2026年7月27日
労務・人事ニュース
令和8年5月の静岡県有効求人倍率1.09倍、新規求人倍率2.04倍が示す採用競争
- 加工/未経験OK/日払い・週払いOK/寮完備/交替制/20・30・40代活躍中
最終更新: 2026年7月26日 15:36
- バリ取り・研磨/未経験OK/高収入/日払い・週払いOK/寮完備/日勤
最終更新: 2026年7月26日 15:36
- Webマーケター・ECマーケター
最終更新: 2026年7月25日 22:46
令和8年5月の静岡県有効求人倍率1.09倍と東部1.00倍・中部1.13倍・西部0.89倍の地域差
令和8年6月30日、静岡労働局は令和8年5月分の静岡県内の最近の雇用情勢を公表しました。県内の雇用情勢については、改善の動きに一段と弱さがみられ、引き続き物価上昇等が雇用に与える影響に注意する必要があるとされています。令和8年5月の有効求人倍率は受理地別の季節調整値で1.09倍となり、前月を0.03ポイント上回りました。64か月連続で1倍台を維持しており、求人が求職を上回る状態は続いています。一方、全国の有効求人倍率は1.17倍で、静岡県は全国値を0.08ポイント下回りました。就業地別の有効求人倍率は1.20倍で、受理地別より高い水準となっています。中小企業の採用担当者は、この1.09倍という数字を「県内ではまだ求人が多い」と見るだけでなく、「全国より弱いが、就業地ベースでは人材需要が残っている市場」として立体的に捉える必要があります。
令和8年5月の有効求人数は季節調整値で60,163人となり、前月比2.9%増加しました。2か月ぶりの増加です。有効求職者数も55,323人となり、前月比0.4%増加し、2か月連続で増えました。求人と求職者の双方が増えたものの、求人の増加幅が求職者を上回ったため、有効求人倍率は前月より上昇しました。原数値では、有効求人数が57,829人で前年同月比1.5%減、有効求職者数が57,641人で前年同月比2.8%減となっています。前年同月と比較すると求人も求職者も減っており、市場全体が力強く拡大しているとは言えません。採用担当者が注目すべきなのは、倍率の上昇だけでなく、求職者数そのものが減っている点です。求職者が限られる局面では、求人を出せば応募が自然に増えるわけではなく、仕事内容や働き方を具体的に伝える力が採用結果を左右します。
新規求人倍率は季節調整値で2.04倍となり、前月を0.24ポイント上回りました。全国値は2.11倍で、静岡県は全国を0.07ポイント下回っています。新規求人数は19,503人で前年同月比3.6%減少しました。うち一般求人数は12,962人で0.5%増加した一方、パート求人数は6,541人で10.8%減少しています。新規求職者数は10,428人で前年同月比8.0%減少し、3か月ぶりに前年を下回りました。新たに求職活動を始める人が減っている中で、新規求人倍率が2倍を超えていることは、直近で採用を始める企業にとって競争が続いていることを示します。特に中小企業では、応募後の初回連絡が遅い、面接候補日が少ない、選考結果の連絡に時間がかかるといった対応が、候補者の辞退につながりやすくなります。
地域別の有効求人倍率を見ると、東部は1.00倍、中部は1.13倍、西部は0.89倍となりました。東部と中部は前年同月を上回りましたが、西部は前年同月を下回っています。ハローワーク別では、下田が1.54倍、静岡が1.42倍、沼津が1.09倍、浜松が1.06倍となる一方、磐田は0.62倍、掛川は0.66倍、島田は0.82倍、三島は0.88倍にとどまっています。県全体の有効求人倍率1.09倍だけを見て採用計画を立てると、地域ごとの実態を見誤る可能性があります。中部のように求人倍率が比較的高い地域では、求職者が複数の求人を比較しやすく、給与や休日だけでなく、通勤のしやすさ、職場環境、教育体制まで明確に伝える必要があります。西部のように1倍を下回る地域でも、求職者の希望職種や勤務条件と合わなければ応募にはつながりません。
職業別の有効求人倍率では、保安の職業が4.68倍、建設・採掘が4.83倍、介護関連の職業が3.55倍と高い水準です。販売は2.30倍、サービスの職業は2.06倍、輸送・機械運転は1.64倍、専門的・技術的職業は1.61倍となっています。一方、事務は0.34倍、管理的職業は0.32倍、運搬・清掃・包装等は0.44倍にとどまりました。同じ静岡県内でも、職種によって採用難易度は大きく異なります。事務職では応募が集まりやすい可能性があるため、選考基準を明確にし、応募者対応の遅れを防ぐことが重要です。反対に、保安、建設、介護、販売、サービスなどでは、求職者に選ばれる理由を求人票で示さなければ、応募自体が集まりにくくなります。採用担当者は県全体の倍率ではなく、自社が募集する職種の需給を見て、訴求内容を変える必要があります。
