祉が向上することが期待されています。

この取り組みは、福知山市に限らず、全国的にも大きな関心を集めており、他の自治体でも同様の支援策が検討されています。外国人介護職員の存在は、日本の介護業界における新たな労働力の一翼を担っており、今後もその役割は拡大していくことでしょう。福知山市の支援制度が成功すれば、他の地域でも同様の取り組みが広がる可能性があり、外国人労働者が日本の介護現場でさらに活躍できる環境が整備されていくことが期待されます。

企業の採用担当者にとっても、この制度は大きな関心を引くものです。外国人労働者の採用を考える企業にとって、福知山市の支援制度は、コスト面でのメリットだけでなく、長期的な人材確保の手段としても有効です。また、外国人労働者が安心して働ける環境を提供することで、企業のブランドイメージ向上にもつながるでしょう。

⇒ 詳しくは福知山市のWEBサイトへ

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