2026年6月30日
労務・人事ニュース
2026年4月の家計調査で消費支出328,969円、実質0.5%減少も勤労者世帯の実収入は612,163円で4か月連続増加
家計調査報告(二人以上の世帯)2026年(令和8年)4月分(総務省)
総務省が2026年6月5日に公表した2026年4月分の家計調査によると、2人以上の世帯の消費支出は1世帯当たり328,969円となりました。前年同月と比較した実質ベースでは0.5%の減少となり、5か月連続で前年水準を下回りました。一方、名目ベースでは1.0%の増加となっており、物価変動の影響を受けながらも支出額そのものは増加しています。
また、季節変動の影響を除いた前月比では実質1.6%の増加となりました。消費支出の実質指数は98.1となり、前月の96.6から改善しており、月単位では持ち直しの動きもみられています。
費目別にみると、交通・通信への支出は46,471円となり、実質で7.5%増加しました。自動車購入などが押し上げ要因となり、消費支出全体への寄与度は0.98ポイントとなっています。交通関連支出の伸びが全体の消費を下支えする結果となりました。
住居費は20,641円で実質7.6%増となり、3か月連続の増加となりました。設備修繕や維持に関する支出が伸びており、消費支出全体を0.44ポイント押し上げています。住宅関連への支出が堅調に推移したことが今回の特徴の1つとなっています。
家具・家事用品への支出は14,622円で実質19.0%増となりました。6か月連続の増加となり、家庭用耐久財や家事用消耗品などの支出拡大が目立ちました。中でもエアコン関連の購入が増加要因として挙げられています。
保健医療費は15,553円で実質6.7%増となり、11か月連続で前年を上回りました。医薬品や保健医療サービスへの支出増加が続いており、健康維持や医療関連需要の高さがうかがえる結果となっています。
一方で減少が目立ったのは教育費です。教育への支出は18,374円となり、実質19.4%減少しました。授業料などの支出が前年を下回り、消費支出全体を1.45ポイント押し下げる要因となっています。
光熱・水道費は24,688円で実質8.6%減となりました。電気代やガス代の減少が影響しており、2か月連続の実質減少となっています。被服及び履物も10,240円で実質10.9%減となり、2か月連続で前年水準を下回りました。
食料への支出は92,063円となり、実質0.6%減少しました。穀類や野菜・海藻などの支出が影響し、3か月連続の実質減少となっています。日常生活に欠かせない分野である食料支出にも慎重な消費行動が続いている状況が示されました。
勤労者世帯の収入面では、実収入が612,163円となり、前年同月比で名目3.8%増、実質2.3%増となりました。実質ベースでは4か月連続の増加となり、所得環境には改善の動きがみられています。
内訳を見ると、世帯主収入は408,571円で実質1.5%増となりました。配偶者の収入は92,898円で実質0.9%増、他の世帯員収入は16,928円で実質28.2%増となっています。複数の収入源が増加し、家計全体の収入を押し上げました。
可処分所得は493,684円となり、実質2.3%増加しました。一方で、勤労者世帯の消費支出は364,781円となり、実質では1.1%減少しています。収入が増加する一方で消費は抑制される傾向がみられ、平均消費性向は73.9%となりました。前年同月と比べると2.5ポイント低下しています。
今回の調査結果では、交通・通信や住居、家具・家事用品など一部の分野で支出拡大がみられたものの、教育や光熱・水道、被服及び履物などの減少が全体を押し下げました。その結果、2人以上世帯の消費支出は実質で5か月連続の減少となりました。一方で勤労者世帯の実収入は4か月連続で増加しており、収入改善と消費行動の間に差が生じている状況が明らかになっています。今後は所得環境の改善が消費拡大につながるかどうかが注目されそうです。
⇒ 詳しくは総務省のWEBサイトへ