産業別の新規求人を見ると、令和8年5月は卸売業・小売業で増加し、建設業、製造業、運輸業・郵便業、宿泊業・飲食サービス業、医療・福祉、サービス業で減少しました。新規求人数の総計は19,503人で、前年同月より729人減少しています。卸売業・小売業は2,351人で前年同月比25.7%増となり、特に小売業は1,876人で32.0%増と大きく伸びました。教育・学習支援業も381人で41.1%増、情報通信業は257人で21.2%増となっています。一方、建設業は2,072人で6.3%減、製造業は2,829人で6.5%減、宿泊業・飲食サービス業は992人で25.9%減、医療・福祉は5,158人で1.1%減、サービス業は2,755人で5.8%減となりました。求人が増えている業種では競争が強まり、求人が減っている業種でも人手不足が解消したとは限りません。
製造業は前年同月比で減少しましたが、静岡県の雇用を考えるうえで引き続き重要な分野です。内訳では、はん用機械器具製造業が246人で17.7%増、電気機械器具製造業が189人で1.6%増となりました。一方、食料品製造業は413人で15.9%減、プラスチック製品製造業は150人で17.6%減、輸送用機械器具製造業は467人で8.3%減となっています。中小製造業が採用を進める場合、「製造スタッフ」「工場作業」といった表現だけでは、応募者に仕事内容が伝わりにくくなります。扱う製品、担当工程、機械操作の有無、必要な資格、研修の流れ、安全管理、交替勤務や残業の実態を具体的に示すことで、未経験者や異業種からの転職希望者も応募を検討しやすくなります。経験者だけを待つのではなく、育成前提で採用できる業務を整理することも重要です。
医療・福祉は新規求人数が5,158人と県内で最も大きな規模を維持しています。前年同月比では1.1%減ですが、医療業は1,527人で0.6%増、社会保険・社会福祉・介護事業は3,627人で1.7%減となりました。介護関連の職業の有効求人倍率が3.55倍と高いことからも、現場の人材需要は引き続き強いと考えられます。医療・福祉の採用では、資格や経験の有無だけでなく、夜勤の有無、勤務体制、利用者や患者への対応内容、教育担当者、資格取得支援、職員同士の連携、身体的負担への配慮が応募判断に直結します。未経験者やブランクのある人を受け入れたい場合は、入職後にどの業務から始めるのか、誰に相談できるのかを明確に示すことで、不安を減らせます。
正社員の有効求人倍率は0.99倍となり、全国値の0.94倍を0.05ポイント上回りました。正社員の有効求人数は31,584人で、前年同月を11か月連続で下回っています。正社員求人割合は54.6%となり、求人全体の半数を超えています。正社員の求人倍率は1倍に近い水準ですが、正社員という雇用形態だけで応募者を引きつけることは難しくなっています。求職者は、給与、昇給、賞与、休日、残業時間、転勤の有無、評価制度、教育体制、職場の人間関係を総合的に見ています。中小企業が正社員を募集する場合、安定雇用を示すだけでなく、入社後の役割、研修期間、キャリアの見通し、繁忙期と通常期の働き方を丁寧に伝えることが大切です。条件を厳しくしすぎると応募の入口が狭くなるため、必須条件と歓迎条件を分ける視点も欠かせません。
求職者側の動きでは、新規常用求職者の求職申込時の状態について、在職者が1,600人で前年同月比14.0%減、離職者が3,905人で6.6%減、無業者が404人となりました。離職者のうち事業主都合は937人で8.5%減、自己都合は2,739人で6.1%減です。在職中に転職活動を始める人が減っていることは、経験者採用を考える中小企業にとって大きな課題です。現在の職場と比較しても応募したいと思える情報がなければ、在職者は動きません。給与だけでなく、残業の少なさ、休日の取りやすさ、通勤しやすさ、仕事の裁量、職場の雰囲気、地元で長く働ける安心感を求人情報に盛り込むことが、潜在層への訴求になります。
令和8年5月の静岡県の雇用情勢から、中小企業の採用担当者が取るべき方向性は明確です。有効求人倍率1.09倍は求人が求職を上回る状態を示していますが、全国値を下回り、地域別では西部が0.89倍となるなど、採用環境は一律ではありません。新規求人倍率は2.04倍で、直近の採用競争は続いています。採用担当者は、まず自社が本当に必要とする人材像を整理し、未経験者を育成できる業務、短時間勤務でも任せられる業務、シニア人材やブランクのある人が活躍できる業務を切り分けるべきです。求人票では、仕事内容、給与、休日、残業、教育体制、職場環境、選考の流れを具体的に示し、応募後は迅速に連絡することが採用成功につながります。有効求人倍率の推移は、地域の雇用環境や企業の採用活動を考えるうえで重要な指標です。求人募集を検討している企業の方は、日本全国どこでも対応可能な採用サイト(ATS)の取り扱いにも対応している当社へご相談ください。
⇒ 詳しくは静岡労働局のWEBサイトへ


